法林岳之 執筆 進化する新スタイルのスマートフォン 「GALAPAGOS SoftBank 005SH」
フルキーボードと3D液晶で コミュニケーションと3Dエンターテインメントを自在に楽しめる
昨年来、国内市場においても急速に拡がりはじめたスマートフォン。それまでのスマートフォンと違い、ワンセグや赤外線通信、おサイフケータイなど、日本のケータイで広く利用されてきた機能が取り込まれたことで、今まで以上に幅広いユーザーが、スマートフォンへ移行したり、気になる存在として注目しているようだ。ケータイの新しい潮流を次々と生み出してきたソフトバンクのSHシリーズも昨年12月に「GALAPAGOS SoftBank 003SH」を発売し、各方面で高い評価を得ているが、幅広いユーザーのニーズに応えるもうひとつの進化するスマートフォンとして、「GALAPAGOS SoftBank 005SH」がソフトバンクから発売された。実機を見ながら、その内容をチェックしてみよう。

スマートフォンに求めるもの

 わずか1年前、誰がここまでの拡がりを予想できただろうか。昨年、各社から発表されたスマートフォンは、業界全体の流れが一気に変わったと言われるほど、各方面で高い注目を集め、店頭もたいへんな賑わいを見せている。季節は年末商戦から新生活シーズンの商戦へ変わったが、その勢いは落ち着くどころか、さらに拡大する一方で、今まで以上に幅広い層のユーザーがスマートフォンに関心を寄せている。おそらく、読者のみなさん自身はもちろん、友だちや家族、同僚でもスマートフォンを購入したり、次なるスマートフォンの購入を検討している人が数多くいるのではないだろうか

 こうしたスマートフォンに関心を持つ人たちに、その魅力をきいてみると、快適なインターネット環境やネットサービスとの連携、アプリによるカスタマイズなどを挙げる人が多い。その一方で、現在のケータイで利用している機能が使えなくなることは避けたいという声も多い。こうした声に応えるため、ソフトバンクのSHシリーズでは、ワンセグや赤外線通信、おサイフケータイといった日本のケータイで広く利用されてきた機能を取り込んだ「GALAPAGOS SoftBank 003SH」を発売した。筆者自身も購入し、ほぼ毎日、愛用しているが、ケータイから継承した機能もさることながら、3D液晶やHDMI接続、TapFlow UIなど、他機種にはない魅力も持ち合わせており、関係者の間でもたいへん高い評価を得ている。

 今回、ソフトバンクから発売された「GALAPAGOS SoftBank 005SH」は、003SHをベースにしながら、より多くのユーザーのニーズに応えるため、「進化するスマートフォン」のもうひとつのスタイルとして、企画されたモデルだ。

GALAPAGOS SoftBank 005SH

 ところで、読者のみなさんは、スマートフォンに何を求めているだろうか。確かに、前述のようなネットサービスとの連携やアプリによるカスタマイズなど、今までのフィーチャーフォンでは難しかったり、できなかったことが楽しめるようになるのは、アドバンテージと言えるだろう。しかし、ケータイにしろ、スマートフォンにしろ、本来、もっとも大切なのは、「コミュニケーション」だ。自分のことを相手に伝え、相手からのコンタクトを受け、より多くの人に情報を発信したり、さまざまな人たちとつながることこそ、ケータイやスマートフォンに求められているものだ。

 005SHは、そのコミュニケーションの軸のひとつである「文字入力」にフォーカスし、ユーザーの利用シーンに合わせ、ハードウェアによるQWERTY配列のフルキーボード、ケータイ入力やフリック入力など、自由な入力環境が実現できるソフトウェアキーボードの2つを選べるようにしている。この2つのキーボードをうまく活用することにより、今までのケータイよりも、他のスマートフォンよりも、楽しく快適にコミュニケーションができるというわけだ。

005SHの本体カラーは、リリーホワイト、ビビッドピンク、ブラックの3色

キーボードから広がるコミュニケーション

 ここ数年、各社から発売されたスマートフォンは、003SHと同じように、ボディサイズいっぱいのディスプレイを装備し、画面をタッチしながら操作をするフルタッチスタイルを採用しているものが多い。フルタッチスタイルは画面に表示されたアイコンなどにタッチするため、直感的な操作が可能だが、その半面、文字入力のように、連続的に画面にタッチしたり、細かい動きが求められる操作は、どうしてもユーザーにある程度の慣れが求められることになる。

 そこで、005SHでは、スライド式キーボードをボディに内蔵し、フルタッチスタイルを継承しながら、ハードウェアキーボードによる快適な文字入力環境を実現している。シャープはこれまでにも他事業者向け端末などで、フルキーボードを装備した同様のスタイルのモデルを開発したことがあり、メールなどを多用するユーザーに支持されてきたが、それがスマートフォンでも実現されたことになる。キーボードは本体背面からスライドさせながら引き出す構造を採用しているが、他の横型スライド式キーボードではレールの上に載せられたディスプレイ部がバネの力ではじき出されるように勢いよく開くのに対し、005SHは開閉のスムーズな「エアリースライド」と呼ばれる機構を採用する。ボディを開いたときのディスプレイ部の背面側、レール部分にはギアと噛み合うレールが装備されている。

005SHでは、スライド式キーボードをボディに内蔵する

QWERTY配列を採用するフルキーボードを搭載。カーソルキーは左側にレイアウトされている

押しやすさを考えた山形のキートップを採用。中央より手前側を高くする形状となっている

フルキーボードには、キーバックライトを搭載している

 ボディから引き出したフルキーボードは写真を見てもわかるように、パソコンと同じQWERTY配列を採用しているが、非常にユニークなのはカーソルキーが左側にレイアウトされている点だ。一般的にカーソルキーはパソコンのキーボードと同じように、右側にレイアウトされることが多かったが、005SHでは左側にレイアウトしている。一見、違和感があるように心配するかもしれないが、カーソルキーが左側にある環境はゲーム機などで慣れ親しんでおり、実際に使ってみると、違和感なく使うことができる。むしろ、こちらの方が快適に使えるくらいの印象だ。

 キー形状なども使いやすさがよく考えられている。キーは押しやすさを考え、山型のキートップを採用しているが、単純に中央を高くするのではなく、少し手前側を高くする形状を採用する。キーの押し間違いを防ぐため、周囲のキーとは一定の間隔を確保している。最上段のキーとディスプレイ部の間隔もある程度、確保されているため、筆者のように、指の太いユーザーでもディスプレイ部を気にすることなく、文字入力ができる。

 また、日本語入力を頻繁に利用することがしっかり考慮されているのも見逃せない点だ。たとえば、日本語入力でよく使う「、」や「。」などの句読点、記号や絵文字のパレットを呼び出す専用キーを独立で装備する。変換操作時の[Space/変換]キーもしっかりとしたサイズを確保したものを装備し、変換操作の後、確定操作には左側のカーソルキー中央のセンターキーと、右側の[Enter]キーのどちらでも利用できるようにしている。AndroidTM採用端末に欠かせない[戻る]キー、[ホーム]キー、[MENU]キー、[サーチ]キーもそれぞれ使いやすい位置にレイアウトしている。キーボードそのものが英語文化に基づくものであるため、ソフトウェアキーボードにしてもハードウェアキーボードにしても実際に使ってみると、今ひとつしっくり来ないケースがあるが、日本のユーザーの利用環境を知り尽くしているSHシリーズらしく、005SHは非常に使いやすい環境を実現している。

 これに対し、ソフトウェアキーボードは10キー入力とQWERTY入力という2種類が用意されており、ソフトウェアキーボードのスパナのアイコンにタッチすれば、いつでも切り替えることができ、本体の向きに合わせ、縦画面と横画面のソフトウェアキーボードが表示される。ソフトウェアキーボードのデザインは、すでに発売されている003SHのものを継承しているが、キーサイズが少し大きくなるなどの変更が加えられている。10キー入力については、フィーチャーフォンと同じような感覚で入力ができるだけでなく、スマートフォンならではのフリック入力にも対応する。

ソフトウェアキーボード(10キー入力)

ソフトウェアキーボード(QWERTY入力)

10キー入力時には、フリック入力ももちろん利用できる

キーボードを引き出すと表示される「スライドメニュー」。登録アプリケーションは、自由に変更することができる

 非常にこだわりのある2つのキーボードを搭載した005SHだが、単にキーボードを搭載するだけでなく、このハードウェアキーボードを活かすための「スライドメニュー」という機能が搭載されている。005SHの場合、ユーザーがスライド式キーボードを引き出すときは、基本的に何らかの文字入力を伴うような機能を使うことが予想される。そこで、キーボードを引き出したときに表示される専用のメニューが用意されており、出荷時にはmixiのマイミク情報などをすばやくチェックできる「mixiSH」やTwitterの公式アプリケーションの「Twitter」をはじめ、「メール」「S!メール作成」「SMS」「GmailTM」などのメール機能、すぐにメモができる「メモ作成」、検索ができる「GoogleTM検索」などが登録されており、アイコンをタップするだけで、すぐにこれらのアプリや機能を起動できるようにしている。もちろん、このメニューはユーザーが自由にカスタマイズすることができ、アプリケーションも自由に登録できる。つまり、スライド式キーボードを開くと、すぐに多彩なコミュニケーションが利用できるように作られているわけだ。

 また、数あるコミュニケーション手段の中で、もっとも広く利用されているメールについては、ソフトバンクのSHシリーズらしい工夫も活かされている。たとえば、ソフトバンクのS!メールでは絵文字やデコレメールを利用することが可能だが、手軽にデコレメールを作成できる「楽デコ」に対応する。005SHではS!メールの[新規作成]から、[楽デコ]を選ぶと、「スグデコ!」というアプリケーションが起動し、入力したメール本文の内容に合わせ、自動的に変換することができる。変換のテイストも「おまかせ」で作成したり、「キラキラ」や「ナチュラル」といったプリセットのテイストで変換することが可能だ。ちなみに、メールについては、メールの「フォルダ設定」やフォルダへの「自動振り分け」、他社のケータイに送るときに便利な「他社送信用絵文字表示モード」、プライバシーを守るための「フォルダシークレット」などの機能も搭載されている。ソフトバンクも、従来機種でmicroSDメモリカードに保存したメールを読み込めるように、「過去メール読めーる」というツールを公開し、ユーザーが移行しやすい環境を整えている。

S!メールの新規作成画面から、画面左下の[楽デコ]を選択

文章の内容に合わせたデコレメールが自動で作成される

 文字変換システムとしては、005SHでは003SHに引き続き、「iWnn IME-SH edition」が採用されている。予測変換などの機能は当然搭載されているが、季節や時間帯に合わせた変換候補を表示する「状況適応予測」、最初の数文字を入力後に[→]を押して、文字数に合わせた候補を絞り込む「ワイルドカード入力」、入力時のありがちなミスに対応する修正候補を表示する「入力ミス補正」など、豊富な機能を搭載する。もちろん、これらの機能はハードウェアキーボードとソフトウェアキーボードのどちらでもほぼ同じように使うことが可能だ。

Android(TM) 2.2を活かすハイスペック

あらかじめ設定が登録されている公衆無線LANサービス

 ハードウェアキーボードとソフトウェアキーボードを搭載し、メールをはじめとしたコミュニケーション機能を充実させた005SHだが、ハードウェアのスペックも充実している。

 プラットフォームについては、003SH同様、Android 2.2を搭載する。Android 2.2は従来バージョンに比べ、全体のパフォーマンスやアプリケーションの実行速度が向上するだけでなく、アプリケーションの自動&一括アップデートやmicroSDメモリカードへの保存など、実用面でもかなりメリットが大きい。そして、ブラウザでパソコン向けWebサイトを見るときに欠かせない「Flash® Player® 10.1」にも対応しており、YouTubeやニコニコ動画など、Flashを使った動画サイトやアニメーションを含むコンテンツもストレスなく、閲覧することができる。

 このプラットフォームを支えるベースバンドチップセットについては、米QUALCOMM製Snapdragon MSM8255 1GHzを採用する。MSM8255はSnapdragonの第二世代に相当するもので、45nmプロセスの採用により、従来製品よりも低消費電力を可能にする。そのため、全体のパフォーマンスが向上するだけでなく、バッテリーによる駆動時間をさらに延ばすことができる。ちなみに、本体背面には1130mAhの電池パックが内蔵され、カタログスペック上の連続通話時間は約340分、連続待受時間は約400時間を達成している(いずれもW-CDMA網での利用時)。

 通信機能については3G/GSMに対応し、下り方向で最大7.2Mbpsの高速通信が可能な3Gハイスピードにも対応するが、ソフトバンクが新たに3Gサービスを展開する1.5GHz帯にもいち早く対応している。Wi-Fi(無線LAN)についてはIEEE802.11b/gに対応し、簡易接続設定はバッファローの「AOSS」、業界標準の「WPS」が利用できるため、初心者でも簡単にセットアップが可能だ。公衆無線LANサービスについては「BBモバイルポイント」「ホットスポット」「ワイヤレスゲート」「livedoor Wireless」「Wi2 300」の設定があらかじめ登録されており、ログインIDやパスワードを設定し、自動ログインをONにしておけば、公衆無線LANサービスが利用できるエリアに移動したときに、自動的に接続される。ちなみに、3GとWi-Fiの両方が利用できる環境では、自動的にWi-Fi回線を優先して接続するため、自宅やオフィスの無線LANを設定しておけば、切り替え操作を意識することなく、無線LANによる高速通信が利用可能だ。

 液晶ディスプレイは003SH同様、3Dに対応した3.8インチ ワイドVGA NewモバイルASV液晶を採用する。シャープの液晶テレビ「AQUOS」で培われた技術を活かし、最適な色に調整する「SVエンジン+」、太陽光の反射などを抑える「リフレクトバリアコート」、周囲の明るさに合わせて、バックライトや映像の明るさを調整する「明るさセンサー」などを搭載し、高精細かつ高品質な映像を楽しめるようにしている。

シャープ製端末のおなじみの「カラーベールビュー」を搭載。上下左右からののぞき見を防ぐことができる

本体背面には、800万画素カメラを搭載

 ところで、最近は電車や街中でもスマートフォンを利用する人をよく見かけるようになったが、画面サイズがひと回り大きいこともあり、思わず、他人のスマートフォンの画面が見えてしまったという経験はないだろうか。005SHはシャープ製端末でおなじみの「カラーベルビュー」を搭載しており、カラフルなフィルタ画像を表示できるため、上下左右からののぞき見を防ぐことができる。仮に、意図的にのぞくような人がいないときでも周囲に見えてしまう心配がないのはうれしいところだ。ちなみに、フィルタパターンはアニメパターンを含め、6種類から選ぶことができ、正面からの見やすさを調整可能だ。

 そして、3D液晶を活かすための機能も搭載されている。3D液晶は003SHと同じで、視差バリア方式を採用することにより、専用メガネなどを掛けることなく、立体的かつ臨場感のある3D映像を楽しむことができる。たとえば、2Dで撮影した静止画や動画を3Dに変換したり、ワンセグもワンタッチで3D表示に切り替えることができる。手頃な楽しみ方としては、本体背面に内蔵された800万画素カメラを使い、3D写真を撮影することができる。撮影も非常に簡単で、3Dカメラを起動後、本体を水平に構え、一度、シャッターを切ったあと、右方向へ本体を移動すると、続いて、自動的にシャッターが切れ、3D写真が生成されるというしくみだ。撮影した3D写真は005SHや003SHで楽しむことができる。

 また、3D対応のコンテンツも数多くプリセットされているが、デスクトップに設定された「3Dオススメ」アイコンをタップすると、3D表示機能を活かした「3Dオススメメニュー」が表示される。このメニューには3D液晶を活かしたコンテンツも数多く登録されており、手軽に3D液晶の世界を楽しみたいときにおすすめだ。さらに、シャープのスマートフォン用サイト「GALAPAGOS SQUARE」でも、ゲームや動画など、多彩なコンテンツが用意されている。

本体背面のカメラで、3D写真を撮影することができる

3D対応のコンテンツが数多く登録されている「3Dオススメメニュー」

使いやすさを追求したユーザーインターフェイス

 ユーザーインターフェイスについても003SH同様で、視覚的にも非常にわかりやすく構成している。

 ホーム画面は最大10枚のシートで構成することが可能で、ウィジェットやショートカットアイコンを自由に貼り付けて、カスタマイズすることができる。なかなか気が利いているのがランチャー画面で、ユーザーがフィーチャーフォンから移行することを考慮し、ケータイのメニュー画面の分類に似せて、基本機能、カメラ・AV機能、コミュニケーション、サービス、ツール1、ツール2、ゲームというグループ分けをしている。もちろん、ユーザーの好みに合わせて、自由にアイコンを並べ替えることも可能で、ランチャー画面も最大100枚まで追加することができるため、数多くのアプリをダウンロードしても自分の使いやすいように整理したり、カスタマイズすることが可能だ。

 起動中アプリケーションの一覧も画面右下のアイコンにタッチすることで、すぐに表示することができ、パソコンと同じように、サムネイル表示の[×]にタッチすれば、アプリケーションを終了させることもできる。ちなみに、このアプリケーション一覧画面では新たに[すべてのアプリケーションを終了する]ボタンも追加されている。

005SHのホーム画面

横画面のホーム画面も用意される

ケータイのメニュー画面のようにグループ分けされているランチャー画面

起動中アプリケーション一覧の画面には、[すべてのアプリケーションを終了する]ボタンが追加された

 また、ユーザーインターフェイスのコンセプトとして、非常にユニークなのが「TapFlow UI(タップフローユーザーインターフェイス)」だ。TapFlow UIはフィーチャーフォンに搭載されていた「スピンぐるメニュー」のコンセプトにも似たもので、ユーザーが005SHを使い込んでいくほどに、画面に表示されるアイコンなどが変化し、自分の使い心地に合わせた環境に成長していくというものだ。
 たとえば、カメラをはじめて起動したときは、TapFlowメニューを表示しても6つのアイコンが並んでいるだけだが、撮影サイズを変更したり、個人検出を設定すると、撮影サイズのアイコンが大きく表示されたり、個人検出のアイコンが追加され、2回目以降すぐに起動できるようになる。

 電話帳についても特定の人物とのメールや発着信履歴、相手のTwitterのつぶやき、mixiのコミュニケーション履歴などを合わせて表示するようになる。たとえば、友だちに連絡をするため、電話帳を起動すると、その友だちが写真で表示され、それに合わせるようにTwitterでつぶやいた内容が吹き出しで表示される。

 写真を表示するピクチャー画面も単純に写真が並んで表示されるだけでなく、縦横をタイル状に合わせた「すべて」のほか、コルクボードに貼り付けたような「人物」、イベントごとにまとめた「イベント」などの表示方法を選べる。写真のプレビュー画面からメールで送信するのはもちろん、オンラインアルバムの「Picasa™」へのアップロード、mixiやTwitterへの投稿などもできるようにしている。スマートフォンの特徴を活かし、ネットワークとシームレスに連携しながら、各サービスを利用できるわけだ。

カメラのTapFlowメニュー画面。画面は、[撮影サイズ]-[WVGA]と、[シーン設定]-[夜景]を選択したあとの状態。過去に選択した項目のアイコンが、メニューに追加されている

ピクチャーの「すべて」表示画面

電話帳では、発着信履歴やTwitterのつぶやき、送受信メールなどが表示できる


思いきり楽しめるエンターテインメント

本体下部には、画面左から、外部接続端子、イヤホンマイク端子、HDMI端子を備える

本体上部には、ワンセグのアンテナと、ストラップホールを備える

ディスプレイ上部には着信ランプを搭載

 005SHはコミュニケーションと使いやすさを追求したスマートフォンだが、エンターテインメントの機能も充実している。

 たとえば、003SHに引き続き、本体には液晶テレビなどと接続できるHDMI端子を備えており、005SHで撮影した写真や動画、メール、Webページの内容などをそのまま、テレビに映し出すことができる。操作も005SH本体だけでなく、液晶テレビAQUOSの対応機種のリモコンで、コンテンツを選んだり、再生するといった操作をできるようにしている。

 また、DLNAサーバーに対応しているため、005SHを家庭内のWi-Fi環境に接続すれば、DLNAクライアント機能に対応したAQUOSやパソコンのクライアントソフトから005SHに保存された静止画や音楽を再生することができる。

 ワンセグについては、視聴やリアルタイム録画だけでなく、予約録画にも対応しており、録画した番組はmicroSDメモリカードに保存して、いつでも楽しむことができる。もっと映像を楽しみたいというユーザーには、AQUOSブルーレイで録り貯めた番組を005SHに転送して楽しむ「高画質 番組持ち歩き」という機能も搭載されている。たとえば、連続ドラマを録り貯めたものの、なかなか観る時間が確保できないようなときは、005SHに転送し、通勤や通学中、あるいは昼休みなどに、ゆっくりと楽しむことができるわけだ。

 さらに、もっとも多くのユーザーが楽しむエンターテインメントである音楽も使いやすい環境を整えている。パソコンなどを利用していれば、すでに何らかの形で音楽ライブラリを作っている人が多いだろうが、005SHではジャストシステムの音楽管理ソフト「BeatJam」に対応し、音楽CDからの取り込みだけでなく、他のライブラリからのインポートをサポートすることで、ユーザーに移行しやすい環境を提供している。ちなみに、「BeatJam」については、シャープのケータイ情報サイト「ケータイdaSH」からダウンロードし、005SHのパッケージに同梱されているシリアルナンバーを入力することで、パソコンにインストールすることが可能だ。

 一方、実用系の機能としては、おサイフケータイ®、赤外線通信などが003SHに続いて、サポートされている。おサイフケータイについては、電子マネーの「Edy」のサービスも開始され、少しずつ利用環境が整いつつある。
 SHシリーズ独自の実用機能では、おなじみのスマートリンク辞書、ラクラク瞬漢/瞬英ルーペ、名刺リーダー、バーコードリーダー、歩数計などが搭載されている。女性ユーザーにおすすめしたい機能としては、買い物をしたときのレシートを撮影して、金額や日付を家計簿に登録できる「撮る家計簿Photoマネー」、あらかじめ登録した相手のみに発信したり、メールが送信できる「電話発信先限定/メール送信先限定」などが挙げられる。

 ところで、シャープでは同じGALAPAGOSの名を冠した製品として、メディアタブレット「GALAPAGOS」を販売し、電子書籍などのサービスを展開しているが、005SHも同サービスに対応する予定だ。ソフトバンクが展開する「ビューン」や「ソフトバンクブックストア」などと合わせ、数多くの雑誌や書籍、新聞などを楽しめる環境が整うことになる。

コミュニケーションとエンターテインメントを思う存分、活用できる「GALAPAGOS SoftBank 005SH」は買い!

 スマートフォンにはいろいろな可能性があると言われている。しかし、スマートフォンであれ、ケータイであれ、やはり、基本になるのはコミュニケーションだ。なかでもメールやSNS、Twitterといったテキストメッセージを中心としたコミュニケーションは、ユーザーがスマートフォンやケータイを使っていくうえで、欠かせないものだ。005SHは、テキストメッセージを中心にしたコミュニケーションにフォーカスし、そこからエンターテインメントの世界を拡げようとした端末だ。3D液晶やHDMI出力など、他のスマートフォンにはない新しい可能性も数多く搭載されている。コミュニケーションとエンターテインメントを思う存分、活用したいユーザーに、ぜひ体験して欲しい端末だ。

 

法林岳之
1963年神奈川県出身。携帯電話をはじめ、パソコン関連の解説記事や製品試用レポートなどを執筆。「できるWindows 7」「お父さんのための携帯電話ABC」(NHK出版)など、著書も多数。ホームページはPC用の他、各ケータイに対応。Impress Watch Videoで「法林岳之のケータイしようぜ!!」も配信中。

 

■関連情報
□「GALAPAGOS SoftBank 005SH」製品情報(SoftBank)
 http://www.softbank.jp/mb/r/005sh/
□「GALAPAGOS SoftBank 003SH」製品情報(シャープ)
 http://www.sharp.co.jp/products/sb005sh/
□シャープ 携帯電話 SoftBankラインナップ
 http://k-tai.sharp.co.jp/lineup/s/

■関連記事
□3D液晶、QWERTYキー搭載のAndroid端末「GALAPAGOS 005SH」
 http://k-tai.impress.co.jp/docs/news/20101104_404247.html
□「001SH」〜「005SH」開発者インタビュー スマートフォン投入で充実のラインナップ
 http://k-tai.impress.co.jp/docs/interview/20101129_410226.html

 

*SOFTBANKおよびソフトバンクの名称、ロゴは日本国およびその他の国におけるソフトバンク株式会社の登録商標 または商標です。*GALAPAGOSロゴおよびマーク、GALAPAGOS、ベールビュー、AQUOS、TapFlow、SVエンジン+、スマートリンク、エアリースライド、スライドメニューはシャープ株式会社の登録商標または商標です。*HDMI、HDMIロゴ、およびHigh-Definition Multimedia Interfaceは、HDMI Licensing,LLCの商標または登録商標です。*DLNA®、DLNAロゴおよびDLNA CERTIFIEDTMは、Digital Living Network Alliaance の商標です。*Felicaはソニー株式会社が開発した非接触ICカードの技術方式です。*おサイフケータイは、株式会社NTTドコモの登録商標です。*「」は、フェリカネットワークス株式会社の登録商標です。*TwitterおよびTwitterロゴ、Twitterの「T」ロゴ、Twitterの青い鳥は、アメリカ合衆国また他国々におけるTwitter,Inc.の登録商標です。*「mixi」は株式会社ミクシィの登録商標です。*AOSSは株式会社バッファローの商標です。*文字変換は、オムロンソフトウェア株式会社のiWnnを使用しています。iWnn © OMRON SOFTWARE Co., Ltd. 2008-2011 All Rights Reserved.*ビューンおよびVIEWNの名称、ロゴは株式会社ビューンの商標です。*「BeatJam」は、株式会社ジャストシステムの登録商標です。*Qualcomn、SnapdragonはQualcomn incorporatedの登録商標です。*「撮る家計簿 Photoマネー」は株式会社アイエスピーの商標です。*「らくらく瞬漢ルーペ®」および「ラクラク瞬英ルーペ®」は株式会社アイエスピーの登録商標です。*デコレメール、S!メール、楽デコはソフトバンクモバイル株式会社の登録商標または商標です。*Google、Googleロゴ、Android、Androidロゴ、Androidマーケット、Androidマーケットロゴ、Gmail、Gmailロゴ、Googleマップ、Googleマップロゴ、PicsaおよびYouTube、YouTubeロゴは、Google Inc.の商標です。*動画の2D→3Dコンテンツ変換には、AZF Stereo ImagingTMを採用しています。AZF Stereo ImagingTMは株式会社東芝の商標です。*3Dステレオ画像撮像技術には株式会社モルフォのMorpho Slide 3DTMを採用しています。Morpho Slide 3DTMは株式会社モルフォの商標です。*本製品はAdobe Systems IncorporatedのAdobe® Flash® Player テクノロジーを搭載しています。Adobe Flash Player Copyright © 1996-2011 Adobe Systems Incorporated. ALL raights reserved. Adobe、Flash、およびFlashロゴはAdobe Systems Incorporated(アドビシステムズ社)の米国ならびにその他の国における登録商標または商標です。

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