見た目も、使い勝手も、妥協ナッシング!!  dynabookの血統を継ぐミニノート

dynabook UXのコスミックブラック登場

東芝「dynabook UX」。dynabook印のネットブックだ!

 な〜んかチョー売れてるらしい東芝の「dynabook UX」。いわゆるネットブックであるが、様々な点でほか一連のネットブックとは一線を画する存在のようだ。

 俺の周囲にもdynabook UXを買ってる人があり、ちょいと話を聞くと「普通のネットブックとは使い勝手が違う」との返答が多い。ソレってどーゆーコト!? どーなの実際、dynabook UXって? とか日に日にdynabook UXへの興味が強くなっていた。

 そんなところへdynabook UXに新たなラインナップが加わった。ハードウェア的な仕様は既存のdynabook UXと同じだが、高級感のあるコスミックブラックモデルが追加されたのだ。

 じゃあ!! てなわけで、その最新モデルを早速試用してみた。そしてイジったら疑問氷解。なるほど、コレはネットブックって感じじゃない。むしろdynabookシリーズの小型モデルという印象だ。

 てな感じでイキナリdynabook UXに強い魅力を感じまくっちゃった拙者なんですけど、以降、dynabook UXの実使用感などについてレポートしてみたい。

安っぽさ皆無!!! の質感

既存の「スノーホワイト」(左)と「サテンブラウン」(右)に加え、今回新色「コスミックブラック」(中央)が追加。 見てわかるとおりグロス仕上げがナイスな感じ

アニキ分の「dynabook TX」(16型)と比べると、ちょうど半分のサイズ! ていうか、こうして並べてみると、外見の仕上げ感もソックリ。小さくても高級感は全然負けてないぞ「UX」!

普段使いのカバンにスポっと入ってしまうコンパクトさなり〜

 ぶっちゃけ、dynabook UXシリーズをいじるのは初めてなんスけど、間近で見て触ると、確かにコレ、欲しくなりますな。売り場で並んでたら、dynabook UXをつい選んじゃう気持ちがよくわかる。

 てのはまず、本体の質感。dynabook UXの既存カラーであるスノーホワイトやサテンブラウンのモデルは、天板に細いストライプが立体的に刻まれているプラスチックボディ。これを開くと各キーが独立したタイプのキーボードが姿を現す。一連のネットブックと比べると、チャチさがなく、美しいデザインが施されているってのが第一印象だ。

 新たに加わったコスミックブラックモデルだが、これがまたヤケに魅惑的である。天板は上位dynabookシリーズにも採用されているインモールド(IMR)加工。光沢のある黒と、その奥にうっすら見えるストライプが印象的だ。キーボード周辺は既存カラーのモデルと同様だが、ぶっちゃけこのコスミックブラックモデル、チョー高そうに見えるんですけどっ!!

 率直なところ、いわゆるネットブックって、ハッキリ言っちゃうけど安っぽさ丸出しな機種が多いじゃないスか。その点でまず、dynabook UXは違う。実物を見ればおわかりいただけるが、4万円台で買えるコンピュータとしてヤケに凝った質感&デザインを持っているのだ。

 ちなみに、本体サイズは幅約263×奥行き約192.3×高さ約25.4〜30.8mm。質量は軽さ重視の標準バッテリ装着時が約1.18kg、大容量バッテリ装着時で約1.33kg。拙者が常用する小さな帆布手提げにもスッポリ入りましたヨ!! 外見もキレイだし、容易に持ち運べるしで、楽しげなdynabook UXですな。

 なるほどネ、だからみんなdynabook UX選んじゃうわけね!! と思ったが、実際に使ってみたら、dynabook UXの魅力はデザインや質感だけじゃないことが判明した。

仕事がデキるdynabook UX

電源スイッチはヒンジ中央に。通電すると白い光がぽややんと光り、良い雰囲気

 使ってみて何より驚いたのが、キーボード周りおよびディスプレイの快適さである。外観からしてネットブックを思わせないdynabook UXだが、電源入れると「コレはネットブックではなくて小さなdynabookですな」とマジ思っちゃう感じ。

   評判の高いキーボードは、キーピッチ約19ミリ。フルキーボードとほぼ同じキーピッチになる。ので、デスクトップPCを使った直後にdynabook UXを使っても、打鍵時の違和感───おりょっタッチタイプ全然できない〜、みたいなことがほとんどナイ。

 また、各キーの端がほどよく離れているので、キーボード面が狭いネットブックや小型ノートPCにありがちな“複数のキーを同時に押しちゃうミス”も非常に起きにくい。  あとですね、このキー、打鍵感自体も良好。ペチペチって感じのチープさはなく、引っ掛かりのようなものもない。「コクン」という押し心地に一種の高品質を感じたりする。キーボード全体の剛性も高いようで、ミョーなきしみや歪みも感じられない。

 てか、これなら長いテキスト書けちゃうじゃん!! 仕事にも使えちゃうじゃん!! と思った拙者。  それと、しばらく使っていて気づいたのが、タッチパッドの良好さ。結論から言えば、このサイズのPCにしては十分大きなタッチパッドおよび左右クリックボタンを備えている。ので、カーソル操作をシームレス&スムーズに行える。

キーどうしの間隔が空いているアイソレーション・キーボード。キーピッチも十分

テキスト打ちなども余裕。ということはお仕事にもバリバリ使えちゃう! むしろバリバリお仕事進んじゃうかも!!

タッチパッドもこのクラスのノートとして十分な大きさ。ていうか実はdynabookのより大きいサイズのモデルと遜色ない感じだったりする

 そして液晶画面。解像度はWSVGA(1024×600ドット)と標準的だが、サイズが10.1型。OS(Windows XP)のデフォルトの設定で、文字がもっとも見やすいと感じる液晶サイズ・解像度ですな。

 またこの液晶、非常に色鮮やかで、明るさも十分ある。モノとしては、dynabookでおなじみのClear SuperView液晶を採用しており、バックライトは白色LED。消費電力を抑えつつ、かな〜り高品位な表示を実現してくれる。

 表示についても入力についても予想外の快適さを発揮したdynabook UX。これまでのネットブックは、その名の通り、メールやウェブの閲覧が主目的……とせざるを得なかった。が、dynabook UXなら、それら閲覧はもちろん、快適な入力も行えるので書きまくる目的にもビシッと使える。

 デザインや質感、作りの良さ、それから入力も出力も快適であること。使用感的なレンジとしては、もはやネットブックじゃない気がするdynabook UXである。が、さらに、dynabook UXに“dynabook”という名が付いている理由を見つけることになる拙者であった。

dynabook UXならではのハードウェア

正面にはメモリーカードスロットと各種インジケーター。インジケーターは、ネットブックの場合、省略されがちだったりするので、無線、電源、バッテリー、HDDアクセスランプなどなど、一通り以上用意されているのはうれしい

右側面にはUSBポートが2つに、電源コネクタとケンジントンロックを装備

左側面にはUSBポートが1つ、有線LANコネクタ、ヘッドホン端子とマイク入力端子、そしてアナログ出力端子。このUSBポートは、電源オフ時のUSB給電に対応。ヘッドホン&マイク入力端子部の高級感あふれる処理もニクい

ディスプレイ上部にWebカメラを装備。横にマイクもついているので、このままでビデオチャットを愉しんだり、音声メモを残したりも可能

 dynabook UXには、実用的なデバイス/インターフェースが多々搭載されている。それぞれ、どう見ても「チョイ使いは想定していないマシン」てな印象になる。

 例えばUSBポート。小型&激安マシンなのに、3つもあるんですよ。通信アダプタ、USBフラッシュメモリ、iPodの類も同時につながりますな。しかも、本体左側のUSBポートは、dynabook UXが電源オフでもスタンバイ/スリープ状態でも休止状態でも、USB充電対応機器に対して充電を行える。

 コレ、地味な機能に見えるが、実際に使ってみるとタイヘン便利。dynabook UXの電源がオフでも接続したUSB機器へ充電してくれるわけで、つまりdynabook UXを使わない移動時間などをUSB機器へのバッテリチャージに充てられるあたり、ヤケに実用的だと感じる。

 それから、東芝HDDプロテクション機構。これは内蔵した3軸加速度センサーが本体への不慮の衝撃などを感知し、HDDの磁気ヘッドを待避させるというものだ。dynabookシリーズではおなじみの“外部からの衝撃によるHDDクラッシュを防ぐ機構”だが、コレがdynabook UXにも搭載されている。小ささ軽さからついついラフに扱ってしまいがちのdynabook UXだと思うが、こういった機構により、大切なデータが消失しにくくなるってのは有り難い。

 Webカメラが内蔵されているのもプチ便利。もちろんテレビ電話系の用途に使えるが、動画/静止画/音声の記録も可能なので、音声メモやビジュアルメモをサクッと残せて何かと役立つ。

 ほか、SD/SDHC/MMCに対応するフラッシュメモリカードスロットを搭載していたり、実はかなり小型のACアダプタを採用していたり、プレゼン時なんかにも便利なVGA出力端子(アナログRGB)が使えたりと、細かい部分も抜け目ナシのdynabook UXである。

 なお、dynabook UXのバッテリには、軽さ重視の標準バッテリ(JEITA測定法Ver1.0で約4時間駆動)とオプションの大容量バッテリ(同じく約10時間駆動)がある。が、新カラーのコスミックブラックモデルには最初から大容量バッテリが同梱された機種もある。このあたりもやはり、dynabook UXってバリバリ使うユーザーまでも想定したマシンなんですな。

厳選ソフトをプリインストール

 独自のお役立ちハードウェアを搭載したdynabook UXだが、ソフトウェア面も洗練されている印象がある。てのは、ユーザー的にはプリインストールしてもらっちゃうのはちょっと迷惑かも!!という類のソフトがほとんどナシで、逆にソレちょー便利!! 的なソフトが厳選されてプリインストールされているからだ。

 例えば、TOSHIBAオリジナルソフトの「Smooth View」。これはアプリ上の表示をクイックに拡大縮小表示させるためのユーティリティですな。使用法は簡単で、FNキーと1もしくは2を同時押し。すると、表示の拡大縮小を行える。対応ソフトはMicrosoft Internet Explorer、Adobe Reader、それにデスクトップ上のアイコンの拡大などなど。Microsoft Office(Word、Excel、PowerPoint、Outlookなど)がインストールされていれば、それらにも使用できる。Smooth Viewは単純明解に便利っス。例えばInternet Explorer使用時、文字がちょっと読みにくいニャ〜とか思ったらFN+2を押下。するとウェブページのレイアウトを保持したまま、ページ全体を拡大してくれる。画像も拡大されるので実用性が高いですな。

ローカルに内蔵した各種辞典と、Web上のウィキペディアを横断で検索可能な「デ辞蔵」。オフライン時にももちろん使えて便利

ConfigFreeはネットワーク接続を可視化できて、トラブル解決に一役買ってくれたりしちゃう

これが、1985年に世界ではじめて発売されたラップトップPC「T1100」ッ! dynabook UXのボディには、T1100から連綿と続く東芝歴代ノートPCの魂が受け継がれているのだ

コンパクトなので、リラックスして使うのもナカナカ。小さいけどしっかりしていて仕事がデキル、頼れる弟分だゼ「dynabook UX」!!

 あと、「デ辞蔵」という電子辞書ビューアソフト。内蔵するコンテンツは旺文社の英和中辞典、和英中辞典、国語辞典、カタカナ語辞典で、平易なインターフェースから語句を調べていける。またこのソフト、これらコンテンツ以外に、ネット上(ウィキペディア日本語版)も検索対象に含められるので、より現実的な言葉調べができる。容易に表示文字を拡大縮小する機能もあり、ラクに使えて良い。

 ほか、TOSHIBAオリジナルソフトの「ConfigFree」(ネットワーク接続の自動切り替えユーティリティ)やハードディスク消去機能(廃棄や譲渡の際にHDD上のデータを完全に消去する機能)など、実用上必要になるソフトや機能をシッカリ搭載している。けど、余分なソフトは入ってなくてスッキリ、みたいな。

 東芝の“dynabook”は、拙者的に言えばパーソナルコンピュータの歴史に何度も刻まれたりしてきたブランド名だ。知ってます? 1989年の初代ダイナブックから今年で20周年を迎えるロングセラーブランドなのだ。

 のち、最新技術を惜しみなくつぎ込む先端的ラップトップPC〜ノートPCとして文字通り世界中に認められまくり、むしろポータブルなコンピュータという世界観を実質開拓してきたdynabookシリーズであり、このまま語ると終わんないので詳細は割愛するわけだが、とに かく、dynabook UXは、その“dynabookシリーズ”のひとつなのである。

 つまり東芝的に自信アリな一台なのであるが、実際にdynabook UX実機を使ってみると、その名を付けた理由がよくわかる。シッカリ作ってあり、信頼に値するマシンだと感じる。外見の良さやキーボードの打ちやすさに加え、いろいろな側面に“ほかとの違い”が感じられるdynabook UXなので、ぜひ一度実機に触れてみてほしい。

【Reported by スタパ齋藤】

 

 
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