セキュア&低コストなモバイル環境を実現する BlackBerry Enterprise Solution
あらゆる意味で「現実的」なモバイルソリューションを検討しているなら、BlackBerry® Enterprise Solutionの導入を検討してみると良いだろう。現状のシステムに大きな変更を加えることなく、セキュアで、しかもシームレスに社内システムと連携するモバイル環境を手軽に構築することができる。今回紹介する2つのキャンペーンの活用で導入コストも下げることができる今こそ導入のチャンスだ。

企業におけるモバイル環境導入の課題とは?

 一人一台。携帯電話がこれだけ普及した今でも、企業の現場で積極的に携帯電話が活用されている事例はまだそれほど多くない。もちろん、通話やメールなどを業務の連絡に活用しているケースはあるが、社内のメールシステムやグループウェアとシームレスに連携できているか? と言われると必ずしもそうではないだろう。

 このようなモバイル環境の導入がなかなか進まない理由は明確だ。既存のメールやグループウェアを携帯電話やスマートフォンなどのモバイル環境で利用するには、高いコストと多くの労力がかかるからだ。

 もちろん、既存のシステムにモバイルアクセス用のインターフェイスを用意するだけならコストはさほどかからないかもしれない。最近ではスマートフォンなども登場し、端末側もPC並のアクセシビリティを備えている。

 しかし、ここで考慮しなければならないのは、技術的に可能かということと、企業として導入が可能かということは似て非なるものという点だ。

 企業としてシステムを導入するのであれば、その投資効果を考慮しなければならないうえ、既存のシステムに与える影響、そして何よりセキュリティについての十分な検討が必要になる。
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 果たして、外部からのアクセスを受け付けるようにファイアウォールを設定しても大丈夫か? 通信経路や端末からの情報漏洩をどう防止するか? そのための利用ルールや運用ルールをどう策定するか? さらには、万が一、セキュリティ問題が発生した場合の危機対応は可能か? といったように数多くの課題を解決しなければならない。

 このような課題から、最終的に既存のシステムに与える変更の影響が大きすぎたり、セキュリティ対策に別途ソリューションが必要で膨大なコストが発生したり、ユーザーや管理者への負担が大きすぎたりする結果、導入をあきらめたという企業も少なくないことだろう。


BlackBerryが高く評価されるワケ

外出先でもリアルタイムに送受信できるBlackBerry

Microsoft® ExchangeやLotus® Domino®などの社内のメッセージングシステムのデータを外出先でもリアルタイムに送受信できるBlackBerry® スマートフォン

 しかし、このような課題は、モバイル環境をトータルに提供可能なソリューションを利用すれば解決することは可能だ。

 中でも、国内での注目が高まりつつあるのがカナダのResearch In Motion(RIM)社が提供する「BlackBerry® Enterprise Server」を利用した企業向けのソリューションだ。2006年からNTTドコモによってサービスの提供が開始され、2009年にはマルチメディア機能も備えたBlackBerry® Boldが発売された。Boldの登場から1年が経過し、国内企業での導入事例が続々と増えてきている。

 BlackBerryを利用した企業向けのサービスが数多く採用され、高く評価されている理由は、その利便性の高さ、既存のメッセージングシステムとの親和性の高さ、そして何より企業のコンプライアンスに欠かせないセキュリティの高さがトータルのソリューションとして提供されている点にある。

 BlackBerryは、いわゆるスマートフォンタイプの携帯電話を利用したモバイルソリューションだ。携帯電話として通話に利用できるだけでなく、Microsoft ExchangeやLotus Dominoなどの社内のメッセージングシステムとシームレスに連携し、普段利用しているPC用のメールアドレスに届いたメールをリアルタイムに端末で受信したり、会議の確認や予定の入力などのPCで利用しているのと同じスケジュールを端末上で管理することができる。

 これにより、外出中でも社内にいるときと同様の迅速な意志決定が可能になる。移動中に社内のメンバーから届いた判断を仰ぐメールにその場で指示を与えたり、出張中に届いた次の会議の開催日を手元のスケジュールで確認して即断したりと、常にスピーディな決断が可能だ。

 もちろん、業務システムとの連携も可能だ。たとえば、ワークフローなどが良い例だ。BlackBerryをワークフローと連携させれば、いついかなる場所からも、重要な決裁事項を承認することができる。不在で決済が遅れる、などという非効率的な業務プロセスをBlackBerryによって改善できる。

 このほか、BlackBerry Mobile Data Systemを利用して、業務アプリケーションとの連携できるようにアプリケーションを開発すれば、社内のデータベースにBlackBerryからアクセスしたり、その場でさまざまな社内業務を行うことも可能だ。

 パソコンと同じ感覚で入力できるQWERTYキーボード、大きく見やすい画面も搭載されているため、オフィス文書などを参照したり、簡単な編集を行うことまでもできる。まさに手のひらの上ですべての情報を管理することができるのがBlackBerryというわけだ。

 しかも、このようなモバイル環境を手軽かつセキュアに構築できるのもBlackBerryの大きな魅力だ。以下の図は、BlackBerryの企業向けソリューションの構成を示したものとなる。

 ポイントは、このようなモバイル環境を手軽かつセキュアに構築できるという点だ。以下の図は、BlackBerry Enterprise Solutionの構成を示したものとなる。
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 まず注目して欲しいのサーバーの部分だ。BlackBerry Enterprise Solutionは、他のモバイルソリューションと異なり非常にシンプル。システムを実現するために必要なものは、「BlackBerry Enterprise Server」だ。このサーバーを社内に設置し、既存のMicrosoft ExchangeやLotus Dominoにアクセスするためのアクセス権など最低限の設定をするだけで導入することができる。

 既存の環境に何かソフトウェアを追加したり、大幅な設計変更をする必要はないので、現在可動しているシステムへの影響を考慮する必要はほとんどないというわけだ。

 続いてのポイントはファイアウォールだ。社内に設置したBlackBerry Enterprise Serverは、インターネット上のBlackBerryインフラストラクチャー経由で端末と通信する。この際に利用するポートはOutbound(外部向け)の3101のみとなっている。すべての通信は、ファイアウォール内部のBlackBerry Enterprise Serverからの発信によって行われるため、ファイアウォールでInBound(内向き)のポートを解放する必要は一切ない。

 しかも、BlackBerry Enterprise ServerとBoldとの間で行われる情報はすべてAESによって暗号化されるため、通信経路上の安全性も確保されている。

 また、情報漏洩対策も万全だ。BlackBerry Enterprise Serverには、ポリシーベースの管理機能が搭載されており、セキュリティテンプレートによって端末へのパスワード設定を強制することができるうえ、万が一、端末を無くした場合でも管理画面から、リモートで該当の端末の情報をすべて消去することができる。

 ちなみに、この遠隔消去機能は非常に高度で、端末が圏外の場合でも利用することができる。たとえば、一定時間、サーバーからの信号を受け取れなかったり、一定時間端末のロックを解除しなかったり、充電しない状態が長く続くといった場合、端末が紛失・盗難に遭ったと見なして自動的にデータを消去するように設定することもできる。
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 システム導入に際して、セキュリティ面の問題というのはとかくやっかいだ。単にセキュリティ対策の手間やコストがかかるだけでなく、インフラや他のシステムの担当者との折衝、セキュリティやコンプライアンス委員会への提案、場合によっては役員への説明なども必要になるなど、かなりの時間と手間がかかることになる。

 しかし、BlackBerry Enterprise Solutionであれば、考慮しなければならない課題に対する解答が標準機能としてあらかじめ用意されている。単なる技術的な優位性だけでなく、このような導入や運用に関する負担の低さ、そして実用性の高さこそがBlackBerryが世界中で高く評価されている理由に他ならないわけだ。


導入評価プログラムで既存の環境への影響をチェック

 このように、BlackBerryは、他のモバイルソリューションに比べて、実は非常に導入しやすいソリューションとなっている。海外で普及していることや外資系企業での導入が多いことなどから、敷居が高いと思われがちだが、実情はその反対と言えるだろう。

 とは言え、実際に導入するかどうかを決定するためには、事前にどのような使い方ができるのか、既存のシステムに本当に影響がないのかなどを検証しなければならない。

 そこで活用したいのが、NTTドコモが提供している「Try BlackBerry 法人のお客様向け導入評価プログラム」だ。BlackBerryの導入を検討している法人企業であれば、2週間、2〜3台のBlackBerry端末が貸し出され、その利用に必要なBlackBerry Enterprise Serverの設置と貸し出しも行われる。
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 もちろん、無償で利用できるうえ、前述したように、BlackBerryはファイアウォールやMicrosoft ExchangeやLotus Dominoなどの既存の環境にほとんど影響を与えることなく導入できるので、評価に必要な設定もOutboundポート3101の許可(※)や既存のメールシステムへのアクセス許可など最低限で済む。わざわざ評価用の環境を用意することなく、本番環境でテストすることも可能なので、手軽に導入のための準備ができるだろう。 ※ワイヤレス更新機能をご利用頂く場合、別途設定が必要です。

 なお、Microsoft ExchangeやLotus Dominoなどの対応するメールサーバーを利用していない場合でも、ブラックベリーインターネットサービスを利用して端末を評価することもできる(2009年3月現在関東・甲信越エリアのみ対象)。NTTドコモのWebページから申し込むことができるので、まずはこのサービスでBlackBerryの実力を評価してみると良いだろう(http://smartphone.nttdocomo.co.jp/trybb/)。


今ならソフトウェアライセンスとCALが無償に

 評価の結果、導入を決めるのであればタイミング的にも今が最適だ。2010年4月1日(木)〜2010年5月31日(月)までBlackBerryの特別なキャンペーンが実施されており、導入時のコストを大幅に押さえることができるようになっている。
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 具体的には、この期間中にBlackBerry Enterprise Serverを新規導入すると、1台分のサーバーライセンスと導入する端末の台数分のCAL(クライアントアクセスライセンス)が無償で提供される。

 BlackBerry Enterprise ServerやCALの単価は導入数によって若干異なるのだが、たとえば30ユーザーで導入する場合、通常は20ユーザー分のCALが付属するBlackBerry Enterprise Server 4.1-20Userの約45万円と、追加の10User用のCAL(約8万円)なので、キャンペーンを利用すれば本来必要な初期導入費用のうち約50万円以上を節約できることになる。
価格表   
サーバーライセンス
BlackBerry Enterprise Server 4.1 for Microsoft Exchange
BlackBerry Enterprise Server 4.1 for Lotus Domino
20user
458,742円
1user
329,562円
クライアントライセンス
BlackBerry Enterprise Server CAL
1user
10,605円
5user
47,167円
10user
78,678円
50user
372,589円
100user
688,014円
500user
3,239,674円
1000user
5,949,204円
サーバーライセンスには、このほか
BlackBerry Enterprise Server 4.1 for Novel GroupWise
BlackBerry Enterprise Server 4.1 for MDS Applicationsも存在する
※価格は2010年3月時点 ※記載の価格は税込です



※端末の購入、通信用料金プラン、サーバーハードウェアの購入、サーバー導入SI構築費用などは別途必要
 また、すでにBlackBerryを導入している企業向けのキャンペーンとして、追加導入台数分のCALが無償で提供されるサービスも提供されている。CALも以下の表のようにボリュームディスカウントがあるが、1台あたり10605円の価格に設定されているため、現在、端末の追加を検討している場合は、このタイミングで導入しておくメリットは大きいだろう。
【問い合わせ先】

リサーチ・イン・モーション・ジャパン株式会社 法人営業部
rimj_sales@rim.com


BlackBerryなら今から検討してもキャンペーンに間に合う

このように、BlackBerryは、これまで普段PCで利用しているメールやスケジュール環境がリアルタイムに外出先でも確認できるという利便性の高さで注目されてきた製品だが、実は企業での導入が非常にしやすく、セキュリティを考慮した運用や管理がしやすいという魅力を備えたソリューションとなっている。

 しかも、現在展開されているキャンペーンを活用すれば、その利便性を実際に体験できるうえ、既存のシステムへの影響なども事前にしっかりと評価できる。事前に上司や経営層に実機を評価してもらえば、導入のための稟議も通りやすいことだろう。キャンペーンによって初期費用までをも抑えることができるのだから、導入に際してのハードルをかなり押さえることができる。

 今からではキャンペーンに間に合わないのでは? と心配する人もいるかもしれないが、これまでに紹介してきたように、BlackBerryなら既存の環境に与える影響やセキュリティ設定などの変更が最小限で済むうえ、社内で検討すべきセキュリティ項目への対応も標準の機能で実現できている。

 2週間のトライアルの期間を入れても、今から社内で導入の検討を開始しても十分に間に合うはずだ。このような検討から導入までに必要なプロセスや時間が短くて済むというのも、実はBlackBerryならではの特徴と言えそうだ。


清水 理史

製品レビューなど幅広く執筆しているが、実際に大手企業でネットワーク管理者をしていたこともあり、Windowsのネットワーク全般が得意ジャンル。最新刊「できるWindows 7」ほか多数の著書がある。BlackBerry関連書としては、共著として「できるポケット+ BlackBerry Bold」「できるPRO BlackBerry サーバー構築 BlackBerry Enterprise Server 4.1.4J版」などを手がけている。
[関連リンク]
■BlackBerry 製品情報
http://www.blackberry.co.jp

■BlackBerry Bold 使い方解説一覧 - できるネット+(できるネットプラス)
http://dekiru.impress.co.jp/contents/028/

■BlackBerry Bold QA編 使い方解説一覧 - できるネット+(できるネットプラス)
http://dekiru.impress.co.jp/contents/029/

■BlackBerryアプリ特集 - できるネット+(できるネットプラス)
http://dekiru.impress.co.jp/special/blackberry/