法林岳之 執筆 3D対応4.2インチQHD液晶とツインカメラ搭載で「撮って見る」3Dエンターテインメントが体験できる日本のユーザーのための最強スマートフォンAQUOS PHONE SoftBank 006SH
ケータイを超えるアイテムとして、注目を集めているスマートフォン。国内市場に於いても急速に拡がりを見せているが、そのスマートフォンならではの楽しみとして期待されているのがエンターテインメントだ。音楽、写真、映像など、さまざまなエンターテインメントを快適に楽しめることを期待しているが、まさにそんなユーザーの期待に応えてくれる新しいスマートフォン「AQUOS PHONE SoftBank 006SH」がいよいよ登場した。最新のAndroid(TM) 2.3を搭載し、ワンセグや赤外線通信、おサイフケータイといったジャパンスタンダードもきっちりとカバーしつつ、3Dエンターテインメントを存分に楽しむための800万画素ツインカメラ、4.2インチの3D対応QHD液晶を搭載した注目のモデルだ。発売されたばかりの006SHの実機を触りながら、そのポテンシャルをチェックしてみよう。

拡がる3Dエンターテインメントの世界

 ここ数年、映像コンテンツの世界には、大きな変革が起きている。モノクロからカラー、静止画から動画へと進化を遂げてきたように、一気に拡がりを見せようとしているのが『3Dエンターテインメント』だ。今まで、写真にしてもムービーにしても基本的に私たちは、平面的に表現された映像コンテンツを楽しんできた。より立体的なエンターテインメントを体験したいときには、演劇や舞台などに足を運ぶ必要があった。しかし、映像コンテンツを立体的に表現した3Dコンテンツの登場により、平面的に表現された映像コンテントは大きく違った臨場感のあるエンターテインメントを楽しめるようになっている。

 たとえば、映画もそのひとつだ。もともと、映画の世界では3Dムービーが展開されてきたが、その多くは子ども向けの「飛び出す映画」としてのテイストが強調されたものが中心だった。しかし、最近では単純に立体的に表現するのではなく、奥行き感を出すことにより、今までの映画にはない臨場感やリアルさを追求した作品が増えており、大人が本気で楽しめる映画として、広く人気を集めている。すでに、ハリウッドで制作される映画の中でも大作と言われるものは、3D映画での制作が前提になっていることも多く、かつての名作を3D化しようという動きもあるくらいだ。

 こうした動きを受ける形で、私たちが利用するAudio&Visual製品も急速に3D対応のものが増えている。今年7月に予定されている地上デジタル放送への完全移行の影響、今年3月まで実施されていたエコポイントの効果などもあり、液晶テレビが好調な売れ行きを記録しているが、なかでも3D対応テレビはシャープのAQUOSをはじめ、各社の製品が高い人気を得ている。同様に、ブルーレイディスクレコーダーも3D対応のモデルが発売され、家庭でも手軽に3Dムービーを楽しめる環境が整いつつある。BSやCSなどの衛星放送でも3D対応ムービーが放送され始めており、2011年は一段と3Dエンターテインメントが普及するタイミングになるとも言われている。

AQUOS PHONE SoftBank 006SH

006SHに搭載されている3D液晶は、視差バリア方式を採用している

 そして、昨年後半からはスマートフォンにもいよいよ3Dエンターテインメントの流れが押し寄せつつある。昨年、シャープは3D液晶を搭載したソフトバンク向けスマートフォン「GALAPAGOS SoftBank 003SH」「GALAPAGOS SoftBank 005SH」を開発し、国内にはNTTドコモ向けを含めた3モデル、今年に入ってからは中国市場向けにも3D液晶を搭載したスマートフォンを展開し、各方面で高い評価を得ている。今回、ソフトバンクから発売された「AQUOS PHONE SoftBank 006SH」は、その後継モデルに位置付けられるもので、従来モデルから一段と進化した3Dエンターテインメントを楽しめるだけでなく、国内でもっとも多くのAndroid採用端末を開発してきたシャープ製端末の実績を活かし、使いやすさも兼ね備えた完成度の高いスマートフォンとして、仕上げられている。

 006SHに搭載されている3D液晶は、視差バリア方式を採用しており、専用メガネなどを使うことなく、裸眼で3D立体視を可能にしている。視差バリア方式は通常のディスプレイに「視差バリア」と呼ばれる縦縞のバリアを重ねることにより、右目と左目にそれぞれ専用の映像を見せ、裸眼での立体視を実現している。人間は左右の目でわずかに角度がずれた状態で対象物を見ることにより、立体であることを認識しているが、視差バリア方式ではこの角度のずれを擬似的に創り出すことにより、立体感や奥行きのあるように認知させている。また、視差バリアをON/OFFすることにより、2D表示と3D表示をいつでも切り替えることが可能で、3D表示の飛び出し量も調整できる。

 この視差バリア方式による3D液晶は、従来のGALAPAGOS 003SHをはじめとしたスマートフォンにも採用されていたが、今回の006SHでは視差バリアの構成を高精細にすることにより、3D液晶での立体視で起きる「クロストーク」と呼ばれる二重写りを低減し、クリアな映像を楽しめるようにしている。実際に見たときの印象は、従来モデルでは本体を顔の正面に持ってきたとき、本体を前後に動かしながら立体視に適したポイントを探す印象だったのに対し、006SHに搭載されている3D液晶は、画面を見て、すぐに「おっ、3Dだ」と直感できるほど、自然な3D立体視を可能にしている。

 この自然な3D立体視を可能にしているが4.2インチの960×540ドット表示が可能なQHD(Quarter HD)液晶だ。液晶パネルはシャープの液晶テレビで培われた高画質技術を応用したNewモバイルASV液晶で、液晶パネルと前面保護パネルを密着させ、空気層をなくすことにより、光量のロスや外光の反射を低減し、屋外でも高い視認性を実現するリフレクトバリアパネルを採用する。これらに表示画質処理技術を採用した専用高画質エンジンを組み合わせ、境界線や輪郭を際立たせる「鮮鋭化技術」、自然な色彩を再現する「色彩調整技術」、映像に応じてバックライトを制御し、見やすさや明るさをコントロールしながら消費電力を抑える「低消費電力化」により、鮮明かつ精細な映像を楽しむことが可能だ。

006SHは、4.2インチのQHD(960×540ドット)液晶を搭載している

リフレクトバリアパネル構造は、液晶パネルと保護板の間にある空気層をなくすことで、光量のロスや外光の反射を低減し、屋外でも高い視認性を実現する

 

「見る」から「撮って見る」3Dエンターテインメントへ

 006SHは、今までにない高品質な3D立体視を可能にするが、これを活かすための3Dコンテンツも充実している。
 まず、プリインストールされるコンテンツとして、「バイオハザード4 モバイルエディション」(お試し版)や「Ridge Racer Accelerated for 006SH」をはじめとした3Dゲーム、2011年9月公開予定の映画「スマーフ」予告編、GIRL NEXT DOORのPV「ユメのカタナ」などの3D動画などが用意されるが、「3D絵画印象派傑作選 for SHARP」や「Forest Tweet for SHARP」といったオリジナル3D映像も提供される。いずれもクオリティの高い3Dコンテンツであり、006SHの3D液晶のポテンシャルを十分に実感させてくれるものだ。

本体背面には、800万画素のCMOSカメラが2つ装備されている

 こうした3D向けとして制作されたコンテンツはクオリティも高く、見ていても遊んでいても非常に楽しいのだが、006SHには2Dで撮影された静止画や動画を3Dに変換できる「2D→3Dコンテンツ変換」機能が搭載されており、これを活用することにより、一段と3Dの世界を楽しむことができる。実際に、撮った写真をいくつか3Dに変換してみたが、比較的コントラストのハッキリしたポートレートなどは、3D表示に変換されることで、グッと臨場感のある写真に置き換わる印象だ。遠くの風景などよりも少し近めの距離で撮影した人物やモノの方が3D変換に適しているようだ。同様の変換としては、ワンセグの映像も3D表示で楽しむことが可能だ。動きの激しい番組は難しいが、トーク番組などで人物が映し出されるシーンでは、今までのテレビ番組とは少し違ったテイストで楽しむことができる。

 そして、今回の006SHでもっとも注目されるのがツインカメラだ。006SHの背面には、800万画素CMOSカメラが2つ装備されており、このツインカメラで被写体を撮影することにより、3D写真や3D動画を誰でも手軽に撮影できるようにしている。これまでの3Dエンターテインメントは、どちらかと言えば、ユーザーは基本的に「見る」立場に限られていたが、006SHでは「撮って見る」楽しみが体験できるわけだ。

 3D撮影の手順はいたって簡単で、側面のシャッターボタンを長押しするか、アプリケーション画面から[カメラ]を起動し、ファインダー画面の左上に表示されている「3D」アイコンにタッチするだけだ。あとはカメラを横向きに構え、シャッターを切れば、3D写真が撮影できる。従来モデルではシャッターを切ってから端末本体を右方向にスライドさせる手間があったが、006SHではツインカメラになったことにより、通常の2Dの静止画撮影と同じ感覚で、3D写真が撮影できるわけだ。

 3D動画についても同様で、アプリケーション画面で「ビデオカメラ」を起動するか、カメラ起動後にビデオカメラに切り替え、同じようにファインダー画面左上の「3D」アイコンにタッチするだけだ。あとは通常の動画撮影のように録画の開始/終了時に側面のシャッターキーを押すだけ。この3D撮影で秀逸なのは、3D動画撮影・3D静止画撮影時ともに、ファインダー画面が3D立体視の表示になっていることだ。ファインダー画面を通して、おおよそどんな感じで撮影できているのかを目で確認しながら撮影ができるわけだ。

 実際に撮影してみた範囲では、3D写真の手軽さもさることながら、3D動画は奥行き感と臨場感がうまくマッチすると、非常に楽しく、いろいろなシチュエーションで撮影してみたくなる印象だ。ケータイやスマートフォンのカメラ機能は、今や誰もが撮ること、撮られることに慣れ、本当に必要なときにしか、撮影しても相手に見せないことがあるくらいだが、3D写真と3D動画は関心が高く、必ずと言っていいほど、撮影後に3D写真や3D動画を被写体となった相手や周囲の人に見せることになる。その結果、かつて、ケータイにカメラが搭載され始めたときのように、お互いに3D写真や3D動画を撮り合い、見せ合い、楽しむことにつながるようだ。

 さらに、006SHでは、気軽に3D撮影を楽しめるようにするため、2Dでの撮影中、3D撮影に適した画像になると、ファインダーの3Dアイコンに「TRY!!」の文字を表示して、3D撮影のチャンスであることを教えてくれる「3Dジャッジ!」という機能も搭載されている。静止画のみのガイドになるが、こうしたガイドが表示されると、もっと3D撮影にチャレンジしたくなる印象だ。

カメラ起動後、左上の「3D」アイコンタップで3D写真撮影ができる。また、3D撮影に適した画像になると3Dアイコン部分に「TRY!!」の文字が表示される

本体上部にHDMI端子が備えられており、液晶テレビなどに接続して大画面で3D写真や3D動画を楽しめる

 こうして撮影した3D写真や3D動画は、前述のように、006SHに搭載されている3D対応液晶ディスプレイで楽しめるわけだが、本体にはHDMI端子が備えられており、液晶テレビのAQUOSをはじめとした薄型テレビのHDMI端子に別売のケーブルで接続することにより、大画面で3D写真や3D動画をハイビジョンで楽しむことが可能だ。接続についての面倒な手間もなく、接続後にテレビ側で入力端子を切り替えるだけなので、わかりやすい。家族や友だちといっしょに、旅行やパーティ、イベントなどの3Dエンターテインメントを楽しんでみるのもいいだろう。

 ここ数年、映画やテレビなど、「見る」3Dエンターテインメントは着実に普及してきたが、006SHはケータイやスマートフォンのパーソナルなアイテムである特徴を活かし、単純に「見る」だけでなく、「撮って見る」3Dエンターテインメントを手軽に実現している。そして、モビリティというもうひとつの特徴を組み合わせることにより、いつでもどこでも手軽に3D写真や3D動画を撮影でき、手軽に楽しめるように仕上げられているわけだ。

006SHで撮影した3D動画の撮影サンプル ※3D立体視に対応した液晶ディスプレイで再生すると、3D映像として見ることができます。

一歩先を行くハイスペック

 高精細な3D液晶と800万画素ツインカメラで、新しい3Dエンターテインメントを体験できる006SHだが、3D環境だけが優れているわけではない。国内でいち早くAndroid採用端末の開発に着手し、もっとも多くのモデルを市場に送り出してきたシャープだからこその一歩先を行くハイスペックが実現されている。

 まず、プラットフォームについては、今夏のスマートフォンの標準とされるAndroid 2.3を搭載する。ソフトバンクでは昨年の冬モデルの段階で、いち早くAndroid 2.2を搭載していたが、今回のAndroid 2.3ではジャイロセンサーやインカメラのサポートなどのハードウェア面での改良が加えられているが、実際の動作の面でもコンカレントガベージコレクションに対応するなどの改良により、全体的なパフォーマンス向上を実現している。実際に端末を使ってみた印象では、従来のAndroid 2.2採用端末でもストレスなく使うことができていたものの、Android 2.3を搭載する006SHではいわゆる「サクサク」と言えるレベルの快適性にアップしたというのが率直な感想だ。

 このサクサク感を支えているのが、ベースバンドチップセットの米クアルコム製Snapdragon MSM8255 1.4GHzだ。昨年来、ベースバンドチップセットにSnapdragonを搭載するスマートフォンは、各社から登場したが、MSM8255は45nmプロセスで製造される第二世代のSnapdragonであり、パソコンのCPUの進化からもわかるように、パフォーマンスだけでなく、省電力の面でもアドバンテージが大きい。しかも006SHには、現時点でももっともクロック周波数の高い最大1.4GHzで動作が可能なSnapdragon MSM8255が搭載される。つまり、同じSnapdragon MSM8255を搭載する他のスマートフォンよりも一歩先んじているというわけだ。

 同じハードウェア面でもうひとつ大切なのが前述の800万画素CMOSセンサーを2つ搭載したツインカメラだ。このツインカメラは3D撮影のことばかりが重視されているわけではなく、フィーチャーフォンでおなじみの画像処理エンジン「ProPix」との組み合わせにより、通常の2Dの静止画や動画を撮影するカメラとしての機能もしっかりとチューニングされている。

約30万画素のインカメラを搭載

バーコードリーダー、名刺リーダー、ラクラク瞬漢/瞬英ルーペ、テキストリーダー、お店情報リーダーは、「読取カメラ」とあして1つのアプリにまとめられている

 たとえば、撮影するシーンに合わせて、自動的にカメラの設定を切り替える「シーン設定」は、静止画が自動検出、人物(屋内)、人物(屋外)、夜景+人物、笑顔、寝顔、料理、打ち上げ花火、赤ちゃん、ペットなど、動画についても自動検出、人物(屋内)、人物(屋外)、赤ちゃん、ペットなどから選ぶことができる。

 楽しい撮影モードというアプローチでは、新たに魚眼カメラ、ミニチュアライズカメラ、一眼レフ風カメラ、連写カメラなどが搭載される。なかでも一眼レフ風カメラは背景のみをぼかし、人物や対象物をクッキリと写すモードで、ポートレートを撮るときなどに適している。連写カメラもQVGAサイズで毎秒30枚で最大100枚、QHDサイズでは16枚、3D写真もVGAサイズで15枚、QHDサイズで8枚、HDサイズで5枚の連続撮影に対応する。動き回る子どもやペット、スポーツなど、動きのあるシーンでの撮影には、連写の活用がオススメだ。ちなみに、人物撮影といえば、フィーチャーフォンでは当たり前とされてきた自分撮り用のインカメラを搭載するスマートフォンが少なかったが、006SHは前面に約30万画素のカメラを搭載しており、VGAサイズで自分の写りを確認しながらの撮影が可能だ。

 もちろん、写真だけでなく、動画の撮影も可能で、1280×720ドットのHDサイズのハイビジョンムービーを撮影することができ、撮影したムービーは3D動画のときと同じように、HDMIケーブルで薄型テレビにハイビジョン画質で出力し、家族や友だちといっしょに楽しむことが可能だ。動画撮影を活かすものとして、ゴルフスイングビデオカメラという撮影モードも搭載される。これはゴルフスイングを動画で撮影したとき、2つのカメラでゴルフスイングの動画を撮影し、合計60fpsの高精細画像で、スロー再生や連続画像、ストロボ画像を作成できるものだ。スイングのスタート/トップ/フィニッシュのポイントの検出もできるので、フォームのチェックに役立つ。

 カメラの実用系機能としては、フィーチャーフォンでもおなじみの読取カメラの機能が搭載されている。二次元コードにも対応した「バーコードリーダー」、漢字や英語を読み取って、スマートリンク辞書を参照できる「ラクラク瞬漢/瞬英ルーペ」、名刺を読み取って電話帳に登録できる「名刺リーダー」、URLやメールアドレスを読み取る「テキストリーダー」、雑誌などに掲載されている店舗情報の読み取りに適した「お店情報リーダー」が搭載される。スマートフォンでも購入時からこれだけの実用機能が揃っているのは、SHシリーズならではだろう。

AQUOS連携でAudio&Visual環境がさらに充実

スマートファミリンクのアプリ。わかりやすい設定ガイダンスが用意されている

 3Dエンターテインメントを楽しめる環境に加え、他を一歩リードするハイスペックを実現した006SHだが、もうひとつ機能面で注目したい機能がある。それは連携して楽しむことができるAudio&Visual機能だ。

 006SHはIEEE802.11b/g/n準拠の無線LAN(Wi-Fi)を搭載しており、最大65Mbpsでの高速通信が可能だが、家庭内のLANや無線LANに接続された液晶テレビのAQUOSやAQUOSブルーレイと連携する「スマートファミリンク」という機能が搭載されている。具体的には、同じLAN環境に006SHと液晶テレビのAQUOSが接続されていれば、AQUOSのリモコンを使いながら、006SHに保存されている音楽や写真、動画を再生することができる。同じように、AQUOSブルーレイとの連携も可能で、AQUOSブルーレイで録画したテレビ番組などを無線LANを経由して、006SHで再生することができるのだ。この機能を利用すれば、居間のAQUOSブルーレイにテレビ番組を録り貯めておき、離れた自分の部屋でじっくり楽しむといった使い方ができるわけだ。

 こうした機能は実際に使おうとすると、設定などが面倒なケースが多いが、そのあたりは常にユーザーの使い勝手を考えてきたシャープらしく、非常にわかりやすい画面のアプリを搭載しており、ほんの数ステップでセットアップできるようにしている。

 このスマートファミリンクの機能は、今後、さらに拡張される予定で、006SHに表示している写真を直感的な操作で、目の前の液晶テレビAQUOSに映し出したり、006SHへの音声着信やメールの着信を液晶テレビAQUOS側に知らせるといった機能も搭載される予定だ。

 ちなみに、従来モデルから好評を得ていたAQUOSブルーレイと端末をmicroUSBケーブルで接続し、AQUOSブルーレイで録画した高画質な番組を006SHに転送する「高画質 番組持ち歩き」の機能もサポートされている。

006SHでは、ワンセグの録画、録画予約、番組表からの録画予約までしっかりとサポートしている

 また、従来モデルに引き続き、ワンセグも搭載される。ワンセグについては、スマートフォンでも搭載機種が増えてきているが、006SHは録画、録画予約、番組表からの録画予約をしっかりとサポートしているうえ、録画した番組の再生では早送りや巻戻し、リピート再生、スキップ再生などの機能も搭載する。つまり、フィーチャーフォンのときと変わらない環境を実現しているのだが、実は意外にこのレベルまで作り込まれているスマートフォンは少ないのだ。

 映像以外の環境では音楽・動画/ミュージックプレーヤーが搭載されており、Windows Media PlayerでサポートされているWMA形式をはじめ、AACなどの音楽データを再生することが可能だ。パソコンとの音楽連携としては、BeatJamに対応しており、パソコンに取り込んだ楽曲を006SHに対応したフォーマットに変換して転送する機能もサポートする。Bluetooth 3.0に対応し、プロファイルはA2DPやAVRCP、HIDなどをサポートするため、リモコン機能の付いたステレオヘッドセットで音楽を楽しんだり、Bluetoothキーボードを接続するといった使い方も可能だ。ちなみに、microSDメモリーカードは最大32GBまで対応する。


使いやすさを考えたユーザーインターフェイス

 フィーチャーフォンからスマートフォンへの移行を考えるユーザーが急速に増えているが、ディスプレイ面を弾くような操作スタイルがカッコよく見える一方で、実際に試してみると、フィーチャーフォンのようには使えなかったり、ユーザーインターフェイスがわかりにくいといった声も聞かれる。

 こうした声に応えるため、SHシリーズはこれまで培ったノウハウを活かしながら、スマートフォンでも使いやすいユーザーインターフェイスを追求している。たとえば、カメラのユーザーインターフェイスでは、従来のGALAPAGOS 003SH/005SHでTapFlow UIを採用し、各方面で高い評価を得たが、今回の006SHにも継承されており、カメラだけでなく、電話帳やピクチャーなども見やすく、わかりやすく、使いやすく作り込まれている。特に、カメラについては、ユーザーの使用頻度に応じて、画面中央に表示される各機能のメニューがカスタマイズされていく仕様を採用しており、使い込めば、使い込むほどに自分だけの「AQUOS PHONE」へと進化させることが可能だ。

 メールについても細かい部分まで、よく考えられて、作り込まれている。たとえば、メール着信や不在着信の通知は、一般的にステータスバーに表示されるのみだが、006SHではユーザーがポケットなどから取り出したときに最初に目にするロック画面にアイコンを表示するようになっている。送受信したメールはフォルダに振り分けることができるうえ、画面をタップすることで選択メニューを表示して、メールに書かれているテキストをコピーしたり、他のアプリにペーストするといった使い方もできる。メールの送信予約にも対応しており、圏内に移動したときに自動送信したり、日時を指定して、送信待ちのメールを送ることもできる。

メール着信や不在着信通知のアイコンがロック画面に表示される

画面をタップすることで選択メニューが表示され、範囲の選択から、コピー、貼り付けなどが直感的に分かりやすく行える

メールの送信予約に対応。地下鉄などで一時的に圏外になってしまうときなどに便利

ソフトウェアキーボードは、新たに手書き入力にも対応実現する

 日本語入力については、従来から好評の「iWnn IME-SH edition」を採用する。季節や時間帯に合わせた変換候補を表示する「状況適応予測」、入力ミスの自動補正、最初の数文字を入力したあとに[→]をタップすることで、指定の文字数に絞り込んだ候補を表示する「ワイルドカード入力」、さらには音声入力にも対応する。

 ソフトウェアキーボードもシンプルなグラフィックに加え、カラーバリエーションを追加したり、入力方式もフリック入力に加え、手書き入力にも対応する。手書き入力の認識もなかなか良好で、読みがわからない文字や記号などを入力するときに役立つ。

 この他にもソフトバンク向けのスマートフォンでは初の対応になる緊急地震速報、消費カロリーや脂肪燃焼量なども計算できる歩数計、電話帳やカメラで撮影した画像のやり取りに便利なIrSimple/IrSS対応の高速赤外線通信など、ほぼ全部入りと言えるほど、充実の機能を取り揃えており、なおかつこれまで培ってきたノウハウを上手に活かすことにより、ユーザーが安心して、フィーチャーフォンからスマートフォンへ、あるいはスマートフォンからスマートフォンへ乗り換えられる環境を整えている。

3Dエンターテインメントが楽しいAQUOS PHONE SoftBank 006SHは「買い!」

 今、国内では多くのユーザーがスマートフォンに高い関心を寄せている。スマートフォンに求めるモノは人それぞれだが、スマートフォンならではの新しい体験が欲しいところだ。その意味において、今回の006SHでフィーチャーされている3Dエンターテインメントは、ぜひとも多くの人に体験して欲しいものだ。今までの3Dのイメージを大きく覆すと言っても差し支えがないほど、新しい視覚体験ができる。そして、そのエンターテインメントを活かすための業界トップクラスのハイスペック、SHのノウハウを活かしたユーザービリティを兼ね備えており、まさに日本のユーザーのために作られた最強のスマートフォンと言えるだろう。3Dエンターテインメントをはじめ、スマートフォンで新しい体験をしたいユーザーには、ぜひともオススメしたいモデルだ。

本体色は、プログレスレッド、ホワイト、ブラックの全3色

 

法林岳之
1963年神奈川県出身。携帯電話をはじめ、パソコン関連の解説記事や製品試用レポートなどを執筆。「できるWindows 7」など、著書も多数。ホームページはPC用の他、各ケータイに対応。Impress Watch Videoで「法林岳之のケータイしようぜ!!」も配信中。

 

■関連情報
□AQUOS PHONE SoftBank 006SH スペシャルサイト http://006sh.jp/006sh_pc/
□「AQUOS PHONE SoftBank 006SH」製品情報(SoftBank) http://mb.softbank.jp/mb/smartphone/product/006sh/
□「AQUOS PHONE SoftBank 006SH」製品情報(シャープ) http://www.sharp.co.jp/products/sb006sh/
□シャープ 携帯電話 SoftBankラインナップ http://k-tai.sharp.co.jp/lineup/s/

■関連記事
□ソフトバンク、ツインカメラ搭載の「AQUOS PHONE 006SH」
 http://k-tai.impress.co.jp/docs/news/20110518_446524.html
□SoftBank SELECTION、「006SH」専用アクセサリー
 http://k-tai.impress.co.jp/docs/news/20110518_446543.html

 

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