昭和50年代初頭  夢中になって遊んだ  あの放課後をもう一度…
放課後少年
対応機種:ニンテンドーDS  ジャンル:放課後アドベンチャー  希望小売価格:4,980円(税込5,229円)  好評発売中!


小学校6年生の放課後を疑似体験

 放課後少年の舞台は、昭和50年代初頭のとある田舎町「昭和町」。小学校6年生の主人公には、「あつし」、「カズ」、「よっちゃん」という3人の親友がいて、毎日のように4人集まって楽しく遊んでいた。しかも、1ヶ月後に迫る夏休み。筆者も小学生時代、6月半ば頃には夏休みが気になってしかたがなく、毎日夏休みに何をして遊ぼうか考えて、授業もうわの空だった記憶がある。もちろん主人公達も同じで、毎日夏休みを心待ちにしていた。しかもその夏休みは小学生最後の夏休み。みんなで一生の思い出になるようなことをやろうと、いろいろな計画をたてていたのだった。

 しかし、楽しみにしている夏休みを目前に、誰も予期していなかった出来事が。なんと、父親の仕事の都合で、夏休みに入ってすぐに主人公は遠い街に引っ越さなければならなくなってしまったのだ。その事実を知らされた主人公たちは、悲しみにうちひしがれる中、主人公が引っ越してしまう夏休みまでの残された期間で、たくさんの思い出を作ろうとするのだった……。

 放課後少年は、このようなストーリー展開の中で、ゲーム中に数多く用意されているミニゲームや、クラスメートなどの登場人物との会話、また、あつし、カズ、よっちゃんとの思い出作りを楽しむといった内容となっている。ただし、行動できるのは日曜を除いて学校の授業が終わって日暮れになるまでの放課後のみ(当時は現在のように学校週5日制ではなく、土曜も授業があった)。つまり、学校が終わって夜になるまでの数時間しかない。しかも、夏休みまで1ヶ月を切っている。その短い時間で何を楽しみ、どういった思い出を残すか。もちろんそれは全てプレーヤーに委ねられている。

登場人物
  主人公

放課後少年の主人公。昭和町の小学校に通う6年生だが、夏休みに遠い街に引っ越してしまうことに

「あつし」

主人公の親友「あつし」。スポーツ万能で、特に野球が得意

「カズ」

主人公の親友「カズ」。ちょっといたずら好きでお調子者だが根はやさしい

「よっちゃん」

主人公の親友「よっちゃん」。落語好きでだじゃれが得意。ただスポーツは苦手!?

 
枠

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学校が終わった放課後からが、実際に行動できる時間となる

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日が暮れると、家族が主人公を家に呼び戻し、1日が終了する

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主人公たちは、1ヶ月後に迫った夏休みを心待ちにしている

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めんこやスーパーカー消しゴムなど、昔懐かしい遊びが満載

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クラスメートとの会話も楽しめる

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主人公の引っ越しが判明しみな悲しむが、たくさんの思い出を作ろうと様々な冒険が始まる

ミニゲームにはやり込み要素やコレクション要素が満載

 ではまず、放課後少年に数多く用意されているミニゲームについて紹介していこう。

 まだテレビゲームが存在していなかった昭和50年代初頭、小学生の遊び場は家の中ではなく外。昭和40年代生まれの筆者も、小学生の頃は放課後に友達と日が暮れるまで外で野球をやったり、田んぼや小川で魚やザリガニを捕ったりして遊んでいたものだが、放課後少年でも同様に、家の外での遊びをベースとしたミニゲームがいくつか収録されている。

 例えば、校庭のブランコを使った「ブランコジャンプ」。ブランコをこぎ、どれだけ遠くに飛べるかを競うミニゲームだが、実際に筆者も小学生時代に何度となくやった記憶がある。ブランコジャンプで遠くに飛ぶコツは、何といってもジャンプのタイミングだ。何度もチャレンジしてタイミングを掴んでいこう。

 また、「ホッピング」や「フラフープ」を使ったゲームも用意されている。どちらも昭和30年代に最初のブームが訪れたグッズだが、昭和50年代でもフラフープは普通に遊びで使われていた記憶があるし、ホッピングもブーム再燃で実際に遊んだ記憶がある。そして、これらを使ったミニゲームは、ホッピングで何回連続ジャンプができるか、またフラフープを何回連続で回転させられるかといったものとなっている。

 そして、忘れてならないのが「ケンケンパ」だ。道路にチョークなどを使って○を描き(筆者は、アスファルトに柔らかい石を使って描いていた記憶がある)、その○に合わせて片足または両足でぴょんぴょんと跳んでいくゲーム。これも、ほとんどの人が小学生時代などに親しんでいた遊びではないだろうか。地方によって様々なルールがあるとは思うが、放課後少年では路面に描かれた○印に合わせて跳んでいくという最も基本的なルールを採用している。

 これら野外で楽しむミニゲームは主人公ひとりで遊ぶもので、全て結果がレコードとして記録されていくようになっている。しかも、ホッピングやフラフープなどは、回数が進むにつれて速度が速くなっていき、どんどん難しくなるようになっている。ゲーム自体はAボタンをタイミング良く押すだけと単純なものだが、だからこそ記録を狙い始めると本当にどんどんのめり込んでしまう。こういった部分は、まさに実際に遊んでいる時と同じ感覚が味わえると言っていい。

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校庭のブランコでは、「ブランコジャンプ」が楽しめる

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ブランコをこいでタイミング良く跳びだし、跳んだ距離を競う

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秘密基地の前に落ちているホッピングやフラフープを使ったミニゲームもある

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路面に○印が描かれていると、「ケンケンパ」が楽しめる。タイミングを掴むのがちょっと難しいが、慣れて連続でジャンプできるようになると気持ちがいい

 また、めんこやスーパーカー消しゴムなど、昭和50年代初頭に実際に流行ったグッズを使ったミニゲームも用意されている。もちろんこれらもルールは当時流行った遊びそのもの。めんこは、相手のめんこをひっくり返すか枠外に押し出せば勝ち。またスーパーカー消しゴムでは、相手を土俵から押し出したら勝ちになる「スー消しすもう」と、決められたコースを走らせ相手より先にゴールする「スー消しレース」の2種類を用意。当然、スーパーカー消しゴムをはじき飛ばす道具はノック式ボールペンだが、なんとゲーム中で使われているボールペンは、昭和50年代のほとんどの小学生が使っていた、三菱鉛筆の「BOXY(ボクシー)」を再現しているのである。ゲームのルールといいBOXYといい、当時スーパーカー消しゴムにはまった人ならまさに涙もののミニゲームとなっている。

 ところで、小学生時代に実際にめんこやスーパーカー消しゴムを使って遊んでいた時には、いわゆる“カスタマイズ”をやってなかっただろうか。めんこは反りを調節してみたり、スーパーカー消しゴムでは裏を滑りやすく(または滑りにくく)加工したり。ボールペンを分解して中のバネを伸ばそうとしてボールペンを壊してしまった思い出のある人もいるんじゃないだろうか。放課後少年のミニゲームには、そういったカスタマイズ的な要素は盛り込まれていないものの、めんこやスーパーカー消しゴムにはそれぞれに「おもさ」、「すべり」、「あたり」の3種類の特性がある。これによって、対戦時にどのめんこやスーパーカー消しゴムを使うかといった攻略性を実現している。

 ちなみに、めんことスーパーカー消しゴムを使ったミニゲームは、ひとりで遊ぶものではない。全てクラスメートと対戦形式で遊ぶようになっている。もちろん、勝てば相手のめんこやスーパーカー消しゴムをもらえることがある。また、めんこやスーパーカー消しゴムは、駄菓子屋「あられ屋」で買えるようになっており、めんこは店内で、スーパーカー消しゴムは店先の「ガチャだま」でそれぞれ入手可能。もちろん何が出るかは買ってからのお楽しみだ。あ、めんこやスーパーカー消しゴムは、ミニゲームを楽しむためのアイテムとしてだけでなく、当然コレクション要素もある。どうせならどちらも全種類コンプリートを目指したい

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めんこは、クラスメートとの対戦が基本。勝てば相手のめんこがもらえ、まければめんこを取られてしまう

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スーパーカー消しゴムを使ったゲームは2種類。こちらは土俵から相手のスー消しを押し出せば勝ちになる「スー消しすもう」

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こちらは、決められたコースを先にゴールすれば勝ちの「スー消しレース」。ものさしなどの障害物もあるので、飛ばす方向には要注意

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スー消しすもう、スー消しレースに使うボールペンは、実際に昭和50年代の小学生のほとんどが使っていた、三菱鉛筆のBOXYを再現している

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めんことスーパーカー消しゴムには、攻略に欠かせない「おもさ」「すべり」「あたり」の特性がある。また、コレクション要素もあるぞ

駄菓子屋「あられ屋」にも遊びがいっぱい

 昭和50年代の小学生の遊び場といえば、駄菓子屋も外せない。今のようなゲームセンターが存在しなかった当時、少ないこづかいをやりくりして食べる駄菓子に、くじ引き、店先に置かれているエレメカゲームなど、駄菓子屋は小学生にとって夢のようなお店であった。そして放課後少年にも、もちろん駄菓子屋は存在している。

 主人公の家のすぐ隣にある、駄菓子屋「あられ屋」。あられ屋では、ヒモつきあめに酢いか、ラムネ、粉末ジュースなど、実際に見たり食べたりしたことのある駄菓子がいっぱい。そして、主人公が買った駄菓子はすべて記録されていくようになっている。つまり駄菓子にはコレクション要素があるのだ。また駄菓子は、主人公が食べるだけでなく、ゲーム中の別のイベントに関係するアイテムとして活躍することもあるので、あれこれ買ってみることをおすすめする。

 ところで、売られている駄菓子の中には実在の商品も存在している。そのひとつが森永製菓の「チョコボール」。1個50円と、価格も当時のまま。そればかりか、「金のエンゼル」、「銀のエンゼル」までもそのまま再現されていて、金のエンゼル1枚、または銀のエンゼル5枚集めると、「おもちゃのカンヅメ」ももらえるのである。とにかく、こんなところまで再現するか、と感心せずにはいられない。

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駄菓子屋「あられ屋」。昔懐かしい駄菓子を買ったり、店先のガチャだまやエレメカで遊んだりできる

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あられ屋の前にはいつもクラスメートが集まっている

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あられ屋で買える駄菓子は、実際に食べたことのあるものばかり。また、めんこやブロマイドも売っている

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あられ屋では、チョコボールも売っている。しかも、金・銀のエンゼルマークを集めるとおもちゃのカンヅメまでもらえるのだ

 あられ屋の楽しみは駄菓子だけではない。店先のガチャだまやエレメカも見逃せない要素だ。

 ガチャだまは、20円を入れてレバーを回せばカプセルに入ったおもちゃが出てくるというあれだ。あられ屋のガチャだまで手に入るものは、言うまでもなくスーパーカー消しゴム。対戦グッズの充実はもちろん、コレクションを極めるためにはガチャだまのプレイが欠かせない。

 そしてエレメカは2種類。ひとつは、10円玉をパチンコの要領ではじき、下段の“あたり”ゾーンに入れる「宇宙旅行ゲーム」。そしてもうひとつは、2倍から30倍までのオッズに賭けてメダルを手に入れる「ピカデリーサーカス」。宇宙旅行ゲームは放課後少年オリジナルだが、ピカデリーサーカスは実際にコナミが昭和50年代に発売していたメダルゲームを忠実に再現したものだ。あられ屋では、これらエレメカで遊んでゲットしたメダルでなければ交換してもらえないアイテムも存在しているので、コンプリートを目指すならこれらエレメカのプレイも忘れないようにしたい。

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店先のガチャだまでスーパーカー消しゴムがゲットできる。1回20円だ

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メダルゲーム「ピカデリーサーカス」。ルーレットゲームで、予想が的中すると倍率に応じたメダルがゲットできる

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こちらは10円で遊ぶ「宇宙旅行ゲーム」。最下段の「あたり」に10円が入るとメダルゲット。たまったメダルはあられ屋でアイテムと交換できる

 ところで、当時の小学生のこづかいは、せいぜい50円?100円程度と、現在の小学生のこづかいから考えるとかなり少ない。実際に主人公も、ゲーム開始時にはお金を全く持っていない。お母さんからたまにこづかいがもらえたりもするが、それだけでは到底駄菓子コンプリートは厳しい。そこでこまめにチェックしたいのが、空の牛乳ビンだ。昭和50年代では、ビールだけでなくコーラなどの清涼飲料水でもビンが使われていて、お店に空きビンを持って行くと1本あたり5円や10円で引き取ってもらえたのだが、放課後少年では、それと同じ要素として牛乳ビンが登場。道ばたなどに落ちている空の牛乳ビンを集めてあられ屋に持って行けば、1本5円がもらえるのである。これで駄菓子やエレメカも思う存分楽しめるはずだ。

 ちなみに、あられ屋のおばあちゃんは、町いちばんのもの知りだ。町の秘密や言い伝えなど、色々な情報を教えてくれることもあるので、駄菓子を買いに行くだけでなく、たまにはおばあちゃんと話をしてみよう。

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たまに道ばたに落ちている空の牛乳ビン。これを集めてあられ屋に持って行くと……

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空の牛乳ビン1個あたり5円がもらえる

ラジカセでヒットソングを録音

 放課後少年には、ここまで紹介したもの以外にも様々な遊びが盛り込まれている。校庭の鉄棒を使ったさかあがり、川辺での水切り、神社に続く階段の手すりをつかった手すりすべりなどだ。また、コレクション要素としては、懐かしの「牛乳キャップ集め」もある。加えて、昭和50年代初頭に流行っていたヒットソングも多数登場する。それも「年下の男の子」や「およげ!たいやきくん」など、実際の歌入りで登場する曲も5曲用意されているのだ。

 日が暮れて夜になると、家に帰って夕食になるのだが、夕食を食べ終わったあとの要素として、ラジカセを使ったヒットソングの録音というものがある。毎週月曜と木曜に放送される歌番組で流されている曲を、ラジカセで録音することで、ヒットソングを集められるのだ。ただし、現在のようにテレビとラジカセをケーブルでつないで録音、ということはできない。ではどのようにして録音するのか。それは、テレビのスピーカーの音を、ラジカセ内蔵のマイクで直接録音するのである。今ではちょっと考えられないかもしれないが、実際に当時普通行われていた録音方法だ。筆者も、家族に「静かにしてて」と言いつつ、テレビの歌番組でかかっている曲を録音した記憶がある。曲自体が懐かしいのはもちろん、この録音方法までも再現されているというのもまた泣かせる部分だ。ただし、ラジカセで直接録音するため、録音に失敗することがある。それは、家族がしゃべったり物音を立てたりしたときなのだが、そういった要素すら盛り込むという凝りようである。

 このように、様々な遊びやヒットソングの録音など、当時を知る人にとっては、確実に身に覚えのあるものばかりではないだろうか。またヒットソングだけでなく、主人公の両親やクラスメートとの会話の中に、その当時の流行語がちりばめられており、こちらも見逃せない。とにかく、ゲームの隅々まで懐かしい要素が満載なのである。

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テレビの横に置かれたラジカセを使って、テレビの歌番組からヒット曲を録音できる

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昔は、テレビの音を直接ラジカセで録音していた

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家族に録音することを伝えていないと、録音が失敗することも!?

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録音される曲は、昭和50年代の実際のヒット曲ばかり。しかも全て歌入りだ

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家族やクラスメートとの会話には、当時の流行語などがちりばめられている

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ミニゲーム以外にも、階段の手すりを滑り降りたり、校庭の鉄棒でのさかあがり、川辺での水切りなど、至る所にちょっとした遊び要素が満載だ

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当時流行った牛乳キャップ集めもある。牛乳キャップはマップ上に隠されていることが多いので怪しいところは必ずチェックしてみよう

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他にも、怪しいところにはいろんなものが落ちていて、新しいイベントが発生することも

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夜は宿題も忘れずに!?

ゲームの展開はプレーヤー次第

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昭和町は、どこもレトロな雰囲気があふれている。40代の人には、自分が過ごした小学生時代とダブるため、 特に懐かしく感じるはずだ

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クラスメートとの会話や、会話で発生するミニイベントをこなすと親密度が高まっていき、特別な思い出が残せることも

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夏休みまで残された期間をどのように過ごし、どのような思い出を残すか。全てはプレーヤー次第だ

 紹介してきたようなミニゲームなどを遊びつつ、夏休みまでの毎日を過ごしていくというのが、放課後少年の基本的なゲーム展開である。ただ、ここまでの紹介では、ミニゲームを遊ぶ部分に重点が置かれた内容だと思うかもしれないが、ゲームを進めて行くにつれ、ストーリー展開にもしっかり力が注がれているとわかる。特に、主人公の引っ越しが判明して以降展開されていくストーリーは、かなりグッと来るものがあり、ミニゲームの存在を忘れさせるほど。内容は実際にプレイして確かめてもらいたいが、笑いあり冒険あり涙ありで、とにかく飽きることがない。

 しかも、そのストーリー展開は、昔実際にプレーヤー自身が体験したこととオーバーラップし、懐かしさを感じるとともに、まるで自分の小学生時代のことが展開されているかのような錯覚さえも味わえるようなものとなっている。筆者は昭和43年の四国生まれで、このゲームの世界に非常に近い時期および環境で小学生時代を過ごしていることもあってか、様々な場面でそのような印象を受けたが、30歳後半から40歳代の人なら、おそらく同じような印象を受ける人が多いだろう。30代以下の若い世代の人には、懐かしさを感じると言うよりも、こういう時代があったのか、と新鮮に感じるほうが強いかもしれないが、それでも収録されている遊びは現在でも受け継がれているものが多く十分懐かしさが感じられるとともに、ストーリー展開にも素直に感動できるはずだ。

 そしてもう1点、放課後少年で絶対に押さえておきたいポイントがある。それは、ゲーム中に登場するクラスメートとの交流だ。ゲーム中、クラスメートとの会話の進め方などによって、クラスメートとの親密度が刻々と変化していく。それによって、特定のクラスメートとのイベントが発生し、特別な思い出が残せるのである。それは、3人の親友だけではなく、他のクラスメートも含めてだ。特に、女の子との親密度が上がれば、ちょっと甘酸っぱい思い出を残せたりもする。これは、本編のストーリー展開を左右する要素ではないものの、途中のイベントや会話の内容などはクラスメートとの親密度によって変化することになるため、こちらもしっかり楽しみたい部分だ。

 このように放課後少年は、ただ単に昭和50年代初頭の世界を懐かしみ、また当時はやっていたミニゲームを遊ぶだけのゲームではなく、それらを楽しみつつプレーヤーが思い出を作っていくゲームなのである。ちなみに、ゲーム中は時間の流れによる制約があるため、用意されている全ての要素を1度のプレイでコンプリートすることはほぼ不可能に近い。これは逆に言うと、繰り返しプレイしても、毎回新しい発見や感動があり、飽きることなくプレイできるということでもある。そういった意味では、放課後少年は、昭和50年代初頭を懐かしむだけでなく、何度も繰り返しプレイしつつ、奥深いストーリー展開を楽しめるゲームと言っていいだろう。やり込み系のゲームやストーリー展開重視のゲームが好きな人なら、世代を問わず楽しめるはずだ。そしてもちろん、昭和50年代初頭に小学生だった人には、とにかくプレイしてもらいたい。当時を思い出しつつ、強烈な懐かしさを感じるとともに、様々な部分で共感できること請け合いだ。

(平澤 寿康)

 


放課後少年 公式サイト
http://www.konami.jp/gs/game/houkago/
KONAMI ゲームソフト
http://www.konami.jp/gs/
KONAMI
http://www.konami.jp/


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http://www.watch.impress.co.jp/game/docs/20071107/hokago.htm