このように、見た目は一般的なWebベースのグループウェアとさほど変わらないGroupBoard ワークスペースだが、ほかの製品にはない特徴も備えている。
まず、サイボウズなど他のグループウェアと比べて特筆すべきなのは、柔軟なカスタマイズができる点だ。前述したように、ブラウザでサーバにアクセスすると、ホームページに新着情報やスケジュール、お知らせ、行き先掲示板などが表示されるのだが、これらの配置はすべてカスタマイズ可能だ。インストール時にはページの右側に表示される行き先掲示板を左側に配置したり、お知らせをスケジュールの上に配置するなど、ユーザーの好みに合わせて自由にデザインを変更することができる。
|
画面上のパーツをドラッグアンドドロップするだけで、簡単にデザインを変更できる。好みの画面で利用することが可能だ |
|
|
その方法簡単で、デザインの変更画面で、各パーツを好きな場所にドラッグアンドドロップするだけだ。このほか、スケジュールに参加者や場所を表示させたり、行き先掲示板に「直行」、「直帰」といった項目を表示したりと、各機能の設定や列を自由に変更することも可能だ。
また、標準で提供されている機能に加えて、新たにWebパーツを追加することもできるようになっている。業務内容は企業により千差万別である。たとえば、日々の問い合わせをトラッキングし、Excelで集計できるようなWebパーツを作成したり、Office 文書とシームレスに連携する報告書や日報などを管理するWebパーツを作成するのも容易だ。文章で読むと難しく感じるかもしれないが、新たなWebパーツの作成には10分もかからず、なれると驚くほどサクサク作成できてしまう。
|
|
|
WEBパーツによってさまざまな機能を追加することが可能。インターネット上で提供されているWEBパーツを利用すれば、日めくりカレンダーなどを表示することもできる |
このほか、Webパーツはインターネット上でも提供されており、「www.groupware.co.jp」で提供されている「お役立ちWEBパーツ」をダウンロードすると、「日めくりカレンダー」や「デジタル時計」、「スクロールボード」、「電卓」、「簡易メモ」、「携帯メール送信」といった非常に豊富な機能を追加することもできる。
ここまで柔軟なカスタマイズに対応したグループウェアは、ほかにはまず見あたらないと言っていいだろう。標準設定のままでも機能的には不足はないが、好みに合わせてカスタマイズでき、しかも必要に応じて機能を追加できるというのはGroupBoard ワークスペースならではの大きなメリットだ。
もちろん、GroupBoard ワークスペースならではのメリットは管理者にとってもある。中でも大きいのはインストールや管理に手間がかからない点だ。GroupBoard ワークスペースはWindows Server 2003のSharePoint Servicesのアドオンとして提供されている。このため、すでにIISが設定されたWindows Server 2003を利用している場合であれば、SharePoint Servicesをダウンロードしてインストール後、GroupBoard ワークスペースをインストールするだけで利用できる。
|
|
|
|
|
まずはWindows Server 2003のサーバーの構成を利用し、IISをセットアップする |
|
マイクロソフトのサイトからSharePoint Servicesをダウンロードしインストール |
|
パッケージのCD-ROMから、GroupBoard ワークスペースをインストールする |
セットアップだけであれば、1時間前後もあればすべて完了させることができるだろう。管理もユーザーを追加するなどといった基本的な作業が必要になるだけで、運用後の手間もほとんどかからない。ファイルサーバーを管理するのと、手間としては大差ない印象だ。
|
|
|
ブラウザで「http://サーバ名/gb/」を指定すれば、GroupBoard ワークスペースが利用できる |
|
各種設定もブラウザから手軽に行なえる。最低限必要なのは、ユーザーの追加程度で、管理に手間がかからない |
しかも、コストも安い。GroupBoard ワークスペースの価格は実売で28,000円前後だ。クライアントライセンスもWindows Server 2003などのCAL以外には不要となるため、1ユーザーあたりのコストが非常に低い。さらにWindows Small Business Server 2003 とセットになった、実売で9,800円前後のキャンペーン製品も用意されている。グループウェアの導入には、場合によっては数百万、もしくはそれ以上の予算が必要になることもあるが、それとは比べものにならないコストの低さだ。これで前述したような豊富な機能が使えるのだから、費用対効果の高さは抜群だ。
GroupBoard ワークスペースをインストールするサーバーには、Windows Server 2003ベースのサーバー オペレーティング システムが必要となる。社内のパソコンが
50台以下でサーバーの導入をご検討されている企業には、コストパフォーマンスのよいWindows Small Business Server
2003 を選択するのがよいだろう。
|