いよいよ正式サービスが開始されたオンライン対戦TPS「トイ・ウォーズ」。読者諸兄の中には、すでにプレイしてブイブイ言わせている強者も多いかもしれない。
ところが本企画の主人公のひとり、MMOゲーマー勝田哲也こと「てっちゃん」は、対戦でなかなか勝てない様子。このままでは、てっちゃんが愛しのフィギュアたちとともに自閉モードに突入してしまう!
そこで立ち上がったのは、GAME Watchの連載「PCゲーミング道場」でおなじみ、佐藤カフジ。熟練のFPSゲーマーが伝授する必勝テクとは!?
3月9日に正式サービスが始まったオンライン対戦シューティング「トイ・ウォーズ」。服や武器をカスタマイズ可能な「フィギュア」を操り戦う、基本プレイ無料のWindows用TPS(サードパーソンシューティング)……ん? フィギュア!? ほほう……。
時は数週間前ににさかのぼる。わたくし佐藤カフジのゲーム仲間である「てっちゃん」こと勝田哲也さんがこのゲームにチャレンジしたとの報告が。そして最近、そのてっちゃんから「助けてぇ~~~~」と悲痛な叫びが!
聞けば、MMORPGゲーマーのてっちゃんがキャラクターのかわいさに惹かれて(本人は違う表現を使ってたが)ウキウキ気分で「トイ・ウォーズ」を遊びはじめたものの、TPSならではの勝負の厳しさに直面! 全然勝てない! このままでは(Toy Pointが稼げなくて)欲しいコスチュームがなかなか手に入らない! 勝てない自分をなんとか鍛えてくれ~。 ということらしい。
さて、わたくし佐藤カフジは業界界隈で知る人ぞ知るベテランFPSゲーマーである。1993年の「DOOM」で産湯をつかい、96年の「Quake」で青春を謳歌し、「Counter-Strike」で世の中の厳しさを知った。そんなわたくしにとって、FPSやTPSをプレイすることは、自転車に乗るよりもたやすい。
であるからして、私のゲーム観はてっちゃんとは対極である。すなわち、ゲームとは試合であり、勝負であり、魂の激突なのだ! だからこそ、TPSというジャンルで困難に直面した同僚てっちゃんを放置しておくわけにはいかない。徹底的に鍛えあげてやる!
というわけで早速わたくしも「トイ・ウォーズ」にチャレンジ。なるほど、かわいらしい作風ながら、武器は常に7種類も使用可能だし、一撃必殺の武器もあるし、なかなかガチプレイが楽しそうなTPSだ。「戦争ごっこ」風味とはいえ、これは侮れないぞ。
ゲームルールとしては全員が敵になる「フリーフォーオール」、2チームで戦う「チームデスマッチ」、ラウンド制の「サボタージュ」が基本になっているようだ。そのほか近接武器縛りの「クロースコンバット」や、様々なアイテムで強化しながら戦える「アイテムマッチ」というのもある。
「チームデスマッチ」は基本中の基本! オラオラ!と景気よく暴れよう |
「サボタージュ」は倒されたら次のラウンドまで出番なし、という緊張感が味わえる |
「クロースコンバット」では近接武器で勝負! 素早い立ち回りで差をつけよう |
「アイテムマッチ」では強力なパワーアップを駆使してのテクニカルバトル! |
FPSで鳴らしたわたくしも、このタイプのTPSはそんなに経験がない。まずは「フリーフォーオール」か「チームデスマッチ」でゲームのコツを掴むとしよう。
キャラクターの基本アクションはじつにシンプルだ。移動して、狙って、撃つ。TPSとはいえ、FPS的なプレイテクニックとセンスが求められる内容である。
ちょっとトリッキーなところとしては、近接武器装備時のみに使えるダブルジャンプというものがある。これを使えば高いところに登って、戦術の幅を広げられそうだ。
しばらくプレイしてみたわたくしは、てっちゃんに基本テクニックを伝えることにした。その多くはFPSと共通だが、TPSならではの部分もある。4項目に整理してみよう。
武器が7種類もある「トイ・ウォーズ」では、状況に応じて的確な武器を使えるかどうかがスコアに大きな影響を与える。特に、各武器のマガジン装弾数が比較的少ないことに注意だ。同じ武器を数秒ブッ離すだけで、再装填によるスキが生まれてしまう。
であるからして、弾切れ前にいかに武器を素早く切り替えられるか……が大事だ。そのためにオススメなのが、キー設定を変更してしまうこと。デフォルトでは1~7の数字キーで武器を切り替える設定になっているが、6、7キーあたりは指をかなり伸ばさないと届かず、タイムラグになるし、押し間違いが起こりやすいからだ。
わたくしの場合、よく使う武器である「ショットガン」と「バズーカ」を移動キーの両隣のキーに配置し、その他の武器を順番に詰めてみた。つまり、数字キーは1~5のみを使用する。これなら全ての武器キーに一瞬でアクセス可能だ。
武器が7つも使えるとあって、わたくしとしてはクラシカルなFPSの匂いを感じる「トイ・ウォーズ」。しかしキャラクターの移動は今風に、最高速度はそれほど速くないかわりに敏捷で、クイックな切り返しができる操作性になっている。
つまり、移動方向を一瞬にして、急激に変えることが可能なのだ。それに加えて、本作ではジャンプの動きもなかなか素早い。これらの敏捷な動きは、敵がこちらを狙っている際に、敵の照準を自キャラから外すために有効活用できる。
これについて、てっちゃんのプレイを見てみたところ……。敵を見つけて攻撃を仕掛けようとする際に、ついついまっすぐ走って行きがちだった。これでは「狙ってください」と言わんばかりで、カンタンにやられてしまう。
撃ち合いをするときは、常に平行移動を組み合わせ、相手との軸線をずらすような動きを心がけよう。これだけでも被弾率が下がる。さらに、相手の射撃の瞬間を読んでジャンプするようにすれば、バズーカやショットガン、スナイパーライフルなどの一撃必殺系の攻撃を高確率で避けられる。近づく前に倒されてしまうような悲しいケースがグンと減るというものだ。
ジャンプされるだけで照準が乱れてしまうのはよくあること。常に意識しよう |
最前線では、常時動きまわっていなければあっという間に倒されてしまう! |
相手との間合いも重要だ。FPSでは敵に近づけば近づくほど「マト」がデカくなって、素早い照準で攻撃を当て易くなる。わたくしは「敵に肉薄して超速でショットガンをぶち込む」みたいな戦い方が好きで、よくこのテクニックを活用してきたものだ。
しかし、TPSである「トイ・ウォーズ」ではカメラが自キャラ後方にあるので、そうもいかない。自キャラが敵に近接してもプレイヤー視点からはある程度の距離があるので、「マト」がそう大きくならないのだ。むしろ彼我の移動の相対速度が高まるため、狙いづらくなってしまう。
そこで意識したいのは、「良い距離を保って戦う」ということだ。良い距離とは、相手と自分の動きに、マウスの照準操作が無理なくついていける距離。つかず、離れず、相手がこちらの狙いを外そうとして前後に動けば、それに従って距離を保つのがコツだ。
近すぎる距離では、狙いをつけるのが却って難しくなってしまう |
武器によって狙いやすい距離は違う。うまく相手の動きを読みつつ、最適な距離感を保って戦おう |
鋭い人ならプレイ開始直後にお気づきだろう。カメラが自キャラ後方にあるTPSならではの特性だ。自分が物陰に隠れている状態では、FPSなら前が見えないところ、本作ではカメラを旋回させることで「向こう側」を覗くことができるのだ。
これは色々なシチュエーションで使える。攻め込んだ先で待ち伏せを仕掛けるとき、相手からは見えない物陰で、相手が向かってくる姿をしっかりチェック。あるいは、敵の攻撃をかわすために障害物を利用しつつ、相手の位置は逃さない。
障害物を使って「こちらからは相手が見える、ただし、相手からはこちらが見えない」という角度。これを常に意識してプレイすれば、撃ち合いを始める前にぐっと有利になれるケースが多くなる。これは本作の基本中の基本テクニックと言ってもいいくらいだ。
さて、以上の基本テクニックを学んだてっちゃん。わずか数時間の特訓でだいぶん生存率が上がったようだ。しかし、まだまだ「武器」に対しての理解は甘いご様子。攻撃力アップのために、さらに実践的なレクチャーに進んでいこう。
「トイ・ウォーズ」では、以下、7種ある武器をいかにつかいこなすかがスコアアップのための秘訣となっている。選択肢が多いぶん、非常にテクニカルで、いっぱしのアクションゲーマーでもなかなかマスターが難しい部分だ。まずは武器と距離の特性を把握してみよう。
武器種類 | 最適距離 | 特性 |
近接武器 | 至近 | 強力な打撃。右クリックのセカンダリ攻撃では高いダメージを与えることができる! |
マシンガン | 近~中 | じわじわ敵のライフを削る。しっかり当てれば強い万能武器 |
ショットガン | 近 | 至近距離で全てHITすれば一撃必殺。中距離では大抵2発以上必要になる |
ライフル | 遠 | ヘッドショットなら1発。上級者ならノーズームでショットガンがわりにも |
ガトリング | 近~中 | 弾が出るまで時間がかかるが、複数の敵を次々に葬れる威力がウリ |
バズーカ | 近~中 | 直撃は一撃必殺。外しても爆風で相手を宙に浮かせることができる |
グレネード | 中~遠 | 避けられやすいが、遠くから混戦地帯に撃ちこめば非常に効果的 |
このように、各武器にはそれぞれの特性がある。また、距離に応じて大きく効果が変わってくるので、TPOに応じて最適な武器を選択できるかどうかが大きなポイントになってくるわけだ。以下、特にクセのある武器について解説しよう。
ショットガン | ガトリング | バズーカ | ||
近距離なら一撃必殺のショットガン。中~遠距離では散弾がバラけてしまうので大したダメージを与えられずに弾丸ばかりを消費してしまうので、敵との距離が開いたらすぐにマシンガンあたりに切り替えるべきだ |
ガトリングは近~中距離で複数の敵をなぎ倒せるほどの威力。しかし、バレルの回転準備ができるまで数秒かかるため、遭遇戦になりがちな狭い場所ではからきし役にたたない。射撃ボタンをカチッ、カチッとタップし続けて、バレルの回転を維持しながら進む、というテクも身につけておこう。少々弾薬が無駄になってしまうが、何も出来ないまま倒されるよりずっとマシだ。 |
バズーカは自爆の危険も多いが、非常に使い出のある武器だ。何と言っても、爆風で相手を吹き飛ばし、一瞬ながら自由を奪うことができるというのが最大の魅力。直撃を狙うのもいいが、敢えて敵の「足元」を狙うようにすれば、より効果的に使える。このため、高い位置から射撃すると非常に有利だ。ジャンプしながら撃ち下ろすようなテクニックがとても有効である。 |
というわけで必殺技をひとつご紹介しよう。名づけて「バズーカ&ショッティコンボ」。これを極めれば、1対1の接近戦で必勝を期すことができる。
どうやるか。まず、近・中距離で敵と打ち合える状況を作る。そして、敵の足元にバズーカをドン! 直撃しなくてもいい。敵が浮いたのを確認したら、すぐさま武器をショットガンに切り替え。宙に浮いて自由に動けない瞬間の敵を捉えて、近距離からのショットガンをドン! 相手は何も出来ないまま倒れるぞ。
この技をうまく実行できるようになるには、武器を間違えずに素早く切り替える練習が必要だ。もちろん、トドメのショットガンを確実に命中させる照準力も必要。だが、打ち合いの駆け引きの中でこの技を披露すれば、相手に「こいつ、デキる!」と思わせることができるはず。
この技は「トイ・ウォーズ」の中では鉄板のコンボ技のひとつとして、すでに上手なプレーヤーが活用しているようだ。スコアを高めて好きなアバターアイテムを買えるよう、てっちゃんにも是非マスターしていただきたい!
武器の基本をレクチャーしたところで、はやくもてっちゃんの頭はパンク寸前のようだ。まあ、さすがに短時間でこれだけ練習しようとすれば、無理もないか……。皆さんが「トイ・ウォーズ」を練習するときは、あまり無理をせずに自分のペースで取り組んでみてほしい。
ひととおりのテクニックと武器の特性が体に馴染んできたら、いよいよ「フリーフォーオール」や「チームデスマッチ」でのスコアが高まってくるはず。もしかしたら、ラウンドでトップの成績を収められるようになるかも?
と期待していた数日後、てっちゃんはまたもスコア下位を低迷していた……。うつろな目で「何がいけないんだろうか?」と尋ねてくるてっちゃん。そこでしばしプレイを見せてもらったところ、原因がわかった……。
MMORPG系のゲームからFPSやTPSに移ってきたプレーヤーにありがちな罠。それは「倒されることを恐れること」だ。てっちゃんはこのパターンで、倒されたくないあまり、スコアを挙げる多くのチャンスを逃してしまっていたのだ。
そこ! スナイパーライフルを構えて自陣の奥に篭っていても、たいして稼げませんよ、と。
「フリーフォーオール」や「チームデスマッチ」、およびその派生ゲームルールでは、倒されても何度でも復活できる。このため常にフィールドには多数の敵と味方がひしめいており、前線では常に倒し倒されの激闘が繰り広げられているのだ。
スコアトップを駆けるプレーヤーの動きを見ていると、常に前線で、あるいは前線に手が届く場所で戦っている。そして彼らは倒される回数も多いが、それ以上に倒す回数が多い。だからチームに貢献している上にToy Pointの稼ぎもいいのだ。
結局、スコアを高めるには、多くの敵と相対して、多くの弾丸を撃って、撃たれて、その中で勝率を上げていくしかない。もちろん、理論上は1度も倒されずに何人もの敵を倒すことも可能だろう。だが、それには「こちらの攻撃が全部命中して、敵の攻撃は全部外れる」というような、あり得ない状況が必要だ。ひとまず現実的にいこう。
そこらじゅうで沢山の敵味方が入り乱れるフィールドで、「ここはひとまず生き延びよう」なんて考えても、そうそう良い状況にはならないというものだ。別の敵に遭遇して、みすみす攻撃のチャンスを相手に与えるだけというのが関の山。
敵と遭遇した際に逃げるか、戦うか? 選択肢はひとつしかない、「攻撃だ!」。目の前の敵を倒して、無力化すれば、生き延びるのはキミなのだ。とはいっても猪突猛進は禁物。敵の攻撃を避けつつ、常に最大の攻撃をぶつけられる状況を作り続けよう。
特に本作は、倒した相手がよく体力回復アイテムを落としてくれるので、倒せば次につながる。こういう、「攻めた者勝ち」なサッパリとしたゲーム性が、わたくしが本作を特に気に入ったところだ。「FPS/TPSは死んで覚える」とはよく言ったもので、ガチのシューターも、初心者も、みんな一緒に前線に飛び込んでいこうぜ!
沢山の敵を倒せば、自分がいくら倒されても関係なく経験値とToy Pointが報酬として得られる。積極的にいこう! |
というわけでわたくしは、「しぬのこわいこわい病」を患わっていたてっちゃんに「攻撃だ、攻撃だ、攻撃だ」を10万回復唱させてマインドコントロールに成功。
……というのは冗談で、「まあ、倒されても減るもんじゃないし」と納得してもらってからというもの、てっちゃんのスコアはグングン伸びてきている。基本の照準テクニック、撃ち合いの中の細かい立ち回りといった部分は、さすがにまだまだだが、時々チームトップの成績を収めることもできるようになったようだ。
てっちゃんがさらなる成長を果たすには、FPS/TPSのプレイに向いた高性能マウスの導入や、キーボードさばきの反復練習などが必要になりそうだが、それはまだ先の話。それなりにToy Pointを獲得できるようになっただけでも、好きなコスチュームが早く手に入るようになって充分にご満悦なごようすだ。楽しくプレイできてるだけで充分なのだ。
かくいうわたくしのほうは、「トイ・ウォーズ」のちょっとクラシカルで、シンプルながら意外と濃ゆいゲーム性に魅せられ、ついついてっちゃんを放置して自分でもゲームを楽しんでしまった次第。この世界観にも愛着が湧いてきて、「レボルト軍曹いいよね。イカすよね。若本ボイスだし。」などとゲーム仲間に賛同を求めるようになってきた。
ガチのシューターも、初心者も、MMORPGからのプレーヤーも、皆がそれぞれのペースで楽しめる「トイ・ウォーズ」。次回は、このゲームでそれぞれの遊び方を体験した2人のプレーヤー、わたくしとてっちゃんが本作の魅力について語り合ってみようと思う。
(Reported by 佐藤カフジ)
■関連情報
□トイ・ウォーズ 公式ホームページ
http://www.toywars.jp/
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