スマートなボディにVGA液晶を搭載した  クールな811SH、エレガントな810SH  10月1日、ボーダフォンから生まれ変わり、各方面で注目を集めているSoftBankブランドのケータイ。Yahoo!と連携した新サービスなども開始され、いよいよ本格的にSoftBankのケータイが展開されているが、SHシリーズにも待望の新端末「SoftBank 810SH」「SoftBank 811SH」が発売された。
カレの811SH、カノジョの810SH

 9000万契約を超えた国内のケータイ市場。MNP時代を迎え、今まで以上にユーザーの細かいニーズに応えてくれる製品の登場が期待されている。今回、ボーダフォンから生まれ変わったSoftBankブランドのケータイは、実に13機種54色という充実のラインアップを揃えたが、なかでも幅広いユーザーの期待に応えてくれそうなのが「SoftBank 810SH」と「SoftBank 811SH」の2機種だ。

 J-フォン時代からボーダフォン時代と、常にユーザーをワクワクさせるケータイを作り続けてきたSHシリーズは、SoftBankブランドでも今までと同じように、新鮮かつ楽しいケータイが提供されることになった。今回の810SHと811SHはその第一弾となるモデルだ。810SHと811SHは見た目のイメージがまったく異なる端末だが、ほぼ同じハードウェア的なスペックを持ちながら、まったく異なる方向性でデザインされた端末だ。ブリリアントフェイスデザインと呼ばれる女性的でエレガントな810SHに対し、ディンプルフェイスと呼ばれるクールなデザインで男女を問わずに持つことができる811SHという対称的なデザインでまとめられている。カノジョの810SH、カレの811SHのように、ペアで持つのも楽しいケータイと言えるだろう。

カノジョの810SH  エレガント&スマートデザインの「SoftBank 810SH」Design check>> 810SH Design check >>>
カレの811SH  ディンプルフェイスのクールケータイ「SoftBank 811SH」Design check>> 811SH Design check >>>

スマートなボディにVGA液晶を搭載


液晶は2.4インチ高精細VGA液晶。従来のQVGA液晶に比べ4倍の解像度だから高精細な画像の表示が可能

 それぞれに特徴のある魅力的なデザインでまとめられた810SHと811SHだが、スマートなボディながらもハードウェアのスペックが充実している。

 まず、液晶ディスプレイはVGA(640×480ドット)表示が可能な2.4インチのモバイルASV液晶ディスプレイを採用する。VGA表示が可能な液晶ディスプレイについては、すでに今年4月に発売されたVodafone 904SHに採用されているが、8シリーズでは初搭載ということになる。現在、ほとんどのケータイがQVGA、もしくはワイドQVGA液晶ディスプレイを採用しているが、VGA液晶はその4倍の解像度で表示できるため、画像はより高精細に表示されるうえ、PDAファイルなどの対応コンテンツもより広いエリアを表示することができる。810SH/811SHに搭載されているVGA液晶は300:1のハイコントラスト(*1)、上下左右160度の広視野角(*2)を実現しており、表示するコンテンツに合わせて、鮮やかさを「鮮やか」「ビビッド」「シャープネス」「ダイナミック」の4種類から選択することもできる。



4倍の解像度のVGA液晶だから、PCサイトなどの閲覧時にも細かな文字のディテールまできっちりと表現する

 カメラは最大1200×1600ドットの静止画、VGAサイズのムービーが撮影できる2MピクセルのCMOSカメラを採用し、ボタン部背面に搭載する。カメラ部横の切り替えスイッチを操作することで接写にも対応し、モバイルライトも備える。撮影した画像は本体メモリー、もしくはmicroSD™メモリカードに保存する。SHシリーズとしては705SHに続くmicroSD™メモリカード対応となるが、810SH/811SHのパッケージには64MBのmicroSD™メモリカードが付属する。端末としては最大1GBのmicroSD™メモリカードに対応しており、動作確認情報はシャープのホームページ「ケータイdaSH」で公開されている。撮影した静止画やVGAムービーは端末上での再生やメールなどへの利用のほか、オプションとして販売される「L型ビデオ出力ケーブル」を使うことにより、家庭用テレビに映し出して、大画面で楽しむこともできる。

 カメラ部横にはFeliCaチップが内蔵されており、ソフトバンクが提供するおサイフケータイ®のサービス「S! FeliCa」を利用することができる。セキュリティのため、FeliCaの機能をOFFにできるICカードロック設定に対応しており、暗証番号による設定・解除が可能だが、これに加え、インカメラを利用した顔認証によるセキュリティ設定も利用できる。顔認証に利用する画像は1ユーザーあたり最大5枚まで登録でき、認識のレスポンスも良好だ。

2MピクセルのCMOSカメラを採用。カメラ部横の切り替えスイッチを操作することで接写にも対応する

カメラ部横にはFeliCaチップを内蔵。おサイフケータイ®のサービス「S! FeliCa」を利用することができる

側面にはmicroSD™メモリカードスロットを完備。64MBのmicroSD™メモリカードも同梱されている

液晶上部のインカメラを利用した顔認証によるセキュリティ設定も可能

VGA液晶を活かす多彩な機能

 1クラス上のモデルに迫るスペックの810SH/811SHだが、スペックを活かすための機能面も充実している。

 VGA液晶ディスプレイを活かす機能として注目されるのは、810SH/811SHで新たに搭載された「PCサイトブラウザ」「ドキュメントビューア」だ。PCサイトブラウザはいわゆるフルブラウザで、パソコン向けホームページなどを閲覧できるブラウザだ。従来のQVGAやワイドQVGAサイズの液晶でもフルブラウザの環境はあったが、810SH/811SHはVGA液晶を搭載しているため、より広いエリアを表示できる。本誌のようなPC向けコンテンツをはじめ、ブログやSNSなど、パソコン向けに提供されているさまざまなコンテンツを存分に楽しむことが可能だ(*3)。しかも複数のページをタブで切り替えながら閲覧したり、通常のYahoo!ケータイのブラウザで閲覧中にPCサイトブラウザに切り替えられるなど、実用性もよく考えられている。ちなみに、PCサイトブラウザによる通信はSoftBank3Gの割引サービス「デュアルパケット定額」の対象となり、PCサイトブラウザをたくさん利用した請求月のみ、上限額が自動的に月額5985円(税込)に設定される。

 ドキュメントビューアはパソコンで扱われるWORDやEXCELなどのオフィス文書、PDF形式のデータを810SH/811SH上で閲覧できる機能だ。パソコンからmicroSD™メモリカードにファイルを保存して、外出先などで閲覧するときに便利だが、メールに添付されたオフィス文書やインターネットからダウンロードできるファイルなども扱えるため、外出先でオフィスからメールで文書を送ってもらい、確認するといった用途にも利用できる(*3)

 また、エンターテインメントに関連する機能としては、トップメニューやメール送受信画面、アイコン表示、効果音などを一括してカスタマイズできる「カスタムスクリーン」に対応する。810SH/811SHのVGA液晶に対応したコンテンツがプリインストールされているが、シャープの「カスタモ」から各機種に合わせたカスタムスクリーンの追加データをダウンロードすることもできる。同様に、VGA液晶を活かすことができる機能として、電子コミック・電子書籍のビューア機能も搭載されている。SHシリーズでは従来から電子コミック・電子書籍がサポートされているが、今回の810SH/811SHでは本体に全3種類の体験版コミックがプリインストールされており、VGA液晶での高精細なコンテンツを体験できるようにしている。

パソコンの画面をそのまま閲覧できるPCサイトブラウザ。高精細なVGA液晶だから画像も文字もくっきりと表示。

パソコンで扱われるWORDやEXCELなどのオフィス文書、PDF形式のなどを閲覧できるドキュメントビューア

SHシリーズおなじみのカスタムスクリーンに対応。トップメニューやメール送受信画面などを一括してカスタマイズできる
      ウォーキービッツ
    提供:T2iエンターテイメント
  © 2006 タカラトミー・アップフロント
   インターナショナル・フォーサム

リトルマーメイド
提供:ウォルト・ディズニー・ジャパン
© Disney
電子コミック・電子書籍のビューア機能も搭載。全3種類の体験版コミックもプリインストールされている

 音楽再生機能も搭載されており、SD-Audio規格に準拠したセキュアAAC形式の音楽データに加え、ノンセキュアのAACデータを再生することができる。microSD™メモリカードへの書き込みも付属のMusic Managerを利用すれば、初心者でも簡単に転送することができる。ちなみに、音楽に関しては、Yahoo!ケータイで提供されている着うた®/着うたフル®にも対応する。

 従来のVアプリから名称が変更されたS!アプリにも対応しているが、810SH/811SHには全5種類の体験版がプリインストールされている。Bluetooth®を利用し、近くの友だちと対戦ができる「ちかゲーム」も楽しむことが可能だ。

聖剣伝説 FRIENDS of MANA
提供:スクウェア・エニックス
©2006 SQUARE ENIX CO.,LTD.
ALL Right Reserved.

聖剣伝説-ファイナルファンタジー外伝-
提供:スクウェア・エニックス
©1991,2006 SQUARE ENIX CO.,LTD.
ALL Right Reserved.

SuperボンバーマンBT
提供:ハドソン
©HUDSON SOFT

Cars Final Cup
提供:ウォルト・ディズニー・ジャパン
©Disney・Pixar

Yahoo!ケータイの新サービスにも対応


キーボードの右上、[Y!]キーを押すだけでYahoo!ケータイのポータルサイトにアクセスできる

新サービス「Yahoo! mocoa」で「Yahoo!メール」「Yahoo!メッセンジャー」を簡単に使える

 810SH/811SHは、10月1日にSoftBankブランドへの移行とほぼ同時に発売された端末だが、SoftBankブランドで新たに提供されるYahoo!ケータイ(従来のVodafone live!)のさまざまな新サービスにも対応している。

 まず、Yahoo!ケータイのポータルサイトにはマルチガイドボタン右上の[Y!]キーを押すだけでアクセスできる。パソコンで利用しているYahoo!とほぼ同等のコンテンツが利用できる。このパソコンのYahoo!と連携して利用するときに便利なのが810SH/811SHにも搭載されている「Yahoo! mocoa」だ。「Yahoo!メール」「Yahoo!メッセンジャー」をひとつのアプリで利用できるようにしたもので、チャットやYahoo!メールを簡単に使うことができる。

 ニュースなどのコンテンツを待受画面で確認できる「ライブモニター」も便利なサービスだ。気になるコンテンツを登録しておけば、定期的に1日数回、自動的に受信し、待受画面にテロップで表示されるものだ。従来、Vodafone live! CASTとして提供されていた自動配信サービスは「S!キャスト」と名称が改められるとともに、待受画面に天気予報を表示する「お天気アイコン」の機能が追加されている。

 メールについては多彩な変換機能を備えた「ケータイShoin4」が搭載され、快適にメールを利用できるが、文字色やサイズ、背景色を変更したり、画像などを貼り付けられる「アレンジメール」、ダウンロードしたGIF画像を絵文字のように利用できる「マイ絵文字」にも対応しており、より豊かなコミュニケーションを可能にしている。この他にも、キャラクターを選んで、ケータイの中の街で暮らせる「S!タウン」など、Yahoo!ケータイの新しいサービスを存分に楽しむ環境が整っている。

「ライブモニター」ニュースヘッドラインなどのコンテンツを待受画面に表示できる

「S!キャスト」バラエティゆたかなケータイマガジン

「アレンジメール」文字色やサイズ、背景色を変更したり、画像などを貼り付けられる

「S!タウン」自分の分身を選んで、ケータイの中の街で暮らせるコミュニケーションゲーム

2つのボディと多彩なカラーバリエーションで幅広いユーザーのニーズに応える810SH/811SH

 Vodafoneからブランド名を変更し、新ラインアップとともに生まれ変わったSoftBank。J-フォン時代からその中核を支えてきたSHシリーズの最新モデル「SoftBank 810SH」「SoftBank 811SH」は、新生SoftBankのラインアップにおいて、中心的な存在となるスタンダードモデルだ。スマートなボディにVGA液晶を搭載し、おサイフケータイ®、音楽再生にも対応するなど、非常にコストパフォーマンスの高いモデルだ。兄弟モデルとも言える810SHと811SHは、2つのボディと合計15色にも及ぶカラーバリエーションで、ユーザーの幅広いにニーズに応えられる注目の端末と言えるだろう。



*1 液晶画面を正面から見た場合、*2 JEITA規格準拠(コントラスト比5:1が確保できる角度)、*3 ウェブサイトやファイルによっては、PCサイトブラウザやドキュメントビューアから閲覧できない、レイアウトが異なるなど、正しく表示されないできない場合もあります。

■関連情報
・SoftBank 811SH製品サイト(ソフトバンク)
http://mb.softbank.jp/mb/product/3G/811sh/

・SoftBank 810SH製品サイト(ソフトバンク)
http://mb.softbank.jp/mb/product/3G/810sh/

・SoftBank 810SH、SoftBank 811SH製品サイト(シャープ)
http://k-tai.sharp.co.jp/lineup/s/

■関連記事

・ソフトバンク、「910T」「810SH」「811SH」「705P」を7日発売
http://k-tai.impress.co.jp/cda/article/news_toppage/31340.html

・VGA液晶搭載、エレガントなデザインの「810SH」
http://k-tai.impress.co.jp/cda/article/news_toppage/31195.html

・VGA液晶搭載で薄さ21mmの「811SH」
http://k-tai.impress.co.jp/cda/article/news_toppage/31211.html

■法林岳之

1963年神奈川県出身。パソコンから携帯電話、PDAに至るまで、幅広い製品の試用レポートや解説記事を執筆。特に、通信関連を得意とする。「できるWindows XP SP2対応 基本編 完全版」や、「できるブロードバンドインターネット Windows XP対応」など、著書も多数。ホームページはPC用の他、各ケータイに対応。「ケータイならオレに聞け!」(impress TV)も配信中。