すでに速報記事でもご紹介したとおり、8月8日、GALAPAGOS STOREがiOSに対応した。この記事では、そんなiOS版の機能を詳しく見ていくとともに、筆者がGALAPAGOS STOREで電子書籍を経験した1年を通じて感じたことについてもご紹介しよう。

 リリースされたiOS版のアプリ「電子書籍 GALAPAGOS」を早速ダウンロードし、インストールしてみた。また、同時にSafariでGALAPAGOS STOREにアクセスして、ショートカットを作成してみた。ショートカットはストアのトップ画面でもいいが、好きなカテゴリがある場合は、それらもショートカットにしておくと、書籍購入時に最短コースでアクセスできて便利だ。iOS版はアプリ内にストアへのリンクがないため、不便に思われるかもしれないが、雑誌、コミックなど、行きたいページに直行できるというメリットもあるのだ。

iOS版はApp Storeからダウンロードする 電子書籍購入はWebブラウザから行なうので、ホーム画面にショートカットを追加し、アプリと並べておくと捗る トップページのほか、カテゴリー別ページや新着ページなど、お好みでショートカットを追加したい

 初めて利用される方は、アプリの設定を行う前に、先にGALAPAGOS STOREにアクセスして会員登録をしておこう。会員登録は無料で会費も不要。さらにアプリ「電子書籍 GALAPAGOS」自体も無料なので安心だ。なお、今なら新規会員登録すると、入会特典コンテンツと、「GALAPAGOSポイント」がもらえるキャンペーンを実施しているので、こちらも忘れずにチェックしておこう。

 さて、会員登録が済み、アプリのインストールも完了したら、アプリを起動して、取得したアカウントを使って端末の登録を行う。登録には8桁のユーザーID、または登録済みのメールアドレスが使える。筆者はもちろんiPad(第3世代)を登録だ。

 もしすでに3台登録済みなら、GALAPAGOS STOREのWebページから「アカウント」を開き、「端末の登録・解除」で、使用頻度の低い端末を解除しておこう。

 端末の登録が済むと、「ブックシェルフ」にこれまで購入した本が未読状態でズラリと並んでいた。物足りなくなるほどあっさりした手続きであった。この中から読みたいものを選択し、端末に「取り出し」(ダウンロード)するのだ。取り出し済みになると、それと分かる専用のアイコンが表示される。

アプリ起動画面でIDとパスワードを入力することで、端末を「登録」できる。端末登録したあとはすぐに使い始めることが可能 最初に起動した状態では、すべての書籍が「ネット書庫」に入っている。実際に読むには端末に「取り出し」する必要がある 取り出したい本をタップして取り出し開始。複数の本を同時に取り出し指定しておくこともできる。取り出した本にはアイコンが付く

 さて、早速iPad(第3世代)に本をダウンロードし、閲覧してみた。iPad(第3世代)のRetinaディスプレイで見るページは、いずれも驚くほど見やすくて感激であった。液晶が綺麗なので、雑誌の写真が非常に美しいのはもちろんだが、何より文字が読みやすい。エッジがシャキッとしており、表示した瞬間から爽快だ。これまでも、7インチのタブレットや、横Fit機能を活用することで、雑誌もほとんどストレスなく読めてはいた。しかし、サイズ的にはどうしても部分的な拡大縮小は避けられないので、ページをめくるだけというわけには行かず、どうしても操作の手間が発生していたのだ。

 それが、Retinaディスプレイなら、1画面に1ページ表示しても文字クッキリ! そのまま好きなところから読める。これはまさに望んでいた雑誌スタイル。GALAPAGOS STOREは約320タイトル、約3,200冊が、すべて最大2,400×4,096ドットの高精細ページで提供されているので、Retinaディスプレイで高精細さを存分に楽しめるのだ。ページめくりをしながら「そうそう! これを待っていたのだ~!」と叫びたくなってしまった。

【画像クリックで、高解像度のJPEGファイルを表示します(約2MB~約7MB)】
ロンドン五輪の名場面をRetina対応の超高解像度で楽しめる「Spografia in LONDON」はGALAPAGOS STORE限定の注目電子書籍。iPad(第3世代)のRetinaディスプレイに最適化しており、iPad(第3世代)の4倍の解像度となる、最大解像度4,096x3,072ドットで提供されている。なお、ロンドン五輪終了後も、特集版が配信予定とのこと

 縦方向では1ページ単位に表示されるが、画面を横に傾けると、見開きで表示できる。画面上部に表示されているアイコンを選択すると、テキストだけの表示に切り替わる。また、設定で「横FIT」を有効にすると、横にした状態で1ページ分の横幅を自動的に合わせてくれる。このあたりはAndroid版と同じだ。もちろん指先での拡大縮小もスムーズにできる。

雑誌などは、通常レイアウトと文字のみの表示を切り替えることが可能
端末を横にすると、幅にあわせて表示をフィットしてくれる「横FIT」。
画面が小さいスマートフォンで便利な機能だろう
フォントサイズはピンチイン・ピンチアウトでいつでも変更可能

 コンテンツ表示中は、Android版と同じく、画面のどこかをタップすれば画面の上下に操作メニューが表示される。画面上部のメニューからはページの移動や、しおりの挿入、検索、明るさの調整もでき、画面下のメニューで、[ブックシェルフ]を選択すると元の一覧表示に切り替えられる。ブックシェルフに戻ると、表示した雑誌から「未読」アイコンが取れ、既読状態になったことが分かる。

読書中のツールメニューからはページ移動、しおり、自分で引いたマーカー箇所一覧、検索、明るさ調整などにアクセスできる
小説などは本文を選択するとコンテキストメニューが出現。気になるところにマーカーを引いたり、わからない単語をiOS標準の辞書で調べたりできる マンガや雑誌はページのサムネイル表示が可能。iPadのRetinaディスプレイなどであれば表示も精細で、パラ見に非常に便利

 ここで、今回の隠れた目玉機能である、iOS版の同期機能についてチェックしてみたい。「GALAPAGOS STORE」では、電子書籍そのものはもちろん、電子書籍に付けたしおりやマーカーが、ネット書庫を介して同期できる。

クラウド上の「ネット書庫」を介して最大3台までの端末にデータを同期できるのがGALAPAGOS STOREの強み

 このとき、Android版では手動でバップアップや取り出しを行う必要があるが、iOS版アプリには、「バックアップ」や「取り出し」といった操作がなく、「ビューア」から「ブックシェルフ」に表示を切り替えたタイミングで、自動的にネット書庫へデータが「バックアップ」されるのである。

 iPad(第三世代)とiPhone 4S間で実際に試してみたところ、iPadで読んだ本のしおりやマーカーが、iPhoneにしっかり引き継がれたことを確認できた。開いて、マーカーをつけ、「ブックシェルフ」に戻っただけで、である。バックアップや取り出しを忘れがちな方にとって、これはとてつもなくありがたい機能といえるだろう。Android版にも早急な実装をお願いしたいくらいの手軽さなので、これだけでもiOS版を使う価値があるのではないだろうか。

 なお、コンテンツを表示中に、ホームボタンでアプリを終了させるだけではバックアップされないので注意が必要だ。必ず一旦「ブックシェルフ」に戻るクセをつけよう。また、ドットブック形式のしおりやマーカーは、iOSとAndroid版間では同期できないので注意しよう。(iOS間は可能)

ひとつの端末で付けたしおりやマーカーが、ほかの端末にも自動同期される

 GALAPAGOS STOREの書籍は、もともと1アカウントで3台まで端末を登録して同時に利用できるが、今回iOS版が加わったことで、筆者の利用端末構成は、iPhone 4S、7インチのAndroidタブレット、iPad(第3世代)の3台体勢になった。

 電車の中でちょっと読書、というときはiPhone 4S。自宅でのんびりくつろぎながら、腰を据えて読みたいときはiPad(第3世代)の出番だ。この2台は、前述のiOSの自動同期を駆使して、スタイリッシュな先端の読書を実現できる組み合わせである。もちろんiPad(第3世代)を横に倒せば、書籍も見開き状態なので、あたかも本を開いているような感覚で読めることはいうまでもない。

 外出先でも読みたい雑誌がある場合は、軽さと画面サイズのバランスがよい7インチのAndroidタブレットの出番だ。Android版はバックアップと取り出しが手動なため、iOS版と比べると少々手間のかかるイメージになってしまったが、機動性と7インチの表示力、「電子書籍 GALAPAGOS」の表示機能を駆使すれば、新聞、書籍、コミック、雑誌すべてカバーできる心強い読書の味方となる。

 早い話、何を使っても読めるようになったということだ。このように、シーンに応じて端末を選択できるようになるとは、夢のようである。

 筆者が初めてGALAPAGOS STOREで本を購入したのは、2011年7月4日。早いもので、気がついたら1年が経過していた。当初は電子書籍への好奇心から興味本位で買ってみたのだが、すぐにそれが自分のライフスタイルに合ったものであることが分かり、頻繁に利用するようになった。

 以前から半身浴しながらの読書に憧れていたが、紙の本でやる勇気はなかった。それが防水スマートフォンと電子書籍の登場により実現したのだ。お風呂で読書できたこともうれしかったが、お風呂に入りながら本が買えたことも感動的であった。半身浴しながら読み終え、そのまま次の本を買って読み始めたこともあった。もともと読書家ではなかったが、そうやって日々、少しずつ本との距離が縮まっていったように思う。

 本の厚さを気にせずに買えるようになったのもうれしい進歩だった。分厚い本は、途中で読むのを止めるかもしれないという不安と、持ち歩きにくそうということから、敬遠しがちだったのだ。電子書籍なら厚みのプレッシャーがないので、なんとなく読み始められる。

 部屋にも変化があった。以前は「また読むかもしれないし」という理由で、付箋を入れた雑誌を積み上げていたのだが、電子書籍化されたことで新しい雑誌が積み上がる頻度が減り、古い雑誌を処分したところ、部屋がかなりスッキリ! 読みたいと思ったとき、すぐにアクセスして購入できるので、とりあえず買っておこうという無駄もなくなった。バックナンバーも入手しやすいので、焦って買う必要がないからだ。

読んでみたい本は「いつか買うリスト」に入れておき、読みたくなったとき、読む時間ができたときにすぐ購入、すぐ読み始めることができる

 電子書籍にすることで、部屋の中にためないだけでなく、いつでも好きなときに読めるようになったのにも助かっている。出かけるときは、スマートフォンか、タブレットを持って行くだけで済むので、あの本とあの雑誌のどちらにしよう? と迷うことが一切なくなったのだ。これは旅行の時に非常にありがたいと実感した。

 それまで縁のなかった本や雑誌を読む機会は明らかに増加した。特に、ビジネス関連の週刊誌へのアクセスが増えた。自分には無縁と決めつけていたのだが、「おすすめ」されたので「試し読み」してみたら、想像していたより面白い内容だった、という「おすすめ&試し読み」効果といっていい。人の目を気にせず、いろんな本と接点を持てるというのも、新しい世界の発見にもつながる。「そういえば、以前読んだ○○には、**とあったね」と会話のきっかけにもしやすい。気になったところにマーカーをつけておくと、とっさの場面でも該当ページにアクセスしやすいので、曖昧な記憶のまま話をすることもなく、まさにいいことずくめなのだ。

 わずか1年ではあるが、明らかに読書の機会は増えており、知識欲、学習欲ともに向上している。「毎朝1時間本を読もう」という生活習慣すら誕生してしまったのだから、我ながら面白い。マーカーも活用しているが、気になる部分は手書きでメモしてデジタル化するようにもなり、さらにメモ帳や筆記用具が気になり出すという、違った意味での広がりも見せ始めている。

 こんな具合に、ライフスタイルにも影響を及ぼしているGALAPAGOS STORE。iOS版が登場してからは、iPadで読む機会も徐々に増えている。うれしい反面、ちょっと悩ましい事態も。それは本にかけるコストが明らかに増えたことだ。カード明細を見るのがちょっぴり怖いこの頃……。とここで、にわかにクローズアップされてくるのが、7月26日からスタートしている「GALAPAGOSポイント」だ。

 iOS版対応に先駆けてスタートしていた「GALAPAGOSポイント」、前回でもご紹介済みだが、みなさんはもう体験されただろうか。

 実は最近、GALAPAGOS STOREに助けられたことがあった。某漫画家さんへの取材が決まったのだが、その方の著作を全く読んだことがなかったのだ。内容上直接影響はないものの、全く知らないというのも失礼である。と、そのとき、ドラマ化され、映画も公開されたばかりの代表作がGALAPAGOS STOREで配信されたばかりだということを知った。全15巻、カートボタンを連打しての大人買いである。それから当日までは、防水タブレットで毎晩お風呂漫画三昧。1~3巻ずつ読み進め、読破の上で当日を迎えることができ、心底ホッとした。もちろん15巻分の漫画は部屋にはなく、場所もとっていない。

 しかし思った。あのときすでに「GALAPAGOSポイント」があったなら! と。1冊420円が15冊で6300円。この出費は結構イタイ。即時ポイントの5000円コースなら、割増率6%で5300ポイントが付与される。これに即時ポイントの1000円コースをプラスすると1030ポイント。つまり、6000円の出費で6330円の買い物ができたかもしれないのだ。

 そんな経験に、iOS版登場による読書の加速予測が加わって、「GALAPAGOSポイント」の月額3000円コースを申し込んでみた。月初めに課金されるが、毎月3240ポイントが自動的に付与される。ここから定期購読の雑誌の支払いをしつつ、買いたい本が見つかったら随時支払いに使用していく予定だ。

1. 月額定期ポイント   2. 即時ポイント
コース名 付与ポイント(毎月) 割増率 今だけボーナスポイント(+5%)   コース名 付与ポイント(毎月) 割増率 今だけボーナスポイント(+3%)
月額1,000円コース 1,050pt 5% プラス50pt 即時ポイント1,000 1,030pt 3% プラス30pt
月額2,000円コース 2,130pt 6.5% プラス100pt 即時ポイント2,000 2,080pt 4% プラス60pt
月額3,000円コース 3,240pt 8% プラス150pt 即時ポイント3,000 3,150pt 5% プラス90pt
月額5,000円コース 5,500pt 10% プラス250pt 即時ポイント5,000 5,300pt 6% プラス150pt
月額10,000円コース 11,500pt 15% プラス500pt 即時ポイント10,000 10,900pt 9% プラス300pt
月額20,000円コース 24,000pt 20% プラス1,000pt 即時ポイント20,000 22,400pt 12% プラス600pt

 今回iOS版がリリースされたことで、端末選びの自由度が増した。スマートフォンやタブレットがiOS搭載機オンリーだった方も、「GALAPAGOS STORE」で、晴れて電子書籍デビューを果たせるわけだ。

 多忙で、スキルアップのためのセミナーにもなかなか足を運べないというビジネスパーソンも多いはず。ちょっとした時間に本が探せて読める電子書籍は、マイペースで学習でき、ときにこっそり叱ってくれる、よき先生になってくれるはずだ。これをきっかけに、ぜひはじめてみていただきたい。

(Reported by すずまり)

総合電子書籍ストア GALAPAGOS STORE

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