FINAL FANTASY(R) XIV 冒険Ready PC、登場!HP Pavilion Desktop PC HPE 290jp/CT 推奨認定モデル 徹底レビュー 信頼の東京・昭島生産

Core i7-960採用で快適なゲームプレイを実現

CPUは、Core i7-960を標準搭載。クアッドコアにハイパースレッディング・テクノロジーで8スレッドの同時処理が可能。またターボ・ブースト・テクノロジーで最大3.64GHzで動作する。


メインメモリは、標準でPC3-10600 DDR3 SDRAMを12GB(2GBモジュール×6)搭載。BTOで18GBや24GBの搭載も可能だ。


NVIDIA GeForce GTX260搭載のビデオカードを標準搭載。GPUはミドルレンジだが、必要十分の3D描画能力が発揮される。

これまで日本HPが発売する個人向けデスクトップPCは、地デジチューナーを搭載することでマルチメディア能力を高めたモデルが多くなってはいるが、どちらかというと、広い用途に対応できるよう、比較的無難なスペックを詰め込んだ製品が多かったように思う。それは、非常に高いCPUパワーや3D描画能力を必要とするゲーマー向けモデルが、全くと言っていいほど用意されてこなかったことからも明かだろう。

そういった中で、今回登場した「HP Pavilion Desktop PC HPE290jp/CT」は、従来モデルにはない、ゲームプレイの快適さを前面に押し出した仕様を実現したという点が、非常に大きな特徴となっている。

CPUは、インテルのCore iシリーズの中でもハイエンドモデルとして位置付けられている、「Core i7-900シリーズ」に属する「Core i7-960」が標準採用されている。Core i7-900シリーズは、物理コア数が4コアで、1つのコアで2スレッドの処理を同時に行う「ハイパースレッディング・テクノロジー」もサポートしているため、最大8スレッドの処理を同時に行える点が最大の特徴。また、CPUに内蔵されるメモリコントローラは3チャネル分用意されており、1066MHz動作のPC3-10600 DDR3 SDRAMのトリプルチャネルアクセスを実現。8スレッドの同時処理と高速メモリアクセスにより、他のCPUとは比べものにならない非常に優れた処理能力が発揮される。

Core i7-960の標準動作クロックは3.20GHzだが、マルチスレッド処理に対応していないアプリケーションを利用する場合など、1つまたは2つのコアにのみ処理が集中する状況では、CPUの動作クロックを引きあげて処理能力を高める「ターボ・ブースト・テクノロジー」によって、最大3.64GHzまで動作クロックが引きあげられる。最近では、4スレッド以上のマルチスレッド処理に対応したゲームも増えてはいるが、シングルスレッドやデュアルスレッド処理のものがまだ大半を占めており、この点も快適なゲームプレイという意味で見逃せない特徴といえる。

ちなみに、BTOメニューでCore iシリーズ最上位モデル「Core i7-980X Extreme Edition」の搭載も可能。さすがにかなり高価になるが、パワー重視ならこちらの選択も視野に入れていいだろう。

メインメモリ容量は、標準で容量2GBのPC3-10600 DDR3 SDRAMメモリモジュールを6枚、合計12GBと非常に大容量。ゲームによっては、データ読み込み時間を大幅に低減するため、メインメモリに大容量のキャッシュ領域を確保するものがあり、大容量のメインメモリを標準で搭載している点は嬉しい。もちろん、メインメモリ容量も当然カスタマイズ可能で、12GB以外に18GB、24GBと全3パターン。そして、この大容量メモリをフルに活用するために、OSにはWindows 7 Home Premium 64bit版が標準採用されている。

ゲームプレイには優れたCPUパワーだけでなく、優れた3D描画能力も不可欠。HPE290jp/CTでは、GPUとしてNVIDIA GeForce GTX260、ビデオメモリを1GB搭載するビデオカードが標準採用されており、ゲームマシンとして必要十分な3D描画能力を備えている。GPU自体はミドルレンジに位置付けられるもので、より強力な3D描画能力を誇る上位モデルのビデオカードを搭載した方が、ゲーマー向けモデルとしてよりアピールできるとは思う。ただ、GeForce GTX260は、価格と性能のバランスに優れており、必要十分なパワーを確保しつつ、価格も手ごろなレベルに抑えられるという魅力がある。確かに、より上位のGPUを搭載するビデオカードをBTOで選択できれば、なお良かったかもしれないが、価格を考えると、現状でも十分に魅力があるはずだ。

HPE290jp/CTでは、OSにWindows 7 Home Premium 64bit版が採用されている。以前は、64bit版OSは、対応デバイスや対応アプリケーションが少なく、活用が難しいという意見が多かったのも事実。しかし、現在では64bit版Windows 7に対応するデバイスやアプリケーションは大幅に増えている。当然、ゲームソフトも、64bit版Windows 7で問題なく動作するものがほとんどだ。つまり、よほど古いデバイスやアプリケーションを利用するという場合を除き、64bit版のWindows 7が採用されているからといって、全く問題にならないと考えていいのだ。

ところで、Windows 7には、使用頻度の多いアプリケーションをメインメモリにあらかじめ読み込んでおくことで、アプリケーションの起動や切り替えを高速化する「Windows SuperFetch」という機能が用意されている。この、Windows SuperFetchは、メインメモリの空き領域を活用する機能のため、当然メインメモリ容量が多ければ多いほど、効果が高まることになる。しかも、32bit版のWindows 7では、4GB以上のメインメモリを搭載しても実質3GBほどまでしか活用できないのに対し、64bit版のWindows 7なら、4GBを超えるメインメモリも余すところなく活用できる。つまり、標準で12GBのメインメモリが搭載され、その全領域を活用できる64bit版Windows 7が採用されているHPE290jp/CTは、ゲームだけでなく、通常アプリケーション利用時の快適度も大きく向上するといいうわけだ。

ちなみに、BTOメニューでWindows 7 Home Premium 64bit版以外に、Windows 7 Professional 64bit版や、Windows 7 Ultimate 64bit版の選択も可能だ。SOHO用途などに活用するため、高度なネットワーク機能やOS管理機能が必要という場合でも、柔軟に対応できる。

内蔵ドライブ構成も充実

本体正面。コンパクトなマイクロタワーケースだが、拡張性や使い勝手に優れる。デザインも、黒を基調に赤がアクセントとなっており、ゲームプレイ向けマシンらしい勇ましさがある。

HPE290jp/CTは、マイクロATX仕様のマザーボードおよびミニタワーケースを採用している。そのため、内部に搭載されるドライブ類の構成や拡張性にやや不安があるかもしれないが、実際にはほとんど心配の必要はない。

まず、搭載されるHDDの容量は、標準で1TBとなるが、BTOメニューで1.5TB、2TBのドライブが選択可能。全て7,200回転の高速ドライブが採用されており、速度の点でも不安は無い。また、2台目の追加HDDも搭載可能で、容量750GB、1TB、1.5TB、2TBの4種類を用意。さらに、1TBのHDD2台によるRAID 0構成、または1.5TBのHDD2台によるRAID 1構成も選択可能。RAID 0構成では、データの冗長性はやや犠牲になるものの、非常に高速なデータ転送速度が実現されるため、データ読み込み速度が重視されるゲームPCとして魅力的な構成となる。

ケース内には、3.5インチHDDを搭載するシャドウベイが2個用意されており、2台目のHDDを搭載したりRAID構成にした場合にはHDDの増設は不可能となる。ただ、標準でHP独自のポータブルHDD「HPポケット・メディア・ドライブ」を利用できる専用ポートが、ケース正面の3.5インチベイに取り付けられており、オプションのHPポケット・メディア・ドライブを用意すれば、手軽にHDDの増設が行える。カートリッジ式で簡単に着脱でき、USBケーブルを利用しUSB 2.0接続で利用も可能。持ち運びも楽なので、データのバックアップや大容量データの転送といった用途にも活用できる。

5インチベイは2個用意されており、標準でDVDスーパーマルチドライブを1台搭載。また、BTOメニューではブルーレイドライブ(読み出しのみ、または書き込み対応)も選択可能。さらに、2台の光学式ドライブを選択することも可能となっているので、ゲームプレイだけでなく、マルチメディア用途にも柔軟に対応可能だ。

ケースは、比較的コンパクトなミニタワーケースが採用されている。基本的には従来モデルとなる「HPE190」シリーズで採用されていたものと同じで、コンパクトながら必要十分なベイを確保するとともに、ケース内の空気の流れを妨げる不要なものを省き、高性能CPUやビデオカードが発する熱も余裕で排熱できる優れたエアフローが確保されている。オンラインRPGのプレイは比較的長時間になりがちだが、HPE290jp/CTなら熱がケース内にこもって動作が不安定になるという心配もなく、安心してゲームに没頭できる。こういった部分は、スペックからは見えにくい部分だが、ゲームPCにとって重要なポイントであり、ユーザーにとって嬉しい特徴だ。

ケース内部は、エアフローを妨げるものが極力排除され、CPUやビデオカードの発熱を効率良く排出できるよう工夫されている。

HDD用の3.5インチシャドウベイは2個用意。HDDは標準で1TBドライブが1台搭載され、オプションで最大2台のHDDを搭載可能。

光学式ドライブは、ブルーレイドライブまたはDVDスーパーマルチドライブが選択可能。また、HDD同様最大2台搭載可能だ。

背面の端子類。2つのeSATAポートが用意されており、外付けHDDも内蔵ドライブ同様に最大限の速度が引き出せる。USBポートは、ケース前面に1ポート、背面に6ポート用意されている。

1,000台限定で「ファイナルファンタジー XIV」のβテスト参加IDが付属

HPE290jp/CTの最大の特徴となるのは、やはり「ファイナルファンタジー XIV βテストレジストレーションコード」が1,000台限定で付属するという点だろう。そこでまず、ファイナルファンタジー XIVについて軽くおさらいしておこう。

ファイナルファンタジー XIVは、ファイナルファンタジーシリーズ初のオンラインRPGとして、日本はもとより欧米でも絶大な人気を誇る「ファイナルファンタジー XI」に続く第二弾MMORPGとして制作中の、シリーズ最新作だ。先日、Windows版の発売および本サービス開始日が9月30日と発表されたことで、オンラインRPGファンの期待度も俄然盛り上がっている。

ファイナルファンタジー XIVの舞台となるのは、母なる世界“ハイデリン”の小大陸アルデナードと周辺の島々からなる”エオルゼア”。エオルゼアには、海の都“リムサ・ロミンサ”、砂の都“ウルダハ”、森の都“グリダニア”、山の都“イシュガルド”といった都市国家が点在しており、それぞれの都市国家がエオルゼアの覇権を争っていた。エオルゼアの歴史は、血塗られた戦史そのものと言ってもいいほどだ。それでも、“神々に愛されし地”とされるエオルゼアには、多くの人びとが引き寄せられている……。

ファイナルファンタジー XIVのストーリーの概要はこういったものだが、細部に関してはまだ謎に満ちている。また、オンラインRPGなので、ストーリーはゲームに参加するプレーヤーが作り上げていくものでもある。前作となるファイナルファンタジー XIから、ゲーム性や世界観がある程度引き継がれているように見えるかもしれないが、全くの別作品である。前作をプレイしていた人はもちろん、これから新たにオンラインRPGをプレイしてみようと思っている人にとっても、新鮮な気持ちでプレイできるのは間違いない。

ところで、本サービス発売日に先立ち、ファイナルファンタジー XIVのβテストが、7月10日より開始されている。ただし、このβテストは、公式ホームページに用意されている「ファイナルファンタジー XIV βテスター募集サイト」経由で応募し、当選した人だけが体験できる、クローズドのβテストとなっている。本サービス開始に向けて、βテストの規模も徐々に大きくなっていくとは思うが、それでも現時点ではプレイしたいと思っている人全てがプレイできるものではない。しかし、HPE290jp/CTを買えば確実に、しかもマシンが届いたその日からβテストが体験できるのだ。もちろん、βテストは本サービスと全く異なるものであるが、いち早くファイナルファンタジー XIVの世界に触れられるのだから、この特典はかなりの魅力があるはずだ。

パフォーマンスは必要十分、将来のパワーアップも問題なし

では、ベンチマークテストを通して、HPE290jp/CTの性能をチェックしていこう。利用したベンチマークソフトは、Futuremarkの「PCMark Vantage Build 1.0.1 1901」と「PCMark05 Build 1.2.0 1901」、「3DMark Vantage Bulld 1.0.1 0906a」、「3DMark06 Build 1.1.0 1901」、スクウェア・エニックスの「FINAL FANTASY XI Official Benchmark 3」および「FINAL FANTASY XIV Official Benchmark」だ。また、比較用として、一般的なミドルレンジ相当のパフォーマンスを備える「HP Pavilion Desktop PC p6440jp/CT」でも同様のテストを行った。テストに利用した機材の詳細なスペックは、表にまとめたとおりとなっている。

評価機のスペック

 

HPE290jp/CT

p6440jp/CT

CPU

Core i7-960

Core i5-650

OS

Windows 7® Home Premium 64bit

Windows 7® Home Premium

チップセット

Intel X58 Express

Intel H57 Express

メインメモリ

PC3-10600 DDR3 SDRAM 12GB

PC3-10600 DDR3 SDRAM 4GB

GPU

NVIDIA GeForce GTX260

ATI RADEON HD 5450

ストレージ

Seagate ST31000528AS

Seagate ST31000528AS

結果を見ると、さすがに圧倒的なCPUパワーが搭載されているだけあり、PCMark VantageやPCMark05などの総合ベンチマークテストの結果はかなり優れている。これだけのパワーがあれば、処理能力に不満を感じる場面はほとんどないと言ってもいいはずだ。

次に、3D描画能力はどうだろう。GPUのスペックが異なることもあり、こちらもp6440jp/CTと比較して圧倒的なパワーが発揮されている。もちろん、GeForce GTX260はミドルレンジクラスに属するGPUなので、よりハイエンドなGPUを搭載するグラフィックカードを利用すれば、さらに優れた3D描画能力を発揮することになる。とはいえ、GeForce GTX260でも3Dゲームをプレイするのに必要十分なパワーを備えており、大きな不満はないと言える。

では、このマシンの最大の特徴である、ファイナルファンタジー XIVをプレイした場合の快適度はどうか。それは、スクウェア・エニックスが配布している「FINAL FANTASY XIV Official Benchmark」を利用することである程度判断が可能だ。結果は、表示解像度が1,280×720ドットのLOW設定で3,191、表示解像度が1,920×1,080ドットのHIGH設定で1,906であった。スクウェア・エニックスは、この結果数値について、1500〜1999が「重い」、3000〜4499が「やや快適」としている。つまりHPE290jp/CTでは、1,920×1,080ドット表示では快適なプレイは難しいものの、1,280×720ドット表示であればほぼ問題なくプレイできると考えて良さそうだ。

そこで、実際にこの2台を利用して、ファイナルファンタジー XIVのβテスト版を、表示解像度1,280×720ドットで動作させ、どの程度の快適度でプレイできるのか確認してみた。すると、旧マシンでは、どの場面でもコマ送りのように描画がひっかかり、とてもじゃないがまともにプレイできるようなものではなかった。それに対しHPE290jp/CTでは、所々でわずかに引っかかりを感じることもあるが、ほとんどの場面でスムーズに動作し、十分快適にプレイできると感じた。実際にプレイ動画を見てもらうと一目瞭然だが、HPE290jp/CTではスムーズに動作していることがよくわかると思う。

ファイナルファンタジー XIVを快適にプレイするという意味では、HPE290jp/CTのパフォーマンスは少々物足りないと感じるのは事実。CPUパワーに関しては十分に足りているはずなので、どうせならBTOでハイエンドクラスのGPUを搭載するビデオカードを選択できれば良かったように思う。とはいえ、実際にβバージョンをプレイした感触では、表示解像度が1,280×720ドットであれば、大きな不満を感じることなくプレイできたため、ファイナルファンタジー XIVをプレイするという意味では、特に大きな問題はないと言っていいだろう。

HPE290jp/CTは、HPとして初と言ってもいい、快適なゲームプレイを前提としたモデルとなっていることに加え、ファイナルファンタジー XIVのβテストレジストレーションコードが付属するという、非常に意欲的なモデルだ。どうせなら、さらにハイエンドのGPUを搭載するビデオカードが採用されても良かったように思うが、標準スペックでもファイナルファンタジー XIVを十分快適にプレイできるパフォーマンスは備えており、製品としても魅力は申し分ない。そして何より、製品が届いたらすぐにファイナルファンタジー XIVのβテストを楽しめるという点は、他の製品にはない大きな魅力だ。ファイナルファンタジー XIVの世界を今すぐ体験したいと思っているオンラインRPGフリークはもちろん、ファイナルファンタジー XIVが少しでも気になっている人であれば、購入する価値は大いにあると言っていい。ただし、ファイナルファンタジー XIVのβテストレジストレーションコードが付属するのは1,000台限定となっているので、少しでも興味があるなら、今すぐ購入することをおすすめしておく。

[Text by 平澤 寿康]

(スクウェア・エニックスより正式に「ファイナルファンタジーXIV」の動作推奨認定を取得したことに伴い、7月20日より、300台限定で、HP Pavilion Desktop PC HPE-290jp/CT(夏モデル)ファイナルファンタジーXIV 冒険Ready PC キャンペーン緊急追加 第2弾モデルも販売開始

p6440jp/CT(右)では、ほぼ全ての場面でコマ送りに近い描画となり、快適なプレイは不可能。しかしHPE290jp/CT(左)ではスムーズに描画され、快適にプレイできた。

クリックすると動画が再生されます。

 

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