KDDIの通信モジュールを搭載した通信機能搭載PCでビジネスを加速 auネットワークを活用し、どこでも快適な定額通信を実現



電話回線、無線LAN、そしてブロードバンドモバイル通信へ。これまでさまざまな形態で進化してきたPCのネットワーク機能は、いよいよ次のステージへと進もうとしている。いつでも、どこでも快適な定額通信を実現するKDDIの通信モジュールが、PCの世界、ビジネスの世界にもたらすメリットを探ってみよう。


モバイルインフラの実現により、ビジネスを次のステージへ

 「今、決済の申請をしましたので、承認され次第、この場で在庫を確保して納期を確定します」。ノートPCを利用して外出先から社内イントラネットにアクセスし、顧客との商談をその場でまとめる。そんなビジネスシーンがすでに現実のものとなりつつある。

 このような社内と社外のリソースをシームレスに扱うためのシステムには、社外から社内のイントラネットへのアクセス、時間と場所を問わずリアルタイムに進行できる決済システム、在庫管理や物流との連携など、さまざまな条件が必要になるが、中でも欠かすことができないのが、その根幹を支えるインフラだ。

 いくら社内のシステムを充実させたとしても、そのシステムを外出先から利用できない、もしくは利用できるインフラがあったとしても利便性が悪かったり、コストがかさむようであれば高い費用対効果は期待できない。

 もちろん、メールやインターネットの利用などにもいえることだが、高度なバックエンドのシステムに対して、いかに快適で効率的なモバイルインフラを用意するか、これこそが次のステージのビジネスを実現するために欠かせない要件となるわけだ。


auネットワークを活用したブロードバンドモバイル通信がもっと身近な存在に


CDMA 1X WIN通信モジュール

KDDIの通信モジュール

PCI Express mini Cardスロットに装着

通信モジュールはPC内部のPCI Express mini Cardスロットに接続される

 では、ビジネスに最適なモバイルインフラとは、具体的にどのようなものなのだろうか?

 現在、PCで利用可能なモバイルインフラには、電話回線、無線LAN、通信カードなどが存在する。さすがに最近では公衆電話にケーブルをつないでダイヤルアップという姿こそあまり見かけなくなったが、飲食店などで公衆無線LANサービスなどを利用したり、PCに装着した通信カードを利用して街中で通信を行なっている姿を見かけることも多くなった。

 このようなモバイルインフラのうち、現在、もっとも注目されているのが携帯電話の技術を利用した通信サービスだ。携帯電話というと、速度などが気になる人も少なくないかもしれないが、たとえばKDDIが提供するCDMA 1X WINは、下り最大2.4Mbps(※1)、上り最大144kbps(※1)での通信を可能にしている。
※1 ベストエフォート方式を採用しているため、回線の混雑状況によって通信速度が切り替わります。

 ここ数年で家庭や企業などにADSLや光ファイバーなどを利用したブロードバンド環境が普及してきたが、モバイル通信の世界でも多くのデータをより速くやり取りできるブロードバンドと呼べるサービスが登場してきたわけだ。

 このようなブロードバンドモバイル通信は、データ通信カードをPCに装着することでも利用できるが、最近では小型の通信モジュールを内蔵したPCが登場し、さらに身近な存在となってきた。

 たとえば、KDDIでは、PCI Express mini Card規格に準拠したCDMA 1X WIN通信モジュールを提供しており、PCメーカーが手軽にノートPCに内蔵できるようにしている。この通信モジュールを内蔵したPCは、すでに数社から発売されている。

 主に法人向けとなるが、外出先でインターネットを利用することが多いビジネスパーソンが個人的に利用するPCとしても大いに活躍しそうだ。


ブロードバンドモバイル通信対応の通信モジュール搭載PCのメリットとは




個人で契約する場合はPCにインストールされているオンラインサインアップツールを利用して、契約と回線の開通手続きを行なう



必要事項を入力して送信すると、メールでIDなどの情報が送られてくる。その情報を使って開通手続きを行なえば利用可能となる

 では、実際に企業でブロードバンドモバイル通信対応の通信モジュール内蔵PCを導入するメリットはどこにあるのかを考えてみよう。

 通信モジュール内蔵PCを導入することによるメリットは、大きく3つが考えられる。1つは管理の容易さ、2つ目はセキュリティの確保、そして最後がコストの軽減だ。

[1]管理の容易さ
 まず管理の容易さだが、これはPCと通信機器の管理を一元化できるメリットが大きい。現状、企業が外出先でも利用可能なPCを導入する場合は、モバイル向けのノートPCと通信用のカードをそれぞれ購入し、個別に管理するのが一般的だ。

 この方法は柔軟性が高い一方で、社員への提供や貸し出しの手続き、資産としての管理などが複雑になる傾向がある。導入当初はきちんと管理できていたとしても、次第に管理できなくなってしまうというケースも少なくない。

 これに対して、通信モジュール内蔵PCは、PCと通信カードが一体となっているため、購入や管理を個別に行なう必要がなくなる。これにより、社内の資産管理を一本化したり、貸し出し管理を簡略化することが可能だ。

 また、導入も容易だ。個人で購入した場合は、プリインストールされているオンラインサインアッププログラムを使って回線を開通することができる。企業で数十台、数百台といった大量導入をする場合は、KDDIにサインアップ手続きを任せることもできる。ベンダーによるPC導入作業の現場でのサインアップ代行や、サインアップ済みの状態での納品が可能だ。



・PCベンダーやSIベンダーによる導入作業の現場で、KDDIによる設定作業を実施することもできる
・サインアップ済みで通信可能な状態のPCを納品することも可能

※オンラインサインアップに関しては以下のように手続きが可能
・個人でクレジットカードを使った申し込みなら、申込み・開通ともにオンラインサインアップで可能に
・法人は、申込みは指定の申込み用紙で行い、開通のみオンラインサインアップで行う必要がある

[2]セキュリティの確保
 CDMA 1X WIN通信モジュール内蔵PCは、セキュリティの強化や内部統制の強化という意味でも効果が期待できる。

 通信モジュールがPCに内蔵されているということは、通信モジュール自体を紛失したり、盗難されたりする可能性がまずない。PC自体の紛失や盗難については対策を進めている企業も少なくないが、周辺機器にまで気を配っているケースは、まだあまり多くないだろう。

 このような紛失や盗難は資産の減少という問題だけでなく、不正利用につながる可能性も常に意識しなければならない。紛失や盗難を原因とするこのような心配も、物理的に通信モジュールが内蔵されたPCであれば、PC自体の管理さえすれば払拭できる。

 同様に、内部統制、IT統制などを目的とした社員のモラル向上にも効果的だ。PCに内蔵された通信モジュールなら、社員が自分のPCに取り付けて私的に利用するといった行為を物理的に防止できる。監査の目が届く社内と異なり、モバイル環境では社員のモラルを維持するのが比較的難しい。そういった意味では、物理的な制限によって私用を禁止できるメリットは大きいといえるだろう。

[3]コストの削減
 これまでに紹介したような間接的なコストメリットだけでなく、もちろん直接的なコスト削減も実現できる。

 CDMA 1X WIN通信モジュール内蔵PCには定額制の料金プランが用意されており、月額基本使用料2,205円(税込)に加え、月額3,780円(税込)(0.0525円/パケット)の上限が設定されたパケット通信料で利用することができる。これにより1端末あたりのコストは、最大でも月額5,985円(税込)で押さえられることになる。(※2)
※2 別途、プロバイダ料金がかかります。

 もちろん、まったく通信しなければ基本料金の2,205円で済むうえ、利用料が少ない場合は1パケットあたり0.0525円のコストで料金が精算される。このため、通信費を単純に固定化するだけでなく、削減余地を残した変動的な固定費として考えることができるようになるわけだ。

 このような通信コストの定額化は、通信費を気にせず利用できることから、通信モジュール内蔵PCを利用するユーザーにとっても大きなメリットとなる。

 たとえば、営業やコンサルタント、SEなどの外出先や顧客先での作業が多い企業の場合、社内のコミュニケーションが希薄になりがちだが、社員1人1人が通信モジュール内蔵PCを利用していつでもネットワークに接続できる環境を整えておけば、メール、VPN接続によるイントラネットなどを利用したコミュニケーションを実現できるようになる。

 このようなコミュニケーションは、ユーザーが通信費を気にすると、その内容が簡素化されたり、利用回数が減ってしまうことがあるが、定額制ならコストを気にせず、積極的に活用することができる。

 もちろん、使い方次第ではあるが、定額制ブロードバンドモバイル通信によって、業務の効率化だけでなく、コミュニケーションや組織の活性化も期待できるといえそうだ。(※3)

※3 周囲の回線が混雑している状況で大容量のデータ送受信を行なう場合には、ネットワークの過大な負荷を防ぐために自動的に通信速度の制御を行ないます。また、一定時間内に著しく大量のデータ通信があった場合、切断されることがあります。

auの通信エリアだから、広く、そして安心して使える

 速度、コストに加えて、ブロードバンドモバイル通信でもう1つ気になるのは、やはり通信可能なエリアの広さだろう。いくら速くて安い通信でも、使える場所が限られていたのでは、その魅力は半減してしまう。

  しかし、KDDIの通信モジュール内蔵PCであれば、エリアの問題はあまり気にしなくても良さそうだ。人口カバー率99.9%という充実したauネットワークを利用することができるようになっており、高いつながりやすさを実現している。

 「高いつながりやすさ」といってもイメージしにくいかもしれないが、エリアに関しては”auの携帯電話と同じ”と考えるとわかりやすい。通信モジュール内蔵PCは、au携帯電話の技術を利用しているため、au携帯電話が使える場所であれば、PCからも通信できることになる。

 つまり、もし現在、au携帯電話を利用しているならば、普段メールの送受信などをしている場所であれば、そこから通信モジュール内蔵PCで通信できることになる。一方、auの携帯電話を利用していない場合でも、周りを見て、auの携帯電話を使っている人がいれば、そこが通信エリアと考えられる。

 実際、通信モジュール内蔵PCを利用してみると、いろいろな場所で使えることに驚かされる。実際に試してみた限りでも、オフィスビルの会議室、飲食店、ホテルの宴会場などで利用できた。もちろん、すべての場所での利用を保証するものではないが、場合によっては地下のフロア、移動中の電車などでも利用できたので、まさに場所を選ばずといった印象だ。

 利用可能なプロバイダも多彩で、同社が提供するau one net以外でも、PacketWINに対応している同じプロバイダを利用することができる。もちろん、接続後のプロトコル制限もないため、メールやウェブブラウジングのほかに、FTPやリモートデスクトップなどの用途にも利用可能だ。




PCI Expressスロットに装着されたCDMA 1X WIN通信モジュール。デバイスマネージャからはモデムとして認識される



接続先としてau one netなどの多彩なプロバイダを利用可能



接続するときはWindowsの接続ツールを利用する。プロバイダの電話番号やIDなどを指定して接続するだけと簡単だ

通信モジュールを活用したブロードバンドモバイル通信が当たり前の時代に

 このように、通信モジュール内蔵PCは、これまでのモバイル通信の課題だった管理、セキュリティ、コストという3点を改善できるだけでなく、ビジネスを効率化し、組織のコミュニケーションを活発化することができる非常に有効なツールといえる。

 将来的には、搭載したPCがさらに増える予定となっているうえ、GPS機能の応用やセキュリティ機能の充実など、さらなる発展も期待できる。

 これからの企業の課題は、単に業務を効率化したり、コストを下げるだけでなく、そこから企業にとって有益な価値をいかに生み出すかが、ポイントとなりつつある。そう考えると、システムの利用効率の向上やコミュニケーションの質と量の向上を実現できる通信モジュール内蔵PCは、その投資対象として大いに検討する価値があるといえそうだ。




レノボ
ThinkPad X61⁄X61s




ダイアローグ
FlyBook VM/V5




東芝
dynabook SS RX



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オンラインサインアップ:https://pc-online.kddi.ne.jp/bid/in/

通信/料金関係:KDDIモジュールサポートセンター
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      E-mail:pc-msc@kddi.com



[清水理史]
製品レビューなど幅広く執筆しているが、実際に大手企業でネットワーク管理者をしていたこともあり、Windowsのネットワーク全般が得意ジャンル。最新刊「できるブロードバンドインターネット Windows XP対応」ほか多数の著書がある。自身のブログはコチラ


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