結婚式やパーティ、旅行、イベントなど、さまざまなシーンにおいて、私たちは感動したり、喜んだり、驚いたりする。そんなとき、多くの人はカメラで写真を撮り、その場の感動や思いを記録してきた。
1990年代後半、デジタルカメラが登場したことで、写真とカメラの在り方は大きく変わる。撮影、現像、プリントという工程を経なければならなかったフィルムカメラに対し、デジタルカメラは撮影した写真をすぐに確認でき、撮影に失敗しても何度でも撮り直すことができた。フィルム代などのコストを気にすることなく、誰もが気軽に写真を撮れるようにもなり、プリントするだけでなく、パソコンの壁紙に設定したり、ホームページに掲載するなど、幅広い用途に使われるようになった。
そして、デジタルカメラが作り出した手軽に写真を撮る楽しさをコミュニケーションの世界に昇華させたのがカメラ付きケータイだ。2000年11月に、当時のJ-フォンから発売されたシャープ製端末「J-SH04」は、撮った写真をメールに添付して送信するという使い方を提案し、そこで生み出された「写メール」文化は、瞬く間に日本から世界へ拡大することになった。その後、2003年に世界初のメガピクセルカメラを搭載した「J-SH53」、2006年には500万画素カメラに光学3倍ズームというハイスペックを実現した「SoftBank 910SH」など、カメラ付きケータイは着実な進化を遂げ、今やケータイに欠かせないばかりか、多くの人にとって、「もっとも身近なカメラ」というポジションを確立しつつある。
こうして進化を遂げてきたカメラ付きケータイだが、いよいよコンパクトデジタルカメラに匹敵する機能やスペックを実現したモデルが登場し始めている。特に、SHシリーズでは昨年からカメラの撮影素子として、CCDを採用したモデルを開発し、今まで以上にカメラ機能の強化を図っている。CCDは多くのカメラ付きケータイに採用されているCMOSと比較して、薄暗いところでの撮影や動きの速い被写体の撮影に強いなどの特徴を持つが、これに画像処理エンジン「ProPix」を組み合わせることで、ダイナミックレンジが広く、色再現性に優れた自然な色彩の映像を作り出している。ノイズ除去やブレの補正など、コンパクトデジタルカメラで必須とされる画像処理も同じように処理することができ、クリアで美しい画像を再現することが可能だ。
今回発売された「AQUOS SHOT SoftBank 940SH」は、ついに世界最高峰クラスに位置付けられるCCD 1210万画素カメラを搭載し、本格的なデジタルカメラ性能を実現している。現在、コンパクトデジタルカメラの主力モデルは、1000万画素から1200万画素の撮影素子を採用しており、これらと比べてもまったく遜色のないスペックを実現しているわけだ。デジタルカメラにはデジタルカメラの良さがあることは間違いないが、常に持ち歩いているケータイに、コンパクトデジタルカメラに匹敵するカメラ機能が搭載されているため、普段の生活のあらゆるシーンの一瞬をいつでも手軽に撮影することができる。通信機能を使い、家族や友だち、同僚などに対して、その場の感動や驚きをすぐに写真付きメールで伝えることができるうえ、ブログや写真共有サイトに投稿するといったカメラ付きケータイならではの楽しみも簡単に実現できる。
しかも940SHは、ソフトバンクが新たに提供する「ケータイWi-Fi」に対応した無線LAN機能が搭載されており、自宅やオフィスなどの無線LANが利用できる場所をはじめ、公衆無線LANサービスのエリアなどであれば、3Gネットワークを利用するときと比べ、より高速でアップロードすることができる。カメラがハイスペックであるだけでなく、通信機能や使い勝手も一段とパワーアップすることにより、コンパクトデジタルカメラを超えるカメラ付きケータイとして、仕上げられているわけだ。
CCD 1210万画素カメラを搭載し、いつでも手軽にきれいな写真を撮ることができる940SHだが、撮影素子だけが強化されたわけではない。
たとえば、室内で利用されることが多いカメラ付きケータイの特性を活かすため、最大ISO12800相当の高感度撮影に対応する。通常は「オート(〜800)」のポジションで撮影するだけで十分だが、少し暗いところでは「オート(〜3200)」や「高感度オート(〜12800)」に設定することで、適切な明るさで写真を撮ることができる。もちろん、100〜12800の間の9段階で、個別にISO設定を切り替えることも可能だ。
写真を撮影するときのぶれの補正については、撮影時に端末を動かしてしまうことで生じる手ぶれを抑える「6軸手ぶれ補正」、動きの速い被写体のぶれを抑える「動き検出ぶれ補正」が従来モデルから搭載されていたが、これに加え、暗い場所での撮影時にシャッタースピードが落とさないようにする「高感度ぶれ補正」をサポートする。この3つのぶれ補正により、さまざまなシチュエーションでクッキリとした写真を撮影できるようにしている。
スミアと呼ばれる光の筋の発生を抑制するため、従来モデルに引き続き、メカシャッターとNDフィルタを採用する。暗いところでも撮影に有利な高輝度LEDフラッシュは従来同様、背面のカメラ部横に装備されているが、AQUOS SHOT SoftBank 933SHのときよりも独立した位置になり、レンズ部分中央にカメラモジュールが移動したこともあり、一段とデジタルカメラらしいフェイスに仕上げられている。
こうしたコンパクトデジタルカメラに匹敵する性能を活かした使い方として、今回は新たに連写機能が強化されている。まず、ひとつはスポーツのフォームチェックなどに便利な最大100枚のスピード連写が挙げられる。撮影サイズによって、連写できる枚数は異なるが、QVGAサイズでの撮影なら、1秒あたり45枚、連続100枚までの撮影が可能になる。撮影した写真の中から気に入った写真だけを保存したり、連続再生で楽しむことなどができる。1.2Mサイズ、待受サイズ、VGAサイズでスピード連写をしたときは、連続する写真を1枚の写真に合成するストロボフォトを楽しむこともできる。スピード連写はスポーツだけでなく、動きのある被写体を撮るときにも便利なうえ、普段の撮影でも人物の思わぬ表情が撮れることもあるので、ぜひ活用したい機能のひとつだ。
撮影サイズ | 1秒間の撮影可能枚数 | 連続撮影可能枚数 |
---|---|---|
QVGAサイズ | 45枚/秒 | 100枚 |
VGAサイズ | 30枚/秒 | 30枚 |
待受サイズ | 30枚/秒 | 25枚 |
1.2Mサイズ | 15枚/秒 | 10枚 |
「おまかせアルバム」は、被写体の人物ごとの「人物アルバム」やスケジュールと連動した「イベントアルバム」などを使うこともできる
もうひとつの連写として、おすすめしたいのが「3連写カメラ」だ。こちらはCCD 1210万画素カメラの性能をフルに引き出す12Mサイズの撮影を3枚連続で撮影できる機能で、人物の写真を撮るときなどに3連写で撮っておき、気に入った写真のみを保存しておくことができる。特に、人物撮影の場合、目を閉じてしまったり、表情がカタかったりすることがあるが、3連写で撮れば、そういった失敗も少なくなる。同様の3連写カメラの使い方として、ブラケット連写も便利な機能のひとつだ。ブラケット連写はカメラの明るさ(EV値)の設定を3段階に切り替えながら撮影する機能で、陽射しの強い場所での撮影や雰囲気のある照明での室内撮影などで使うことにより、失敗のない写真を撮ることができる。
また、940SHで新たに「個人検出」という機能が搭載されている。これはあらかじめカメラに最大10人までの顔を登録しておくと、撮影するとき、登録した人の顔を同時に最大5人まで検出し、優先的にフォーカスが合わせられるというものだ。登録する人は優先順位も設定でき、それぞれに名前やメモを追加することもできる。
個人検出で登録した人を撮影すると、カメラを起動して、ファインダーをのぞいたとき、それぞれのフォーカス枠に名前が表示されるが、これは被写体が誰なのかを表わしているだけでなく、その登録した名前に基づいて、撮影した写真を自動的に整理する「おまかせアルバム」という機能に連動している。たとえば、子どもの顔を登録しておくと、940SHでいろいろな写真を撮影しても子どもの顔が撮影された写真だけを選んで、表示することができるわけだ。パソコンでも写真にタグを付けて保存する方法があるが、これをケータイの個人検出に連動させたものと考えれば、わかりやすいだろう。
このおまかせアルバムは、個人検出に登録された人で選ぶ方法だけでなく、登録したスケジュールの予定期間中に撮影した写真をあつめる「イベントアルバム」、後述するカメラモードの種類ごとに分類する「カメラ別アルバム」、撮影日時で分ける「日付別アルバム」などを使うこともできる。
「おまかせオートカメラ」や「こだわりカメラ」など、目的に合わせさまざまなカメラモードが用意されている
「おまかせオートカメラ」の画面。撮影画面もすっきりしている
「こだわりカメラ」のメニュー画面。ISO感度やホワイトバランスなど詳細な設定を行える
ところで、カメラ付きケータイに限らず、コンパクトデジタルカメラでもデジタル一眼レフでもさまざまな撮影機能が搭載されているのに、うまく使いこなせない、難しくてわからないと感じたことはないだろうか。かく言う筆者もカメラ付きケータイの機能はひと通り触っているものの、普段の撮影では撮ってみたとき、うまく撮れていなければ、設定を変更するといった使い方をしている。
そこで、今回の940SHでは、今までのカメラ付きケータイやコンパクトデジタルカメラとはまったく違った手法で、カメラ機能を活用する方法を提案している。それが多彩な「カメラモード」だ。
940SHではカメラを起動したとき、カメラモードのアイコンが表示され、そこをタッチすると、カメラモードの選択画面が表示される。カメラモードの一覧を見てみると、「おまかせオートカメラ」をはじめ、「振り向きカメラ」「笑顔カメラ」「すぐ撮りカメラ」「オークションカメラ」「ブログカメラ」「手書きメモカメラ」といった具合いに、さまざまなカメラモードを選べるようにしている。これはカメラで撮影する目的を選べば、それぞれの目的に合わせた機能が設定され、画面の指示に従って、操作をすれば、その目的に合った撮影ができるというものだ。たとえば、「オークションカメラ」を選択すると、最初に「正面を撮ってみましょう」と表示され、1枚撮影すると、続いて「背面を撮ってみましょう」、最後に「他の部分(付属品等)を撮ってみましょう」と表示される。通常は「おまかせオートカメラ」で撮影しておき、特定の目的で撮りたいときは、カメラモードの一覧から目的に合ったモードを選ぶだけで、あとはカメラ任せで撮ることができるわけだ。おまかせオートカメラで撮影する場合も「人物」や「夜景」、「風景(自然)」、「夜景+人物」、「料理」など、8種類のシーンが自動で認識され、それぞれのシーンに最適な設定が自動的に設定される。認識したシーンの種類はファインダーのアイコンで確認することが可能だ。
自分で細かい項目を設定したい人のために、「こだわりカメラ」というモードも用意される。こだわりカメラで設定した内容は、自分好みのカメラモード「マイカメラ」として、最大10種類まで登録しておくことも可能だ。また、ブログカメラでは、ブログの投稿に適したサイズで撮影することができ、あらかじめブログ投稿用のURLやメールアドレスを登録しておけば、撮影後にすぐにブログに写真を投稿することができる。振り向きカメラは人物の動きを検知し、カメラに振り向いたときにシャッターが切れる仕様だが、赤ん坊を撮影することなどを考慮し、被写体の気をひくための効果音を再生する機能も追加されている。
こうした便利なカメラ機能に加え、ちょっと遊びの要素を加えたのが「プリティアレンジカメラ」だ。これは人物の顔を撮ったとき、撮影後に顔をアレンジできるというものだ。小顔や色白に加え、瞳を少しマンガチックに大きく見せたり、絵文字などで写真に絵を描くといったアレンジもできる。プリクラ感覚で楽しめる機能で、作成した写真はもちろん、メールで送ることも可能だ。
また、従来モデルで好評を得ていた撮影機能として、常に被写体にピント調整をし続ける「コンティニュアスAF」、フォーカスロックした被写体を自動追尾する「チェイスフォーカス」などもサポートされる。思い通りの撮影ができなかったときのために、明るさを再調整する「ダイナミックレンジ補正」、もう一度、撮り直すときのための「撮り直しガイダンス」もサポートされており、カメラにそれほど詳しくない初心者でも確実にきれいな写真を撮れるようにするための工夫が数多く盛り込まれている。こうした実際に使うシーンやユーザーのスキルを考慮したカメラ機能を取り揃えているところこそ、カメラ付きケータイの先駆者であるSHシリーズらしい点と言えるだろう。
ところで、カメラと似たような話になるが、読者のみなさんはケータイをしばらく使っていて、あとから思わぬ機能を見つけたり、友だちに教えてもらったという経験はないだろうか。ここ数年、ケータイはたいへんな高機能化が進んだが、その一方で、ユーザー自身も自分の知っている機能ばかりを使っていて、今ひとつ便利な機能を見逃していたり、めんどくさそうだからと敬遠してしまっていることも多いと言われている。
そこで、SHシリーズではゲームソフトを開発するキャメロットとともに、新たに「スピンぐるメニュー」というメニュー画面を開発し、この940SHに初搭載している。スピンぐるメニューは通常のメニュー画面とは別に用意されているもので、ダイヤルボタン上に装備されているベクターパッド(方向キー)の円盤部分か、ディスプレイを回すように指でなぞると、らせん状にアイコンがアニメーションしながら表示される。このらせん状に並んでいるアイコンの内、左側は目的別のメニューで、右側にはAI(人工知能)によって選ばれたオススメメニューが表示されるしくみとなっている。
このスピンぐるメニューのオススメメニューは、ユーザーが940SHを購入した日から何日か、日付、曜日、時刻、どんな機能を使ったかなど、さまざまな行動履歴や利用履歴に応じて、それぞれのシチュエーション別に表示される。たとえば、カメラで写真を撮影した後、ぐるぐると回すと、アルバムが表示されたり、朝起きて、ケータイを開いたときなら、今日の予定がトップに表示されるといった具合いだ。その他にも予定表に飲み会のスケジュールが登録されていると、メールアドレスの交換のためにオーナー情報がトップに表示され、アドレス帳に登録されている友だちの誕生日が近づいてくると、おめでとうメールを送るために送信予約メールが表示され、通勤や通学などの時間帯にイヤホンマイクを挿すと、ミュージックプレーヤーやデジタルTVが表示されるなど、とにかくいろいろなシーンに仕掛けが用意されているのだ。スピンぐるメニューが待受画面しか起動できないわけではなく、アドレス帳の画面、メールの画面、縦画面、横画面など、さまざまばシチュエーションで起動することができるため、「次は何をしようかな」と考えたら、まずはベクターパッドをぐるぐると回してみるといった使い方をするようになる。ちなみに、スピンぐるメニューに表示されるアイコンは、通常のメニュー画面とは別にデザインされたアイコンで、視覚的にも非常にわかりやすいものとなっている。
また、ユーザーが頻繁に操作する機能で、従来モデルと少し印象が変わったのが日本語入力だ。従来からSHシリーズは「ケータイShoin」を搭載していたが、今回の940SHに搭載されている「ケータイShoin9」では、変換候補の表示方法が従来の縦2列表示から横羅列表示に変更され、一度に多くの変換候補を確認できるようにしている。変換候補も日時表示の候補が追加されたり、変換モードも通常変換と予測変換を簡単に切り替えられるなどの改良が加えられている。
さらに、スマートリンク辞書との連携も非常に便利な改良点だ。スマートリンク辞書は昨年からSHシリーズに搭載されている国語/英和/和英辞典で、辞書キーを押すだけで、すぐに呼び出すことができ、Wikipediaなどのネット辞書も参照できる機能だ。940SHではメールなどで文字入力をしているとき、変換候補を選択した状態で、[TV]キーを押すと、スマートリンク辞書の内容を参照することができる。[TV]キーをもう一度、押せば、別のスマートリンク辞書の内容も参照できるため、和英辞書を参照しながら、英文メールを作成したり、国語辞典で語句の用法を確認するといったことも簡単にできる。ちなみに、スマートリンク辞書は文字入力時だけでなく、Yahoo!ケータイやPCサイトを閲覧中、ワンセグ視聴中などにも呼び出すことができる。
ソフトバンクの新サービス「ケータイWi-Fi」に対応。画面はWi-Fi専用の「ダイレクトブラウザ」でケータイ Watchを表示したところ
さて、今回のソフトバンクの冬モデルで、もうひとつ注目されるものと言えば、やはり、新サービスの「ケータイWi-Fi」だろう。もちろん、940SHも無線LANに対応しており、ケータイWi-Fiのサービスを利用することができる。ケータイWi-Fiのサービスを利用するには、サービスに申し込むほか、公衆無線LANサービスに接続するための設定、自宅やオフィスの無線LANアクセスポイントに接続するための設定が必要になる。前者については、BBモバイルポイントへの接続するためのメニューがあらかじめ用意されている。後者についてはパソコンの周辺機器などでおなじみのバッファローのAirStationシリーズに採用されている「AOSS」、業界標準規格の「WPS」に対応しており、対応機器を使っていれば、容易にセットアップをすることが可能だ。ケータイWi-Fiでは新聞や雑誌、動画など、さまざまなコンテンツを楽しむことができる「ケータイWi-Fiチャンネル」が提供され、Yahoo!ケータイやPCサイトブラウザも最大54Mbpsという高速通信で楽しむことができる。940SHではこれらとは別に、Wi-Fi専用のフルブラウザ「ダイレクトブラウザ」も用意されており、直接、無線LANアクセスポイント経由でインターネットに接続することもできる。ダイレクトブラウザではYahoo!ケータイなどにアクセスできないが、PCサイトブラウザではサポートされていない3GP形式やMP4形式、FLV形式の動画コンテンツを再生することが可能だ。容量の制限はあるが、活用できる範囲はかなり広がりそうだ。
PCサイトブラウザとダイレクトブラウザについては、どちらもベクターパッドを使ったポインティング機能などが利用できるが、タッチパネルを使い、タップやドラッグ、ロングタッチといった操作で直感的に操作することもできる。表示するページの拡大/縮小は写真のプレビューと同じように、ピンチイン/ピンチアウトで操作することもできる。
この他にも2009年夏モデルからサポートされているAQUOSブルーレイとの連携も対応しており、AQUOSブルーレイで録画した番組を640×360ドットの高精細な画質で持ち出すことができる。録画したのに、なかなか見る時間が確保できないようなときでも940SHに転送して、外出時に続きを番組を楽しめるわけだ。
私たちは生活や仕事など、さまざまなシーンで驚いたり、感動したり、喜んだり、悲しんだりする。その一瞬を美しく記録するには、高品質な写真を撮影できるカメラが欲しいところだ。そして、そのいつ訪れるのかがわからない一瞬を確実に捉え、より多くの人と感動や喜びを分かち合うには、やはり、カメラ付きケータイはもっとも身近で便利なアイテムだ。デジタルカメラにはデジタルカメラの良さはあるが、カメラ付きケータイにはデジタルカメラを超える楽しさや拡がりがあるということだ。
今回紹介したシャープの「AQUOS SHOT SoftBank 940SH」は、まさにそのカメラ付きケータイの最高峰を目指した端末だ。スペック的にも機能的にも他を圧倒するほどのレベルで仕上げられた端末だ。しかし、その最高峰を目指したアドバンテージは、単にスペックや機能の追求に留まらず、撮影する目的別のカメラモードという今までのカメラ付きケータイにはなかった新しいアプローチに取り組み、ひとりでも多くのユーザーが少しでも簡単にきれいな写真を撮影できるようにしている。つまり、ユーザーが使うことを十二分に考えた最高峰モデルとして、仕上げられているわけだ。
そのSHシリーズの考えは、スピンぐるメニューという新しい取り組みからもうかがえる。単に機能を積み上げていくだけではなく、ユーザーがケータイを使うシチュエーションを考慮し、それぞれのシーンに合った使い方を提案してくれるという姿勢は、筆者自身もひとりのユーザーとして、たいへんうれしいものであり、いっしょに使っていこうという気にさせてくれるものだ。
スペックや機能追い求めるだけでなく、日本のケータイらしい「おもてなし」の心を持ち、ユーザーが使うことを意識して作り込まれた「AQUOS SHOT SoftBank 940SH」は、ケータイを楽しく使いたい、快適に楽しみたい、便利に活用したいというすべてのユーザーに、ぜひとも体験して欲しい端末だ。
カラーは左から、フューシャピンク、ルミナスブルー、プレシャスゴールド、ホワイト、ブラック
法林岳之
1963年神奈川県出身。携帯電話をはじめ、パソコン関連の解説記事や製品試用レポートなどを執筆。「できるWindows Vista」、「できるポケット+ BlackBerry Bold」(インプレスジャパン)、「お父さんのための携帯電話ABC」(NHK出版)など、著書も多数。ホームページはPC用の他、各ケータイに対応。Impress Watch Videoで「法林岳之のケータイしようぜ!!」も配信中。
■関連情報
□「SoftBank 940SH」製品情報(ソフトバンク)
http://www.softbank.jp/mb/product/3G/09wi/#940sh
□「SoftBank 940SH」製品情報(シャープ)
http://www.sharp.co.jp/products/sb940sh/
■関連記事
□12メガカメラでタッチ操作可能、Wi-Fi対応の「940SH」
http://k-tai.impress.co.jp/docs/news/20091110_327734.html
□ソフトバンク、12Mカメラ搭載の「940SH」を11月20日発売
http://k-tai.impress.co.jp/docs/news/20091117_329494.html
*SOFTBANKおよびソフトバンクの名称、ロゴは日本国およびその他の国におけるソフトバンク株式会社の登録商標 または商標です。*「AQUOS」「AQUOS SHOT」「ProPix」「おまかせアルバム」「プリティアレンジカメラ」「チェイスフォーカス」「スピンぐるメニュー」「スマートリンク」はシャープ株式会社の登録商標または商標です。*「ケータイWi-Fi」は、ソフトバンクモバイル株式会社の商標です。*「Yahoo!」および「Y!」のロゴマークは、米国Yahoo! Inc.の登録商標または商標です。*「おサイフケータイ」は、株式会社NTTドコモの登録商標です。*microSD™、microSDHC™はSD Card Associationの商標です。*AOSSは、株式会社バッファローの商標です。*Wi-Fiは、Wi-Fi Allianceの登録商標です。