俺が気になりまくっていた正体は、富士通テンの最新カーナビ「AVN-ZX03i」
このところ、ヒッジョーに気になっていたカーナビがあった。クルマで走ってるとよく見かける、すご~くデカい画面のナビ。しかもタッチ操作で画面がサクサク&ヌルヌルと動いているのである。最初は「このドライバー、タブレットをクルマに装着して使ってるのかな」とか思っていた。のだが、何度か目撃しているうちにソレがカーナビだとわかった。
詳しい人に聞いてみると、ソレは富士通テンの9型大画面ナビだという。そうか富士通テンか~9型かぁ~気になる気になる気になりまくり~とモヤモヤしていたら、渡りに船!! その9型大画面ナビの最新モデル「AVN-ZX03i」を試用できることになった♪
まずは「AVN-ZX03i」の概要を少々。前述のとおり9型の大画面を搭載したカーナビですな。タッチ操作対応で、Wi-Fiによるデータ通信機能、Bluetoothによるハンズフリー通話やオンデマンドVICS情報取得機能を搭載するほか、スマートフォンのMirrorLinkにも対応している。また、DSRCに対応していてリアルタイムの交通情報を受信できるほか、将来的な地図更新を1回無料で行える。
エンタメ系機能としては、DVD/CD/USBメモリ/SDカードを利用可能で、専用ケーブルを使えばiPhoneやiPadをつないで音楽再生やYouTube閲覧を楽しめる。ニンテンドーDS連携ソフトが同梱されているので、ナビとゲーム機を連動させて楽しむこともできる。また、地デジ(フルセグ)にもワンセグにも対応している。
てな感じで、今時的ナビに求められる機能をしっかり搭載した「AVN-ZX03i」。後述するが、先進的なクラウドに対応していたりして「これはキてる!!」とか興奮できるナビだったりもする。てなわけで早速試用しまくって、「AVN-ZX03i」のオイシイところをたくさん紹介していきたい♪
「AVN-ZX03i」に触れてみてまず驚くのが、画面のデカさ。わりと多くのカーナビの画面は7型だが、前述のとおり「AVN-ZX03i」は9型である。9型画面は、面積比で7型画面の約1.8倍もデカく、まずはその迫力に圧倒される。
しかし単に画面がデカいだけではない。一望できる地図範囲がより広いのだ。7型の1.8倍の表示面積があるので、その分、より広い範囲を一画面中に表示できる。つまり地図としての情報量が非常に多い。
ので、たとえば地図表示と案内表示が混在しても、どちらかが狭いとか、両方小さく見づらいということがナイ。地図も案内も十分な情報量とともに見られるのだ。また、実際に走行していると「あ、こんなトコロに公園があったのか」とか「向こうの道を通ったほうが景色がよさそう」といった気づきがあったりする。
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愛用のNexus7と比較してみる。当然だが、9インチの「AVN-ZX03i」の画面の方が圧倒的に大きい |
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地図表示と案内表示のハイウェイモードもデカい♪ 大は小を兼ねる。やっぱりデカいのは正義なのだ |
それと、画面表示自体の見やすさもイイ感じ。画面は高輝度LEDバックライトの高精細VGA液晶だが、これをVVP3(Vivid View Processor 3)が制御している。たとえば日差しが強い状況ではVVP3が画質を自動補正し、画面の見にくさを抑える。状況に応じてバックライト制御も行われ、地図の視認性を高める。早朝~真昼~夕方~夜まで「AVN-ZX03i」を使ったが、VVP3による表示制御により、つねに一定の見やすさがあると感じられた。
それから、画面上のボタン表示が十分大きくて操作しやすいのもナイス。実際に操作していて、ボタンの押し間違えが非常に少ないのだ。大画面なので、ボタン類を大きくでき、操作性を高められたってコトでしょうな。ともあれ、地図は見やすいわボタンはタッチしやすいわで、「ん~情報量の多さ、そして画面の広さは正義だなぁ~」と実感した次第。
さらにこのナビ、タッチ操作で地図のスクロールなどを行うが、これがヒッジョ~にスムーズ。指を速く動かしても、地図がバッチリと追従。ヌルヌル&サクサクと動く。指によるスクロールの感じは、描画が高速なタブレット端末の操作感とよく似ていると思う。
非常に滑らかかつ高速に地図をスクロールできるので、地図操作上の実用性が高い。だから、たとえば地図をスクロールさせつつ目的地を探すことが全然苦でない。てか、ホレ、多くのカーナビって地図スクロール遅かったり表示の追従性が悪かったりして、イラつきません? イラつくのがヤだから検索機能に頼るみたいなトコ、あるじゃないスか。「AVN-ZX03i」にはそんなストレスが全然ナイ。
【動画】とにかく地図スクロールが速い! ヌルヌルと指に付いてくる感じは高性能なタブレットそのもの!!
それに加えて、もちろん目的地検索機能も充実している。目的地検索は、ジャンル、50音(名称)、住所、電話番号、マップコード、履歴、メモリ地点などから検索していける。また、検索時の使いやすさもイイ感じで、たとえば画面が大きいのでボタン類も大きく、操作自体が快適に行える。文字入力はスマートフォンなどでおなじみの「フリック入力」に対応しており、やはり大きいキーパッドで入力できるので、これまた非常にスムーズに入力を進められる。
いや~9型大画面イイですわ~。この快適さ、ぜひショップやディーラーで体感してほしい。けっこー衝撃を受けますヨ♪
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スマホでもおなじみのフリック入力モードにも対応。画面上のボタンもデカいので、押し間違えも少なく快適に操作できるのだ |
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VVP3(Vivid View Processor3)を搭載。直射日光補正機能がセンサーで外光をキャッチし、明るい場所でも暗い場所でも常に見やすくキレイな画面をキープするのだ |
ヒッジョーに優秀なエージェントのはるかちゃん♪ カワイイだけでなくとっても優秀なのだ
9型大画面の使いやすさという部分だけでかなりの満足感がある「AVN-ZX03i」なんですけど、このカーナビで使える「対話型エージェント」にかな~り驚いた俺。独自のクラウド経由で動く音声対話機能な人なんですけど、これを体験した瞬間、「カーナビの未来像が変わった!!」的なインパクトを受けたのだ。
具体的には、「AVN-ZX03i」とスマートフォンをWi-Fiで接続し、スマートフォン側で「CarafL(カラフル)」というアプリを使う。こうすると「エージェントと会話を重ねて目的地設定できたり」「エージェントにリアルタイム情報を言わせたり」「エージェントに話しかけて対話を楽しんだり」することができる。ちなみにこのエージェントの名前、「はるか」ちゃんって言うらしい。上記の「エージェント」を「はるかちゃん」に置き換えて読むと一種の萌え度がアップしますな。
で、実際に何ができるのか? たとえば「会話で目的地を設定」できる。そのときのドライバーとエージェントの具体的な会話は、以下のような感じになる。
ドライバー「近くに駐車場ない?」
はるかちゃん「ご希望に沿うところを検索したところ20件見つかりました。現在位置から0.2kmに○○○○(駐車場名)があります。現在の状態は満車です」
ドライバー「空いてるところを探して」
はるかちゃん「ご希望に沿うところを検索したところ10件見つかりました。現在位置から0.5kmに○○○○(駐車場名)があります」
ドライバー「そこに行きたい!」
はるかちゃん「カーナビゲーションに目的を転送しました」
【動画】スマホの通信を使って最寄りの駐車場を検索、さらにリアルタイムで空いている駐車場だけに絞り込むことができる
まままマジかーっ!! スゲっ!! エージェントっていうかはるかちゃんに話しかけて会話していったら、あら不思議、ナビに目的地がセットされた!! あとはナビゲーションに従って駐車場へ~、というわけだ。スマホに「CarafL」のアプリ(無料)をインストールし「AVN-ZX03」にWi-Fi接続すれば、はるかちゃんとのドライブが始まる
はるかちゃんっていうかこのエージェントのしくみは、前述の「CarafL(カラフル)」アプリ経由でドライバーの言葉をクラウドに送り、クラウド側でそれを解析し、適切な返答をアプリに戻し、その返答を聞いたドライバーがまた喋り……、という繰り返しとなる。クラウド側では車内の騒音なども解析・除去したうえで音声認識を行っているという。センター型音声認識という方法だそうだ。ちなみに、ドライバーが言ったフレーズの認識率、スッゲく高いっす。
今回、「AVN-ZX03i」を使って箱根の温泉に向かったわけだが、そのルート設定もエージェントことはるかちゃん経由で行った。「箱根で温泉に入りた~い」とオネダリしての会話だが、あらまあ凄い、会話していくだけでナビへの目的地設定が完了した。
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「箱根の温泉に入りたい」と話しかけると、すかさずオススメの温泉リストが。さらに「日帰り」と条件を絞り込むと、日帰りの温泉リストが表示される。「そこに行きたい」と答えれば自動的に目的地が設定される |
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ということで無事に目的地も設定されたので、箱根を目指して出発! |
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ちなみに箱根を目指している途中にお腹が空いたので小田原で降りる。はるかちゃんにオススメのランチを聞いてみると、小田原漁港周辺のお店がイイらしい。ということで漁港へ |
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新鮮な魚介類のバーベキューを堪能(撮影協力/小田原さかなセンター 0465-23-1077) |
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満腹になったところで目的地の温泉へ(撮影協力/天山湯治郷 0460-85-8819) |
この目的地設定、けっこー「普通の会話」でイケちゃう。「ディズニーランドの近くでデートに使えるお店」といった曖昧なフレーズでも、はるかちゃんがよさげなお店をピックアップしてくれる。「こってりなものを食べたい気分」と言ってみたらラーメン屋さんなんかを教えてくれる。「この辺のATM探して」とか「トイレ行きたい」にも対応。そういった場所を提示してくれた後に「そこに行きたい」とか言えば、ソコをナビの目的地として設定してくれる。「頭痛い」とか言うと、状況に応じていくつか情報を言ってくれたりもする。はるかちゃ~ん、すっご~い♪
【動画】温泉に入りたい!とか、おいしいものが食べたい!なんていうあいまいな要望にも応えてくれるはるかちゃん。今までのカーナビとはまるで別物っっ!!
ほかにもいろいろデキるはるかちゃんである。たとえばリアルタイムの情報をイロイロ教えてくれる。「目的地の天気は?」とか言えば目的地設定した場所の天気予報を言ってくれるし、「東京の明後日の天気を教えて」と言えばその情報を言ってくれる。ヤルなデキるなそしてカワイイ……惚れるぜはるかちゃん♪
ナビゲーションだけでなく、豆知識も豊富なはるかちゃん。ドライブ中のトークもバツグンなのだ♪
あと、はるかちゃんったら、運転中の暇を紛らわしたりしてくれる。たとえば運転中、「日本一面積の広いジャンクションは……」「日本三大鳥居って知ってますか……」みたいな意外な豆知識を披露してくれたりする。あるいは、「わたし、恐がりなので薄暗くなってきたらすぐ車幅灯点けちゃうんです」「私をドライブに連れてって」みたいな世間話もしてくれちゃう。はるかちゃんに質問することもできますヨ。ちなみにはるかちゃん、もちろん合成音声の声なのだが、とても自然な感じで話し、聞きやすさも十分。はるかちゃんの言葉に耳を傾けていれば、いろいろな情報が得られるという感じだ。
【動画】高速道路を走行していてサービスエリアが近づくと、そのサービスエリアのオススメ情報を教えてくれるはるかちゃん。思わず立ち寄りたくなってしまった
いや~スゴいっすね~このエージェント。まあ、人間と同じように全ての会話がうまく行くってわけではない。ときには会話を理解してくれなかったり、言ったのとは異なるキーワードを受け取ったりする。まだ発展の余地があるエージェントではあるが、クラウド側のソフトウェア的な改善により、エージェント自体がどんどん優秀になっていくハズ。
ともあれ、「AVN-ZX03i」と「CarafL(カラフル)」アプリにより、カーナビの新しい利用スタイルが生まれたという印象が強い。これからはナビと会話する時代だゼ!! みたいな。なお、「CarafL(カラフル)」アプリは無料で使えて、ナビと接続しなくても検索や会話ができるので、興味がある方はぜひ試してみてほしい。
「CarafL(カラフル)」と併わせて使いたいアプリが「どこでもサポート」。コレが思いのほか便利
もうひとつ、スゴいコトがデキる「AVN-ZX03i」。知る人ぞ知る「どこでもサポート」アプリとの連携が可能なのだ。
この「どこでもサポート」アプリとは、スマートフォンで見られる取扱説明書ですな。紙の説明書と違ってキーワード検索ができたり、スマートフォン画面でも見やすいように作られていたりする。たとえば操作手順は、「AVN-ZX03i」のカラーの画面表示(スクリーンショット)ともに説明されている。片手で「どこでもサポート」アプリを参照しつつ、もう一方の手で「AVN-ZX03i」を操作できるという、非常に使いやすい電子説明書なのである。
で、ビックリするのが、「どこでもサポート」アプリによる「操作の自動サポート」機能だ。たとえば各種施設をナビの地図上に表示したい場合。案外やり方わかんなかったりしますよね、こういう細かな設定。
でも、このアプリを使えば、一連の操作手順が「ナビ上で自動再現される」のである!!
具体的には、各ボタンが自動で押され、画面が逐一推移していく。まるで透明人間がボタン操作をしているような感じ。最終的には、ドライバーが「こう設定したい」という決定だけすればよいので、モノスゴ~くラクに各種操作/設定を済ませられるのだ。
【動画】普段あまり使わない機能だとうっかり使い方を忘れることも。そんなとき手元のスマホで使い方が調べられる上、自動で操作してくれるこの機能はとっても快適!
ちなみに、この「どこでもサポート」アプリによる「操作の自動サポート」機能使用時、ボタンが自動で押されて画面が自動で変わっていく速度はさほど速くない。見ていると「あーこのアイコンから設定していくのか」ということがだいたいわかる速度ですな。なので、ぶっちゃけ、「説明書に書いてあるコトを順を追って読むのがメンド臭い~」てな人にもオススメ。
快適・便利なだけでなく、ドライブ自体をもっと楽しくしてくれる「AVN-ZX03i」。注目ですぞ
てな感じの「AVN-ZX03i」。9型大画面の見やすさと実用性の高さ、クラウド型エージェントの先進性、そして「どこでもサポート」アプリによるわかりやすさと利便。これらにより、「AVN-ZX03i」には「使いやすさ」「快適さ」においてさらなる進化がもたらされたのだと思う。使っていると各所に「凄さ」が感じられるナビなので、ぜひ一度実機に触れてみてほしい。
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