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エプソンが提案する新しいオフィスソリューション「Offirio SynergyWare」

「守り」のオフィスソリューションを
 企業のプリント環境に着目したとき、今後、どのような点に注目して、何を改善していくべきだろうか?

 その答えの1つとして前回紹介したのが、エプソンが提供するプリンタを中心としたオフィスソリューション「Offirio SynergyWare」であった。プリンタを分散配置させたたまま、効率的な集中管理を実現することで、利用者の利便性と管理の効率化の両立を実現し、ビジネスの現場を活性化するという、いわば「攻め」の改善だ。

 このような「攻め」の改善と同様に、最近、高い注目が集まってきている対策がある。前述した「攻め」と対比させるとすれば、いわゆる「守り」と言うことができるだろうか、そう、オフィスのセキュリティ対策、それも情報漏洩対策だ。


”紙”にこそ潜む重大な情報セキュリティリスク
 情報漏洩と言うと、メールやブログなどを含めたウェブ、ファイル交換ソフトなどの通信経由での漏洩を真っ先に思い浮かべることが多いだろう。最近の報道などを見ても、ファイル交換ソフトなどの被害が大きく伝えられるケースが目立つ。もちろん、この対策も欠かすことはできないのだが、データから見ると、実は意外なことがわかる。

 NPO 日本ネットワーククセキュリティ協会が公表している「2005年度 個人情報漏えいインシデント調査結果<速報>(http://www.jnsa.org/)」によると、情報漏洩の件数を経路別に分類したとき、もっとも多いのは、ウェブやネット記録媒体経由ではなく、実は紙媒体経由でその割合は実に40%を超えているというのだ。




紙媒体経由の情報漏洩の割合は年々増加傾向にあり、紙媒体経由は40%を超えている




 考えてみれば、それも納得できるかもしれない。取引先へと持って行く資料を印刷したものの、いざプリンタのところへ行ってみると印刷物が見あたらないなどということがよくある。普段はあまり深く考えないかもしれないが、その原因が、何らかの理由で印刷がうまくできなかったのか、それともプリンタのところへ行くまでの間に印刷物がどこかに紛失してしまったのかでは大きな違いがある。

前者であれば単純な印刷ミスやトラブルで済むが、後者は情報漏洩につながるかもしれない重大なセキュリティリスクをはらんでいる。実は”紙”にこそ重大なセキュリティリスクが潜んでいるわけだ。


プリント環境のセキュリティ対策とは
 では、このような紙媒体経由での情報漏洩に対して、具体的にどのような対策を行なえばいいのだろうか?

紙媒体、特にプリント環境での情報漏洩対策としては、いくつかのポイントが考えられる。大きく分けると以下の3点が挙げられるだろう。

1) 印刷状況を把握する
2) 印刷した人が確実に印刷物を受け取れるようにする
3) 印刷物の不正な複製を防止する

 1)に関しては、前回紹介したようにエプソンが提供している「Offirio SynergyWare PrintDirector」を利用することで実現可能だ。「Offirio SynergyWare PrintDirector」では分散配置されたプリンタを集中管理することが可能となっており、「誰が」「いつ」「何を」印刷したのかという印刷履歴などを確認できるようになっている。

 対策が難しそうなのは2)だが、実はこれらの対策もエプソンの「Offirio SynergyWare」の「認証印刷」利用で解決することができる。

 「認証印刷」は、IDカードやパスワードにより印刷を管理し、印刷した本人が確実に印刷物を受け取ることで、印刷物の取り間違いや持ち去りなどによる情報流出リスクが低減できるというものだ。エプソンの「認証印刷」は、既存のプリンタにオプションを追加するだけで実現可能なので、今使っている印刷環境をそのまま認証印刷システムへ移行することができる。

 具体的には、OffirioシリーズのプリンタにネットワークI/Fカード(PRIFNW7S)と認証印刷用ソフトウェア(EpsonNet ID Print)、さらにICカード(FeliCa)認証デバイスや生体認証(指静脈認証)デバイスを組み合わせることにより、PCからの印刷実行後、プリンタのある場所にまで行き、ICカードや生体認証を受けることによってはじめて紙の印刷物を受け取れるようになる。



クライアントPCからプリントサーバを介した印刷や、プリンタへの直接印刷など、
オフィスの印刷経路にあわせた導入が可能




 これにより、プリントした紙が途中で第三者に見られてしまったり、紙がどこかにまぎれてしまうなどの状況を防ぐことができる。明らかに情報を盗もうという意図のもとに行動する不正な行為を防止できるだけでなく、うっかりミスなどの意図せぬトラブルによる情報漏洩もしっかりと防止できるというわけだ。

 この機能は本社と支社など、物理的な離れた場所でもネットワークでつながれた環境であれば利用可能となっており、たとえば本社のPCであらかじめ印刷を実行しておき、それを支社のプリンタで認証を受けて印刷するという使い方もできる。これにより、移動中にデータや印刷物を持ち歩く必要もなくなり、紛失などのセキュリティリスクも抑えることができるようになっている。




離れた場所への認証印刷が可能なので、移動中の情報の紛失や盗難の心配がなくなる



 さらに、「Offirio SynergyWare」シリーズには、「Offirio SynergyWare認証プロキシ」と呼ばれる製品が提供されており、これを利用することで社内に構築されているActive Directoryなどの認証システムとの連携が可能となっている。これにより、Active Directoryで認証されたユーザーだけがプリンタを利用できるように制限することができるだけでなく、プリンタ側への認証デバイスの追加による印刷物の確実な受け取りを実現できる。

 一方、3)だが、これはエプソンから発売されているプリンタに搭載されている透かし印刷機能で対処可能だ。印刷物に透かしパターンを印刷することで、コピー時に「コピー」や「複写」という文字が浮かびあがることにより、原本と複製を明確に区別することができるようになっている。これらの対策によって、紙媒体に潜む情報漏洩のセキュリティリスクをかなり減らすことが可能だろう。


シンクライアント環境にも対応
 このほか、シンクライアントシステムとの連携も実現している。

 サン・マイクロシステムズ社のSun Ray Virtual Display Client(Sun Ray)が導入された環境での認証印刷に対応しており、以下のようにWindows Serverで構成されたプリントサーバに「EpsonNet ID Print」や「Offirio SynergyWare認証プロキシ」を導入することにより、Sun Ray端末からの印刷の際もICカード認証による印刷物の確実な受け取り環境を構築することができる。




サン・マイクロシステムズ社のSun Rayが導入された環境での認証印刷に対応しており、
Sun Ray端末からの印刷の際も認証を行なったり、
ICカードの利用による印刷物の確実な受け取り環境を構築することができる




 プリンタのセキュリティ対策、特にさまざまなクライアントや認証システムとの連携が必要な場合、一般的には複雑なシステムの作り込みが必要なようにおもわれがちだが、「Offirio SynergyWare」であれば、既存の印刷環境にオプションを追加するだけで手軽に環境を構築できるうえ、複数の認証デバイスへの対応など柔軟な対応が可能となっている。

 高いセキュリティは実現したいが、そのためのコストや手間、既存システムとの関連などが気になるという場合でも安心して利用できるだろう。


セキュリティに対する意識を高めることができる
 このようにエプソンのプリンタ、そして「Offirio SynergyWare」を利用すれば、効率的なプリンタの管理だけでなく、よりセキュアなプリント環境を手軽に構築することができる。

 しかも、このようなセキュリティ対策は、企業の組織や人材の意識といった人的資源、あるいは教育の側面から考えても、非常に効果のある対策であるとも考えられる。いくらすばらしいシステムを設計したとしても、最終的にそれを利用するのは人間である。これはセキュリティでは特に重要な考え方で、最終的にセキュリティ被害を防ぐには、社員ひとりひとりがいかにセキュリティに対する高い意識レベルを持っているかが重要になってくる。

 その点、印刷物を得るために認証が必要だったり、いつ誰が印刷を行なったのかを管理するといった取り組みを全社的に行なえば、情報漏洩がいかに重大な被害をまねくか、そしてそれを防ぐために個人がどのような点に配慮すればいいのかを自然に社員に浸透させることができるようになる。

 「Offirio SynergyWare」の導入は、物理的なセキュリティ対策だけでなく、このような社員のセキュリティ意識の向上にも多大な効果があると言えそうだ。



「Offirio SynergyWare」 分散配置と集中管理編はこちら


【関連情報】

■ オフィリオ/エプソン|http://www.epson.jp/products/offirio/

■ Offirio SynergyWare/エプソン|http://www.epson.jp/products/offirio/sw/


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http://enterprise.watch.impress.co.jp/cda/hardware/2007/06/14/10516.html





清水理史
清水理史

製品レビューなど幅広く執筆しているが、実際に大手企業でネットワーク管理者をしていたこともあり、Windowsのネットワーク全般が得意ジャンル。
最新刊「できるブロードバンドインターネット Windows XP対応」ほか多数の著書がある。
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