雪降る新潟 vs 「WINTER MAXX」!!

 氷上ブレーキ性能11%向上&ライフ性能48%を果たしたという驚きの新型スタッドレスタイヤ「WINTER MAXX(ウインターマックス)」。前編では、その「WINTER MAXX」を装着したクルマで「首都圏を含む関東周辺エリアにアリガチな雪路」を走ってみた。

前編では関東のべちゃ雪でWINTERMAXXの実力を体感したが、後編では本格的な大雪の道にチャレンジ。さて、どんな性能を見せてくれるのか?

 結果は上々。雪が溶けかかって水分多々でシャーベットのようになった中途半端な雪路を平然と走破し、湿り気があって重い雪でできた雪路もガシガシ駆け抜け、溶けて凍ってを繰り返したタチの悪い凸凹氷雪路からも力強く脱出できた。このタイヤを装着していれば真冬の北海道だろうと関東周辺エリアだろうと、もう滑る気がしない!! と確信した次第である。

 だが、お天気の都合で豪雪~しっかり積もった雪道の走行はまだ試していない。というコトで、この後編では「湿り気が多めの雪がガンガン降る状態」での「WINTER MAXX」走行体験を敢行。そのために雪降る新潟へ向かって走り出したのであった。

 ちなみに、使ったクルマは前編と同様、スバルの「インプレッサ」。前編で書いたが、このクルマも雪国にかな~り強いのダ♪ 「WINTER MAXX」と「インプレッサ」のタッグ、も~全然負ける気がしねぇ!! かかって来いやァ豪雪の新潟県!! って、俺はなんで鼻息荒くしてるんでしょうかね。我ながらイミフ。ともあれ、雪の新潟へと出発ッ!!

トンネルを抜けると……積雪高速道路!!

 インプレッサに搭載された「アイサイト」によるオートクルーズで、ラクラクと高速道路を走行~♪ そしてトンネルに突入~★ 国境じゃなかったけど、ちょいと長いそのトンネルを抜けると雪国でありかつシッカリと雪が降っていた。そしてココは高速道路上!! マジか!! いきなり高速の圧雪気味路面に飛び出した「WINTER MAXX」体験者ご一行様なのであった。

日本最長の関越トンネルを抜けると、いきなりの大雪がお出迎え! ビビりながらも十分な車間距離を保ちつつブレーキング。フラツキも横滑りもせず減速するので安心

 それまでドライ路面だったのに、トンネルを出たら急に雪路だと焦りますな。もちろん「この先雪だよ~」的な表示はあるんだが、事前に知ってても、トンネルを出た途端に視界は悪いわ路面は一面雪だわで「うわうわうわ」的に驚いてしまう。つまりビビる。まあ雪国に住んでいないドライバーはみんなこんなモンだと思う。

 さておき、雪道が始まった~ってコトで、すぐにブレーキをかけて減速。するとその瞬間から「WINTER MAXX」の性能を実感できた。その日初めての雪道だし、しかも高速道路だしで「うわうわうわ」とビビりつつやや慌て気味でブレーキングなのだが、フツーに減速された。滑らない。え? 雪道ってこういう感じだったっけ!? 的な拍子抜け感を伴いつつも、危なげなく減速できた。

 そこからしばらく雪の高速道路を走ったわけだが、結論から言って、「WINTER MAXX」での走行は安定感と安心感があって非常に快適。しっかり減速できるのはもちろん、加速時も滑らず自然に加速できる。まあ加速時などに無理すれば「ズッ」てな感じで一瞬滑ったりするが、フツーに運転していれば加減速時に滑るようなことは、まずナイ。

大雪を目の前にしてキンチョーしたが、WINTER MAXXなら無理な運転をしなければ、安心して雪国ドライブを満喫できる

 ので、スピードコントロールはいつもの感覚で行えるし、追い越しなどのときの加減速も安心して行える。また、ボディーをしっかり支えてくれるような剛性があるタイヤなので、車線変更時の安定感もバッチリ。

 そんな「WINTER MAXX」で走っていてもうひとつ思ったのは、「雪の高速道路を緊張せず走れるのでラク」ということ。要はリラックスしての走行となるので、身も心も余裕がある走行となる。雪や雪路が「怖いもの」というイメージではなくなるので、雪景色を楽しみながらドライブできちゃう感じですな♪

雪国の国道もコワクナ~イ♪

 高速道路から下りてみると、さっすが日本一の豪雪地帯である新潟県。一面雪景色でとてもキレイだが、道路もしっかり雪だらけ。国道に入ってみると、交通量自体はけっこーあるのだが、それ以上に降雪量が多いために路面はどこも雪に覆われている。

 ちなみに気温はマイナス4度前後。クルマの轍の部分だけ雪が踏みつけられ、少し溶けているような感じ。その周囲がけっこー固めの圧雪路となっている。雰囲気としては、このレベルの雪が降ったら東京なら一発で交通麻痺って感じである。

関越道を下りて豪雪地帯・新潟県の国道へ。さらにシビアな雪道を目指してインプレッサを走らせる

 で、俺、けっこーキンチョーしております。こんな雪の中走るの久々なのに加え、このけっこーキビシめの圧雪路を、地元の方々はスイスイとスピーディーに走っているのだ。……これらのクルマの流れに乗れるのかなあ、みたいな。でも道が広いわけでもないので、そんなクルマの流れに合わせたペースで走る必要がある。ん~頑張らねば!! おっしゃ!! 行くゼ!!

 とか気合を入れて走り出したが、結果オーライ。轍でもその横の圧雪路面でも、「WINTER MAXX」はしっかりグリップを保ってくれる。「地元の人がスイスイ」の速度域ではまるで滑る気がしない感じ。雪の国道でもやはり安定感と安心感のある走行をしてくれるので、地元の人たちの走行ペースに合わせるのも容易だったりする。なーんだラクに走れるじゃん♪

 それから、カーブなんかでも安心感がある。最初の頃はカーブに突入しつつ「横滑りするかな?」てな不安を抱くわけだが、走っていると間もなくそんな不安がなくなる。ちゃ~んとグリップして滑らないし、ハンドル操作に対してタイヤがしっかりついてくる感じもある。雪道カーブに対する不安感は、次第に「このくらいのスピードなら大丈夫」という安心感に変わっていった。

 雪の高速道路のときと同じで、「雪の国道でも「WINTER MAXX」なら安心できる!!」といった確信を得ると、も~走行が俄然楽しくなりますな。雪景色のワインディング(ホントは国道だけど)を心躍らせながらドライブ~♪ みたいな気分となった。

雪道のカーブでもフラツキが少なくコーナリングの安定感もバツグン!

新雪でしっかりグリップ!! 排雪性もバッチリ!!

 なーんだ「WINTER MAXX」装着してれば豪雪地帯の国道も安全に走破できちゃうじゃ~ん!! と調子コイた俺は、敢えて国道から外れた道に進んで行くのであった。だって誰もいない雪国の道路みたいなシチュエーション走りたいじゃないですかっ!!

 で、行き着いたのは、クルマがほぼ通っていない道。路面には新雪が積もっている。新雪の下には圧雪路。そうそう、こういう道を走ってみたかったのダ!!

対向車が来ないように願いつつ大雪のなかを進む   圧雪路でも路面を掴むようにグリップし、ひと気のない道をさらに奥へと進んで行く   遭難しちゃうんじゃないのっていうくらい雪深い道を進んでみたら奥湯沢の貝掛温泉に到着。WINTER MAXXなら真冬にこんな秘湯にも来られちゃうんですなぁ

 結果から言ってしまうと、こういう「タチの悪くないコンディション」だと、「WINTER MAXX」の本領発揮ですな。ホントにしっかりグリップしてくれるのだ。さらに雪深いところをわざと走ってみたりもしたが、ちゃ~んとグリップしてくれる。

 まあ、もちろん無理すれば滑りますヨ。たとえば走行中、グイッと強めにブレーキをかけたりすると、一瞬多少滑ることはある。のだが、すぐに、タイヤが着実に雪を掴みつつググッと踏ん張ってくれるのがよくわかる。発進時や加速時も同様、グッ、イ~ン、てな感じで力強く進む。あ、この「グッ」が加速開始&直後のグリップ感を、「イ~ン」が路面を掴むようにグリップして前進する様子を、それぞれ表現いたしております~。

 それから、ややベタつく雪というか、まとわりつくような湿気を帯びた雪でできた雪路も走ってみた。そんなコンディションの雪路を走ると、タイヤが残した轍にトレッドパターンがしっかりと残る。タイヤからしっかり雪が剥がれたという感じで、「WINTER MAXX」の排雪性の高さを肉眼で確かめることができた。

雪深い道でも、スタックの心配もなく普通に発進できる   きれいに残ったトレッドパターン。容積アップしたラグ溝がしっかりと雪をつかんで排出する

 そうそう、話は少し変わるが、気温が氷点下だったにも関わらず、取材中にガラスが曇ったり、ワイパーが凍ったりしなかったのも驚き。ワイパーの周りには雪がまとわりついているが、その状態でワイパーとして問題なく機能する。これはおそらくインプレッサのワイパーデアイサーの効果ですな。フロントガラスに仕込まれた熱線がワイパーの雪を溶かしてくれるから、氷点下の豪雪状態でもしっかり視界が確保されるのだ。

 それと、食事をしている間に吹雪いたので、ミラーに雪がたっぷり凍り付いてしまったが、ミラーがヒーテッドドアミラーなのでアッという間に溶かすことができた。窓は曇らず、ミラーの雪はすぐ除去され、運転中の各方向の視界がしっかり確保されるというわけだ。

ワイパーブレードの凍結を熱線で溶かすワイパーデアイサー(オプション)は、雪国では重宝される装備だ   ちょっと食事している間にもミラーが雪まみれになってしまう。こんな時もヒーテッドドアミラーがすぐに雪を溶かしてくれる

 こんなレベルで雪が降る地域だと、タイヤが滑るとかいうこと以外にも、雪が原因のアレコレに神経を使いがち。ウィンドーに氷が付着するとか、窓がすぐに曇るとか、バッテリーが上がりがちとか。しかし、インプレッサっていうかスバル車だと、そのあたりも先回りして既に対処済みという印象だ。豪雪地帯でも快適に使えるクルマですな。

走る・曲がる・止まるという基本性能を、氷上でも雪上でもハイレベルに実現した「WINTER MAXX」。ぜひ体感してみてほしい

 てなわけで、雪の積もった高速道路や一般道、雪深い新雪などいろいろなシチュエーションで「WINTER MAXX」の実力を試すことができた。結果、予想を上回るグリップ力と剛性を発揮してくれた。前編試した溶けかけの雪や氷結路、それからドライ路面でも好結果を残した。「WINTER MAXX」は、ほぼ全ての雪路において「予想以上のパフォーマンスを発揮してくれるスタッドレスタイヤ」と言えるだろう。

 マジでイイすよ「WINTER MAXX」。最高の性能を備えたスタッドレスタイヤは、もちろん雪路走行時の安全性をグッと高めてくれるわけだが、それ以上に「雪路走ってても怖くないから冬のドライブが何倍も楽しいものになる」のだ。この冬、雪路を愉しみたいなら「WINTER MAXX」がオススメである。

プロフィール
 

スタパ齋藤

1964年8月28日デビュー。中学生時代にマイコン野郎と化し、高校時代にコンピュータ野郎と化し、大学時代にコンピュータゲーム野郎となって道を誤る。特技は太股の肉離れや乱文乱筆や電池の液漏れと20時間以上の連続睡眠の自称衝動買い技術者。収入のほとんどをカッコよいしサイバーだしナイスだしジョリーグッドなデバイスにつぎ込みつつライター稼業に勤しむ。

関連情報

関連記事