コンパクトタイプのデジタルカメラのほとんどは、ズームレンズの広角端が38mm程度に抑えられている。広角レンズは小型化がむずかしく、フィルム使用のコンパクトカメラでもほとんど採用されていなかった。しかし、狭いところでも広く写し込めるメリットや、遠近感を強調した作画で、コンパクトカメラに広角レンズを搭載してほしいというユーザーの要望は少なくなかった。この難問に挑戦したLUMIXは、「LX1」ではライカDCバリオ・エルマリート6.3-25.2mm F:2.8-4.9を搭載し、ついに広角端28mmを実現。しかも、ズームは光学4倍、新機能であるEX光学ズーム使用時は、最大5.6倍(300万画素時)まで可能である。
さらにLX1は、アスペクト比16:9の840万画素新CCDを搭載、新しい画角を追加して従来のカメラでは不可能だった構図を楽しめるようになった。新しいアスペクト比はワイドテレビ向けの16:9とプリント向けの3:2で、従来の4:3と合わせて三通りの構図での撮影が可能となった。とくにCCDをフルに活かす16:9モードでは、急速に普及しつつあるワイドテレビの画面アスペクト比にぴったりの構図で撮影できるため、LUMIXで撮影してVIERA(ビエラ)で鑑賞するという新しい楽しみかたを提案している。なお、アスペクト比はレンズ筒体部スイッチで簡単に切り替えることができる。
「LX1」では絞り値やシャッタースピードなどがマニュアルで調節できるフルマニュアル操作が可能。これによりコンパクトタイプでありながら撮影者の意図を表現した撮影が可能になった。マニュアルフォーカスも可能なので、オートフォーカスに納得がいかなかった場合でも微調整できる。それぞれの操作はカメラ背面に装備されたジョイスティックで行うのも特長となっている。
LUMIXではおなじみとなっている光学式手ブレ補正ジャイロも当然搭載。コンパクトデジタルカメラで悩みの種だった手ブレを良好に補正している。一般に800万画素レベルの高解像度モデルではちょっとした手ブレも目立ってしまうが、「LX1」ではこうした心配もなく、どんどん被写体に迫っていけるのだ。
「LX1」の本体サイズは、これだけの新機能が盛り込まれていながらFXシリーズよりほんのひとまわり大きいだけにとどまっている。本体色はシルバーとブラックの2色で、ライカのようにシルバー派とブラック派の両方のファンが生まれそうだ。2.5型の高精細パワー液晶は、高精細20.7万画素で、撮影時の確認だけでなく鑑賞時もOK。「LX1」は、もはやコンパクトの域を超えた決定版といえるだろう。
今回新登場の「LX1」、撮影画素数が600万画素にアップし、20.7万画素2.5型高精細パワー液晶搭載となった大人気パーフェクトスリムモデル「FX9」、光学12倍ライカDCバリオ・エルマリート搭載モデルが800万画素にアップした本格派「FZ30」と、デジタルカメラのあらゆるユーザー層をも満足させるラインナップがそろった。やはりデジタルカメラならLUMIXだ。
スタパ齋藤氏による「LX1」の詳細レビュー・実写レポートが、7月26日より掲載。お楽しみに!
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