法林岳之 執筆 コイツを待っていた!!ケータイの使いやすさを融合した革新的なスマートフォンAQUOS PHONE THE HYBRID SoftBank 007SH
ケータイの世界において、新しいチャレンジを続け、さまざまなトレンドを生み出してきたSHシリーズ。昨年来、急速に普及し始めたスマートフォンにおいてもいち早く開発に着手し、各社向けに魅力的なモデルを次々と投入しているが、そんなSHシリーズに革新的なスマートフォン「AQUOS PHONE THE HYBRID SoftBank 007SH」が登場した。多くのユーザーがケータイで慣れ親しんできたスウィーベルスタイルのデザインでありながら、プラットフォームにAndroid 2.3を採用したスマートフォンとして作られた斬新かつユニークな端末だ。発表直後から各方面で高い注目を集めている007SHの実機を触ることができたので、そのポテンシャルをチェックしてみよう。

スマートフォンには興味があるけど……

 この十数年、ケータイはまさに目を見張るようなスピードで進化を遂げてきた。なかでもSHシリーズは、写メール文化を創り出したカメラ付きケータイをはじめ、コンテンツ市場を拡大した高解像度カラー液晶、デジタルカメラのような活用を可能にしたメガピクセルカメラ、ワンセグを広めたサイクロイド、デジタルカメラスタイルを生み出したスウィーベルスタイル、文字の打ちやすさや操作のしやすさを追求したアークリッジキーなど、次々とケータイのトレンドを生み出してきた。こうしたハードウェアに加え、ユーザーの利用シーンを考えた機能やアイデアを生み出し、ケータイのユーザビリティをさまざまな形で向上させてきている。おそらく、多くの読者も各携帯電話事業者向けのSHシリーズを使い、「おっ、こんなことができるのか」「なるほど、これは便利」と思わされたことが一度や二度はあるはずだ。

 こうした市場を積極的にドライブしようとする姿勢は、昨年来、急速に起ち上がろうとしているスマートフォン市場でも継続している。Android採用端末の開発にもいち早く取り組み、各携帯電話事業者向けに魅力的なモデルを次々と展開してきた。なかでもソフトバンク向けでは、Android 2.2を採用し、3D液晶を搭載した「GALAPAGOS SoftBank 003SH」、QWERTY配列のフルキーボードを備えたスライド式モデル「GALAPAGOS SoftBank 005SH」を開発し、どちらも市場で高い評価を得ている。この2機種をはじめ、今夏のモデルを含めると、シャープは国内でもっともAndroid採用スマートフォンで実績を持つメーカーとなっている。

 そして、この夏、もっともインパクトを持って迎えられたのが「AQUOS PHONE THE HYBRID SoftBank 007SH」だ。今まで、スマートフォンと言えば、003SHやAQUOS PHONE SoftBank 006SHなどのように、液晶ディスプレイを前面に備えたストレート型のボディを採用し、フルタッチのユーザーインターフェイスを主な操作体系としてきた。これに対し、今回発売された007SHは、2010年秋冬モデルとして発売されたAQUOS SHOT SoftBank 002SH、同夏モデルとして発売されたAQUOS SHOT SoftBank 945SHなどと同じように、一般的なスウィーベルスタイルを採用し、フィーチャーフォンとほぼ同じダイヤルキーを備えている。つまり、一般的なケータイらしいボディデザインでありながら、Android 2.3を採用したスマートフォンとして作られており、スマートフォンが持つ可能性とケータイのユーザビリティを融合させた革新的かつハイブリッドなモデルとして、仕上げられているわけだ。

見た目はフィーチャーフォン、しかしその実態はAndroid 2.3採用スマートフォン、007SH

 こうしたモデルが生まれてきた背景には、現在のスマートフォンに対するユーザーの戸惑いが少なからず垣間見える。確かに、画面に表示されたアイコンなどを指で触れるフルタッチのユーザーインターフェイスは直感的な操作ができるが、タッチであるがゆえに、操作が難しい面もある。たとえば、人によっては、タッチしたときの反応が鈍かったり、指先の太さも少しずつ違うため、操作感が違ってくる。特に、文字入力については、ケータイで物理的なキーを押していたのに対し、画面をタッチするため、タッチできたかどうかがわからなかったり、間違えて、他のところをタッチしてしまい、なかなか思うように文字入力ができないといったケースが起こり得る。もちろん、慣れてしまえば、フリック入力などによる快適な操作も可能だが、他の操作の「慣れ」と違い、ユーザー自身が積極的に慣れるための努力をしなければならない。その結果、スマートフォンには興味があるものの、タッチ操作に慣れなさそうだから、手を出しにくかったり、移行を躊躇しているユーザーがいるのも事実だ。

 007SHは、まさにこうしたユーザーの声に応えるモデルということになる。「スマートフォン=タッチパネル」「Android=タッチ操作」と考えられがちだが、実際にはQWERTY配列のフルキーボードを装備した005SHをはじめ、キーボード搭載のスマートフォンは今までにも数機種が登場しており、必ずしもタッチ操作だけで完結する必要はない。そこで、ケータイ感覚で操作できるテンキーを備え、タッチ操作にも対応したスウィーベルスタイルの007SHという発想が生まれてきたわけだ。

 ただ、今までにケータイと同じテンキーを装備したAndroid採用端末は登場していないため、ユーザーとしては将来的なアップデートやアプリの対応などを考え、少し不安を覚えるかもしれない。しかし、007SHのダイヤルキーは基本的に通常のAndroid採用端末と同じキーコード(キー信号)を割り当てており、特殊な実装をしているものではない。日本のケータイ市場を知り尽くし、Androidについてもいち早く取り組んできたSHシリーズだからこそ、ケータイとスマートフォンを融合するモデルが完成したというわけだ。

ケータイ感覚で使えるキー操作

007SHは、フィーチャーフォン同様にダイヤルキーを備える

 今までのケータイと同じように、ダイヤルキーを備えながら、Android 2.3採用のスマートフォンとして開発された007SH。実際の使い勝手について、チェックしてみよう。

 まず、ボディサイズは従来のスウィーベルスタイルを採用したフィーチャーフォンとほぼ同じで、2011年秋冬モデルとしては発売された002SHと比較すると、幅、高さ、厚さのいずれもが数mm~1mm程度しか差がない。つまり、手に持った印象はまさに『普通のケータイ』という印象だ。手のひらに載せたときのフィット感、ディスプレイの開きやすさ、ディスプレイを反転する動きなども含め、フィーチャーフォンで展開されてきたSHシリーズのスウィーベルスタイルの端末とまったく変わりない。

 ダイヤルキーの配列も同じで、割り当てられている機能もほとんど変わりない。数字キーで電話番号を入力し、[通話]キーを押せば、すぐにダイヤルできる。電話が掛かってきたときも通話キーで応答し、[電源/終了]キーで通話を終了する。今までのケータイと何ら変わりない感覚で操作ができる。

 ダイヤルキーや[通話]キー、[電源/終了]キーの上側にある方向キー(マルチガイドキー)も基本的に同じ構成で、項目を選ぶときに上下左右に動かし、決定操作をするときは中央のセンターキーを押す。待受画面の状態で、フィーチャーフォンではセンターキーを押すことで、機能メニューが表示されるが、007SHではAndroid向けのアプリが一覧表示されるランチャー画面が表示される。また、Androidの[ホーム]キーを押せばホーム画面を表示するが、[電源/終了]キーを押せばフィーチャーフォンでおなじみの便利な待受画面に切り替えることができる。Androidの画面構成がまったくわからない人でも、ある程度知っている人でも、違和感なく操作ができる。

 また、ソフトバンク向けのSHシリーズのフィーチャーフォンでは、方向キーの左斜め上に[メール]キー、右斜め上にYahoo!ケータイにアクセスする[Y!]キーが配置されていたが、007SHも同じ位置にソフトキーが配置され、ホーム画面の出荷時設定は左上にメール(SoftBankメール)、右上にブラウザがそれぞれ割り当てられている。ちなみに、この左右斜め上のソフトキーは、利用するアプリのガイダンス表示に割り当てられており、画面にタッチしなくてもそれぞれの画面での機能を表示できるようにしている。さらに、ホーム画面での利用については、メールとブラウザから機能の割り当てを変更し、自分がよく利用するアプリを設定しておくことも可能だ。

 方向キーについては、左方向がフィーチャーフォンと同じ通話履歴、右方向が電話帳、上方向がホーム画面の選択操作、下方向がステータスバーをタッチしたときに表示される通知パネルがそれぞれ割り当てられている。これらの内、左右方向と下方向は出荷時設定から変更できるため、自分が慣れ親しんだ機種に合わせた設定にするのがおすすめだ。

 フィーチャーフォンと比べて、少し割り当てが異なるのは、[クリア]キーだ。一般的にフィーチャーフォンでは[通話]キーと[電源/終了]キーの間に[クリア]キーがレイアウトされているが、Androidでこれに近い操作をするときに使う[戻る]キーは方向キー右下にレイアウトされている。[通話]キーと[電源/終了]キーの間には、フィーチャーフォンにはない[削除]キーが割り当てられている。これはフィーチャーフォンの[クリア]キーが削除と戻る操作の両方に使われているのに対し、Androidでは削除と戻る操作が別々のキーに割り当てられているため、こうした割り当てに落ち着いたそうだ。使いはじめるときはちょっと戸惑うが、どういう経緯でこういう割り当てになったのかを頭に入れておくと、ある程度、意識して使うことができそうだ。

 全体的なキーの操作感については、上記のような違いこそあるものの、基本的にはいつものケータイを触っているときとほとんど変わりなく、Android採用端末であることを少しだけ意識しておけば、あまり違和感なく、操作することができる。たとえば、ホーム画面で何か検索したいときは、上方向を押して、ホーム画面の選択モードに入り、カーソルキーを検索ボックスに合わせてセンターキーを押せば、検索文字列の入力画面が表示され、気になる言葉を入力すれば、すぐに検索ができる。

 日本語入力については006SHなどにも採用されている「iWnn IME-SH Edition」が搭載されており、文字を入力し始めると、画面の下半分に予測変換候補が表示される。ケータイと同じように、方向キーで操作して、候補を選ぶこともできるし、左上ソフトキーで通常変換、右上ソフトキーでカナ英数変換もできる。

 ダイヤルキーや方向キー周辺以外のキーについては、ダイヤルキー下に[サーチ]キー、[ホーム]キー、[カメラ]キーが配されており、フィーチャーフォンのSHシリーズと同じように、[カメラ]キーでカメラを起動したり、[カメラ]キーの長押しでマナーモードに切り替えるといった操作もできる。

スマートフォンとして使えるタッチ操作とキー操作

スウィーベルスタイルにより、タッチ操作主体でも使用できる

 Android 2.3を採用したスマートフォンでありながら、スウィーベルスタイルのボディデザインを採用し、ダイヤルキーを搭載した007SHだが、ディスプレイを反転すると、タッチパネルを利用したスマートフォンらしいユーザーインターフェイスで操作することができる。ディスプレイサイズは3.4インチなので、006SHなどに比べると、ややコンパクトな印象もあるが、スウィーベルスタイルを採用してきた従来のフィーチャーフォンと比較すると、最大クラスのサイズであり、視認性も十分に確保されている。

 ディスプレイを反転したビューアポジションの向きについては、ヒンジ側が底面側になり、ディスプレイの下にはタッチセンサーによる[メニュー]キー、[ホーム]キー、[戻る]キーが並ぶ。操作感はディスプレイサイズこそ違うものの、基本的には006SHと同じで、左右にフリックして、ホーム画面を切り替えたり、ステータスバーをタッチして通知パネルを表示したり、ロングタップして、アプリのショートカットやウィジェットを設定することもできる。

こちらがビューアポジション時のソフトウェアキーボード利用での文字入力画面

端末を開いたオープンポジション時ではソフトウェアキーが表示されずに、広い画面表示の状態でダイヤルキー入力できる

ランチャー画面では、「名前順」「利用頻度順」「ダウンロード順」などにアイコンを並び替えられる

テキストの範囲選択もわかりやすくなっている

 文字入力などについても006SHと同様で、12ソフトウェアキーボード利用時のマルチタップ入力やフリック入力に加え、音声入力や手書き入力にも対応する。この文字入力で秀逸なのは、検索ボックスをタップしたり、メール作成画面で文字入力ができる状態になったとき、ビューアポジションからディスプレイを元に戻し、端末を開いたオープンポジションに切り替えると、画面下半分に表示されていたソフトウェアキーは表示されなくなり、広い画面表示の状態でダイヤルキーから入力できるようになる。つまり、メールなどの標準機能についてはビューアポジションとオープンポジションの状態に合わせ、本体の画面表示などをそれぞれシームレスに切り替えられるように作り込まれているわけだ。このあたりの制御は、フィーチャーフォンで同様のスタイルの切り替えによる機能の連動を手掛けてきたSHシリーズらしい工夫と言えそうだ。

 スマートフォンとしての基本スペックについては、前述のように、プラットフォームにスマートフォン向けの最新版となるAndroid 2.3を採用し、チップセットは米クアルコム製SnapDragonの第二世代となるMSM8255 1GHzを搭載する。もちろん、Androidマーケットからのアプリのダウンロード、Gmailやマップなど、Googleのモバイル向けサービスもひと通りサポートしており、一般的なスタイルのスマートフォンとまったく変わらない状態で利用することができる。パフォーマンスについては、タッチ操作のビューアスタイル、キー操作のオープンスタイルのどちらも非常に快適で、ストレスなく使うことができる。

 ちなみに、006SHで強化され、好評を得ているロック画面での着信情報の表示、「名前順」「利用頻度順」「ダウンロード順」などに並び替えられるランチャー画面、タッチ操作でもわかりやすいテキスト編集など、SHシリーズならではの拡張も継承されており、スマートフォンとケータイのどちらのスタイルでも使いやすいものに仕上がっている。

 また、実用面でもケータイのノウハウを活かしている。たとえば、本体のトップパネルにはフィーチャーフォンと同じように、サブディスプレイとLEDイルミネーションが備えられており、音声着信やメール着信の情報をはじめ、歩数、時刻などを表示することができ、イルミネーションも7色の多彩なカラーで点灯させることができる。端末を開いたときや充電時には、キーイルミネーションが美しく光るため、暗いところでも迷うことなく、操作ができる。

 通信機能も充実しており、IEEE802.11b/g/n準拠のWi-Fi、Bluetooth3.0、高速赤外線通信のIrSimple/IrSSなどに対応する。W-CDMA//GSM方式の世界対応ケータイ、下り方向最大7.2Mbpsの3Gハイスピードにも対応するが、ソフトバンクが3Gで新たにエリアを展開し始めている1.5GHz帯にも対応するため、2GHz帯のみをサポートする他機種に比べ、つながりやすいというメリットもある。006SH同様、緊急地震速報にも対応しており、ライフラインを支える端末として、安心して使うことができる。

最高スペックを追求した1610万画素カメラ

007SHに搭載されたカメラ、実はケータイとして最高レベル

 ダイヤルキーを装備したAndroid採用のスマートフォンということで、非常に注目度の高い007SHだが、実はスマートフォンとして見てもフィーチャーフォンとして見てもかなりハイスペックな仕様となっている。

 まず、SHシリーズの強みであるカメラについては、スマートフォンとしては最高峰となるCCD 1610万画素カメラを搭載する。シャープはここ数年、カメラ機能の強化に取り組み、暗いところの撮影や動きの速い被写体にも強いCCDと画像処理エンジンProPixを組み合わせたカメラモジュールを搭載してきたが、今回の007SHに搭載された1610万画素カメラは、スマートフォンとしてはもちろん、フィーチャーフォンとしても最高スペックに位置付けられる。高精細や高感度、低ノイズ、低画像歪みなど、既存のSHシリーズのカメラに搭載されてきた機能をしっかりと継承する。

 撮影機能については、被写体を追いかけるチェイスフォーカス、継続的にピントを合わせるコンティニュアスAF、撮影したシーンに最適な設定が可能なシーン自動検出、ユーザーが撮影シーンを選んで撮影できるシーン設定、6軸手ぶれ補正、動き検出ぶれ補正、高感度ぶれ補正の3つのぶれ補正など、フィーチャーフォンで高い評価を得てきた機能を受け継ぎながら、1610万画素カメラの性能を活かし、画質を劣化することなく、最大5倍までのズームが可能な高画素デジタルズーム、人物を検出して名前などを表示する個人検出、これを応用したペット検出、ファインダー内の撮りたい被写体にタッチするだけでフォーカスをロックできるワンタッチシャッターなどの新しい撮影機能も搭載する。

 また、カメラの撮影モードとして、背景をぼかして、被写体を強調できる「一眼レフ風カメラ」、被写体を円形に歪ませて、ユニークな撮影ができる「魚眼カメラ」、風景をミニチュアのように見せられる「ミニチュアライズカメラ」、3Dアニメーションを組み合わせられる「モシモシカメラ3D」、QVGAサイズで最大100枚、VGAサイズで最大30枚の高速連写が可能な「連写カメラ」などを搭載する。

ビューアポジションで撮影

 撮影の操作については、スウィーベルスタイルでディスプレイを反転したビューアポジションでカメラを起動し、側面のシャッターキーを押して、撮影する。スマートフォンのカメラ機能というと、フィーチャーフォンのカメラ機能に比較して、やや見劣りするような印象もあったが、007SHのカメラ機能はフィーチャーフォンと比べてもまったく遜色なく、最高スペックでの撮影を可能にしている。

 動画についても1280×720ドットのHD動画を撮影することができ、撮影した動画は端末上で楽しめるだけでなく、HDMI端子から液晶テレビなどに接続して、そのまま映し出すことができる。

 こうして撮影した写真は、標準でセットされている[ピクチャー]アプリで閲覧できるが、ここにもひとつ賢い仕掛けが用意されている。現在、多くのスマートフォンでは最大サイズで撮影すると、出荷時設定のアプリだけではリサイズなどの機能が利用できないため、スマートフォンからフィーチャーフォンには写真を添付して送信できなかったり、相手が受信できないケースが起きてしまう。その点、007SHをはじめとしたSHシリーズは、[ピクチャー]アプリで写真を表示後、[All Menu]-[写真を送る]-[S!メール]の順に選ぶと、写真を自動的に適切なサイズにリサイズして、メールに写真を添付して送信することができる。これは慣れたユーザーでも欲しくなる機能のひとつといえそうだ。

 そして、カメラに関係する要素として、ディスプレイも注目すべきポイントがある。007SHは前述の通り、約3.4インチのフルワイドVGA液晶を搭載しているが、実は006SH同様、視差バリア方式による裸眼での3D立体視が可能な3D液晶を採用している。そのため、003SHのときのように、本体を水平に動かしながら、2回撮影をすることにより、3D写真を撮影することが可能だ。すでに2Dで撮影した写真についても「2D→3Dコンテンツ変換」により、3D立体視を可能にしている。3D液晶での立体視の印象については、従来モデルでは顔の前で端末を前後に動かしながら、3D写真が見やすいポイントを探っていたのに対し、今回は3D対応コンテンツ次第ではあるものの、顔の前に007SHを持ってくれば、すぐに3D表示であることがわかるくらい、非常に見やすくなっている。


他の機器との連携を可能にするAudio&Visual機能

 007SHは、基本的に006SHとほぼ同じ機能を搭載しており、Audio&Visual機能も充実している。

 今やスマートフォンにも欠かせないワンセグも搭載しているが、液晶テレビ「AQUOS」で培った映像技術を活かし、色温度補正や肌色検出などで自然な色合いを再現し、ノイズを抑えたクッキリとした映像を再生することが可能だ。リアルタイム録画や番組表からの予約録画、視聴予約にも対応する。

 他のAV機器との連携も可能で、家庭内などの同一ネットワーク上にある他のDLNA対応機器を参照したり、007SHに保存されている写真や動画を他の機器から閲覧することも可能だ。ちなみに、007SHは、IEEE802.11b/g/n準拠の無線LAN機能を搭載しており、接続設定についてはバッファローなどが採用する「AOSS」、業界標準の「WPS」に対応し、初心者でも簡単にセットアップすることが可能だ。公衆無線LANサービスへの自動ログイン機能も搭載されており、ソフトバンクWi-Fiスポットのアプリと合わせ、外出時でも無線LANを活用しやすく作られている。

IPX5/IPX7相当の防水、IP5X相当の防じん性能を確保

 液晶テレビのAQUOSやAQUOSブルーレイとの連携を強化した「スマートファミリンク」も注目したい機能だ。たとえば、007SHで撮影した静止画や動画、音楽を同じ無線LANネットワークに接続されたAQUOSで楽しんだり、AQUOSブルーレイで録画した番組を他の部屋に居ながら、007SHで楽しむといった使い方ができる。ちなみに、007SHはIPX5/IPX7相当の防水、IP5X相当の防じん性能を確保しており、スマートファミリンクと組み合わせれば、AQUOSブルーレイで録り貯めたドラマをお風呂でゆっくりと楽しむこともできるわけだ。このスマートファミリンクは、今後発売されるAQUOSでさらに利用できる機能が増え、007SHで再生中の静止画や動画をAQUOSに直感的な操作で映し出す「スマートジャンプ」、カバンの中などにある007SHへの着信をAQUOSに知らせる「AQUOSインフォメーション」などの機能が利用できるようになる。

※1.ブロードバンド回線と無線LANルーターが必要です。対応機種などの詳細は、シャープケータイdaSHをご確認ください。
※2. 16Mサイズで撮影した静止画はAQUOSに表示できません。HDMI出力をご利用ください。

ケータイの使いやすさを融合したAQUOS PHONE THE HYBRID SoftBank 007SHは買い!

 ここ半年の市場の反響を見てもわかるように、今やスマートフォンはモバイルツールの主流となりつつある。しかし、冒頭でも触れたように、必ずしも「スマートフォン=タッチパネル」「Android=タッチ操作」というわけではない。本来、Androidを採用したスマートフォンは、オープンな発想に基づいて作られるものであり、もっといろいろなスタイルが存在していいはずだ。007SHは、自由な発想を最大限に活かし、ケータイの使いやすさとスマートフォンの機能性を融合させることにより、新しいスマートフォンの可能性を追求した革新的な端末だ。以前から「いつか折りたたみケータイのAndroid採用端末が登場するのでは?」と話していた筆者にとって、007SHは「そう、コイツを待ってました!」と叫びたくなるほど、注目のモデルであり、その内容は期待に十分に応えてくれる仕上がりと言えそうだ。他のAndroid採用スマートフォンにはない新しい可能性を体験したいユーザー、スマートフォンに注目しながらも移行を迷っているユーザーには、ぜひとも試して欲しい端末だ。きっと今までのスマートフォンにはなかった新しい世界観が見えてくるはずだ。

本体色は、ミスティブルー、ボルドー、ホワイト、ブラックの全4色

 

法林岳之
1963年神奈川県出身。携帯電話をはじめ、パソコン関連の解説記事や製品試用レポートなどを執筆。主な著書は「できるWindows 7」をはじめ、「できるポケット SoftBank AQUOS PHONE 006SH スマートに使いこなす基本&活用ワザ 150」(2011年6月30日発売)、「できるポケット docomo AQUOS PHONE SH-12C スマートに使いこなす基本&活用ワザ 150」(2011年6月16日発売)などのスマートフォン関連も数多く執筆。ホームページはPC用の他、各ケータイに対応。Impress Watch Videoで「法林岳之のケータイしようぜ!!」も配信中。

 

■関連情報
□「SoftBank 007SH」スペシャルサイトhttp://k-tai.sharp.co.jp/dash/s/007sh/special/
□「SoftBank 007SH」製品情報(SoftBank)http://mb.softbank.jp/mb/smartphone/product/007sh/
□「SoftBank 007SH」製品情報(シャープ) http://www.sharp.co.jp/products/sb007sh/
□シャープ 携帯電話 SoftBankラインナップ http://k-tai.sharp.co.jp/lineup/s/

■関連記事
□ソフトバンク、テンキー搭載スマートフォン「007SH」
 http://k-tai.impress.co.jp/docs/news/20110520_446680.html
□大人女子に向けたテンキー搭載スマートフォン「007SH J」
 http://k-tai.impress.co.jp/docs/news/20110526_448596.html

 

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